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フィギュアスケートの音楽会2019

投稿日:2019年12月07日 10:30

今週は毎年恒例の「フィギュアスケートの音楽会」。フィギュアスケートの演技映像に合わせて、独自の編曲が施された生演奏をお届けしました。
 近年、フィギュアスケートで使用される音楽もずいぶん多様化してきたなと感じます。フィギュアスケートで歌詞が入った音楽が解禁されたのは2014/15シーズンから。それ以前は、たとえばトリノ五輪でプッチーニの「だれも寝てはならぬ」を使用した荒川静香さんのように、たとえオペラ・アリアを使う場合でも、ヴァイオリン・ソロ用に編曲された音源を使っていました。その頃に比べると、今は本当に自由になりました。
 今回の楽曲のなかで、もっとも独自性が強いのは紀平梨花選手が使った「インターナショナル・エンジェル・オブ・ピース」でしょう。この曲は世界各地のさまざまな宗教音楽を組み合わせて編曲したというオリジナル曲。宗教の違いも時代も超越した音楽です。冒頭で登場するのは、中世ドイツの女子修道院長であり作曲家のヒルデガルト・フォン・ビンゲンの「おお、智慧の力よ」という曲。ヒルデガルトは作品が現在でも演奏される最古の女性作曲家と言えます。今回はメタル尺八や民族楽器を加えたマルチカルチャーなスタイルのアレンジで演奏されました。それにしてもメタル尺八、見た目に反してちゃんと尺八の音がするのにはびっくり。
 楽器のおもしろさという点では、羽生結弦選手の使用曲「オリジン」のウィンド・マシーンもインパクト抜群。現代であれば、風の音のような効果音はシンセサイザーで作れるわけですが、これを生の音で実現するのがウィンド・マシーン。風や嵐を表現した音楽は多いので、鈴木優人さんがおっしゃっていたように、意外と歴史のある楽器(?)です。ワーグナーの「さまよえるオランダ人」や、リヒャルト・シュトラウスの「ドン・キホーテ」といった名曲にも使われていますので、耳にする機会は少なくありません。見ていると、自分もぐるぐると回したくなりますよね。

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