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グラミー賞も認める作曲家・挾間美帆が挑むジャンルを超えた音楽会

投稿日:2026年02月21日 10:30

 今週はグラミー賞にノミネートされるなど国際的に活躍するジャズ作曲家の挾間美帆さんと、ヴァイオリニストの滝千春さんが始めた新しいプロジェクト、MaNGROVE(マングローヴ)をご紹介しました。おふたりに加えて、ヴァイオリンの山根一仁さん、ヴィオラのルオシャ・ファンさん、チェロの佐藤晴真さん、コントラバスの木村将之さんが集結した豪華メンバーです。
 もともとマングローブとは、淡水と海水の混ざり合う場所に生育する植物のこと。クラシックとジャズが垣根なく混ざり合って、よい音楽を作り出したいという思いが、MaNGROVEのネーミングに込められています。今回、演奏された3曲を聴くと、まさにジャンルの垣根を越えた音楽であることがよく伝わってきます。
 1曲目は挾間さん作曲の「Introduction」。リズムのズレ、フレーズの複雑な絡み合いから新鮮な音楽が生まれてきます。説明を聞くと難しそうですが、曲を感じて楽しむのは、まったく難しくありません。どんなジャンルにも収まらないタイプの音楽だと思いますが、もしこの曲がクラシックのコンサートで演奏されたとしても、まったく違和感はないと思います。
 2曲目はプロコフィエフの組曲「ロメオとジュリエット」より「モンタギュー家とキャピュレット家」。挾間さんは原曲にジャズのブルーノートを聴きとって、曲にジャズ・セクションを設けたといいます。ソ連の作曲家プロコフィエフとジャズは一見遠そうでいて、実は近いというのがおもしろいところ。チェロの佐藤晴真さんのアドリブは貴重です。
 3曲目は挾間さんの「Believing in Myself」。奏者ごとにばらばらのフレーズがパズルのように組み合わされる凝った仕掛けがある作品ということですが、これもカッコいい曲ですよね。仕掛けが緻密であるだけではなく、音楽にさまざまな表情が込められており、知的であると同時にハートに訴えかけてくる音楽だと思いました。

飯尾洋一(音楽ジャーナリスト)

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