今週は青島広志さん、田中祐子さん、上野耕平さんをお招きして、番組アーカイブから発掘したVTRをご覧いただきました。
最初のVTRは指揮台の高さについて。山本直純さんの指揮姿を懐かしく感じられた方も多いのではないでしょうか。山本直純さんが破格の音楽的才能に恵まれつつも、若き日に同門の小澤征爾さんに対して「オレは音楽のピラミッドの底辺を広げる仕事をするからお前はヨーロッパへ行って頂点を目指せ」と語った話はよく知られています(「山本直純と小澤征爾」柴田克彦著/朝日新書)。見上げるほどの高さまでせりあがった指揮台からダイナミックな動きでオーケストラを指揮する様子に面目躍如といった感がありました。
2つめのVTRは長調(メジャー)と短調(マイナー)を入れ替える試み。結婚行進曲としておなじみの「ローエングリン」の「婚礼の合唱」が、短調バージョンで歌われていました。陰々滅々として、これではまるで葬送行進曲のよう。もっとも、オペラ「ローエングリン」では、この結婚は不幸な結末に至りますので、ストーリーを先取りしているともいえるのかも!?
最後のVTRは、美空ひばりさんが歌った、オペラ「トスカ」より「歌に生き愛に生き」でした。オペラ的な歌唱法にとらわれず、こぶしを効果的に効かせた美空ひばりさん独自の歌に昇華されていました。声の音色の多彩さも印象的。
オペラ「トスカ」はプッチーニが作曲した人気作です。政情不安に揺れるローマを舞台に、歌姫トスカとその恋人の過酷な運命が描かれています。敬虔なキリスト教徒であるトスカは、試練に直面して、「芸術と神への愛に生きる私に神はなぜこのような苦難を与えるのでしょう」と、このアリアを歌います。もともとの役柄が歌姫ですから、美空ひばりさんが歌うのは納得ですね。
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題名のない音楽会を知る休日
投稿日:2018年03月10日 10:30
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