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ショパン通になれる休日

投稿日:2019年06月22日 10:30

ショパンの曲はだれもがどこかで耳にしているはず。でも、知られているようで意外と知られていないのがショパン。今週の「ショパン通になれる休日」では、日本を代表する「ショパン弾き」である横山幸雄さんから、ショパン通になるための近道を伝授していただきました。
 フレデリック・ショパンは1810年、ポーランド生まれ。といっても、お父さんはフランスの出身です。若くしてポーランドに移住し、この地に根をおろして暮らしました。息子には「フレデリック」とフランス風の名前を付けたものの、「自分はポーランド人である」という意識を生涯にわたって持ち続けたといいます。
 一方、ショパンはポーランドに生まれ、やがて音楽家として頭角をあらわすと、フランスへと移りました。音楽家としての成功のためには大都会パリで名をあげることが必要だったのです。パリの社交界のセレブとなったショパンですが、彼がポーランド人としてのアイデンティティを大切にしていたことは、ポロネーズやマズルカといったポーランドの民族舞踊に由来する作品をたくさん書いたことでも明らかでしょう。とりわけ、ショパンが愛着を持っていたのがマズルカ。番組内でもご紹介したように、ショパンの全作品中、なんと約4分の1がマズルカなのです。
 横山幸雄さんは1990年のショパン国際ピアノ・コンクール入賞以来、トップレベルで活躍を続ける名手です。2010年には「ショパン・ピアノ独奏曲 全166曲コンサート」を行い、ギネス世界記録に認定されました。今年5月には、ピアノ独奏曲だけではなく、室内楽や歌曲なども含めて、ショパンが39年の生涯で残した計240曲を、3日連続公演で演奏して話題を呼びました。ほとんど超人的な快挙といってもいいでしょう。
 こういった企画が成立するのも、ショパンの作品が傑作ぞろいだからこそ。ショパンは「通」になりがいのある大作曲家だと思います。

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