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映画音楽の巨匠 ジョン・ウィリアムズの音楽会

投稿日:2019年01月26日 10:30

今週はジョン・ウィリアムズ作曲の映画音楽の名曲をたっぷりお楽しみいただきました。原田慶太楼さん指揮東京フィルの演奏、本当にすばらしかったですよね。明るく華やかなサウンドで、なかなかこれだけ見事な演奏は聴けるものではありません。
 特に最後の「スター・ウォーズのテーマ」はまれに聴く快演だったのでは。映画「スター・ウォーズ」の第1作が1978年に日本で公開された際、この曲は大ブームを巻き起こしました。以来、名曲コンサートやファミリー向けコンサートでしばしば演奏される人気曲になりました。でも、意外とこの曲の演奏って難しいんですよね。ブラス・セクションの輝かしさやキレのあるリズム感がなければ、作品本来の高揚感が伝わってきません。
 その点、原田慶太楼さんの指揮はジョン・ウィリアムズ本人にお墨付きをもらっているだけあって、「本物感」がちがいます。パワフルでゴージャス。これぞ、ジョン・ウィリアムズのサウンドです。
 原田さんによれば、ジョン・ウィリアムズの音楽では指揮棒に即座に反応してオーケストラが音を出すことが大切なのだとか。指揮棒から少し遅れてズシンと音が出てくるようなクラシック音楽の重厚なサウンドではなく、棒の打点とジャストのタイミングで音が鳴るような鋭敏さが欲しいといいます。やはり切れ味が大事なのでしょう。
 「シンドラーのリスト」の解説もとても興味深いものでした。ただ流れるような美しいメロディを作るのではなく、メロディの合間に低音をさしはさんで、引きずられるような表現を加える。これで曲にぐっと奥行きが感じられるようになります。アルトフルートの深みのある音色を活用したオーケストレーションも効果的。巨匠ならではの工夫があちこちに凝らされていることがわかります。

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