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高嶋ちさ子のわがまま音楽会~ディズニーのファンタジア編

投稿日:2020年07月18日 10:30

今週はディズニー映画「ファンタジア」の名曲を、高嶋ちさ子さん流のエンタテインメントに仕立ててお届けいたしました。
 1940年、クラシック音楽の名曲にアニメーションが添えられた8つの物語からなる映画「ファンタジア」が公開されました。演奏は往年の大指揮者レオポルド・ストコフスキー指揮フィラデルフィア管弦楽団。芸術性の高い映画を志したウォルト・ディズニーが莫大な製作費と時間をかけて作り上げた伝説的な名作です。
 なかでも有名なのはミッキーマウスが主役を演じる「魔法使いの弟子」。フランスの作曲家デュカスが、ゲーテの原作に触発されて書いた交響詩です。見習いの魔法使いが師の留守の間に、箒に魔法をかけて自分の代わりに水くみの仕事をさせるのですが、水くみを止めさせる呪文がわからずに大騒動になる……といったストーリーが音楽で表現されています。ディズニーはこの見習いの魔法使い役をミッキーマウスに演じさせました。ミッキーのマジシャンぶりに負けじと、本日は音楽家たちがマジックを披露。最後の鳩にはびっくりしましたよね。
 「時の踊り」はポンキエッリ作曲のオペラ「ジョコンダ」に登場するバレエ音楽です。優雅なバレエをあえてカバやゾウのような大型動物に踊らせるところにディズニーの創意があります。アニメーションでなければ表現できない、ユーモアとエレガンスが一体となった動物たちのバレエがくり広げられていました。そのユーモアとエレガンスを高嶋流に再現したのが本日の演奏。またしても江口心一さんによる電動立ち乗り二輪車上でチェロを弾く秘技が炸裂。なめらかな移動とチェロ演奏の合体は、新時代のバレエと呼んでもいいのかも!?
 「ラプソディ・イン・ブルー」や「威風堂々」は2000年に公開された続編「ファンタジア / 2000」で使用されました。「威風堂々」で題材となったのはノアの方舟の物語。石丸さんと武内さんも加わった全員参加のフィナーレで幕を閉じました。

飯尾洋一(音楽ジャーナリスト)

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