卒業式には合唱が欠かせません。今週は「卒業ソングを深く知る音楽会」。古くから歌われる名曲から平成の定番曲まで、さまざまな卒業ソングが登場しました。
番組冒頭で歌われたのは、おなじみの「蛍の光」。編曲は合唱界で大人気の信長貴富さん。この曲ってこんなに美しい曲だったのかという新鮮な感動がありました。考えてみれば、世界的な指揮者とプロフェッショナルな合唱団の組合せでこの曲を聴くチャンスなど、普段はまずありません。
この曲は日本の歌かと思いきや、実はスコットランド民謡だったんですね。原題は「オールド・ラング・サイン」(久しき昔)。歌詞には旧友と再会し、杯を交わしながら思い出話をする様子が描かれています。聞いていても外国の音楽だという気がまったくしないのは、曲調が日本人にもなじみやすいからなのか、日本語訳詞があまりにもよくできているからなのか……。ちなみにベートーヴェンは「スコットランド民謡集WoO 156」のなかの一曲として、この曲を編曲しています。スコットランドに留まらず、世界中で愛される民謡といっていいでしょう。
「旅立ちの日に」は今や卒業ソングの大定番となっています。といっても、この曲ができたのは1991年ですので、ある世代以上の方にとってはなじみの薄い曲かもしれません。埼玉県秩父市の中学校の先生が作った曲が全国へと広まりました。有名作曲家ではなく、学校の先生が作った曲がここまで歌われるようになったのですから、音楽の持つ力に驚かずにはいられません。
森山直太朗「さくら」が大ヒットしたのは2003年のこと。ヒット曲が卒業ソングに定着し、歌い継がれるという現象が今風だなと感じます。季節感といい歌詞といい、情感豊かなメロディといい、卒業ソングにはぴったり。なにより生徒たちにとって、「ぜひ歌いたい!」と思わせてくれる名曲なのではないでしょうか。
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卒業ソングを深く知る音楽会
投稿日:2018年03月03日 10:30
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