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7人制吹奏楽!ブリーズバンドの音楽会 第3弾

投稿日:2021年05月15日 10:30

今週は番組発の新しい合奏スタイル、7人制吹奏楽ブリーズバンドの第3弾。今回もおなじみの名曲が多彩なアレンジで生まれ変わりました。聴かせどころ満載で、本当にカッコよかったですよね。楽譜は番組ホームページより無料でダウンロードできます。
 一曲目は「白雪姫」の「ハイ・ホー」。ブリーズバンドは曲ごとの編成におもしろさがあります。木管楽器中心の編成で、とても軽やかで透明感のあるサウンドが印象的でした。ピッコロとフルート2本の高音が効いていましたね。しかも7拍子。7人編成、7人のこびと、7拍子という7づくし。新鮮味がありました。
 二曲目はあいみょん「裸の心」。こちらは金管楽器中心の編成で、ふっくらとした厚みのある響きで奏でられました。ブリーズバンドでは全員が主役、低音楽器のテューバにもソロが用意されています。柔らかいブラスの響きがノスタルジーを喚起します。この楽器編成だからこそ生まれる味わい深さがありました。これぞ編曲の妙でしょう。
 三曲目は「カルメン・クライマックス!」。原曲はビゼーの超名作オペラ「カルメン」です。スペインを舞台に、魔性の女カルメンがマジメな男ホセの運命を狂わせるという悲恋の物語。情熱の国スペインのムンムンとしたムードが管楽器のアンサンブルから伝わってきます。思わず膝を打ったのはユーフォニアムの活躍。なんと、カルメンが恋の気まぐれさを歌う「ハバネラ」のメロディを奏でるではありませんか。一見、意外ですが、ユーフォニアムの深く豊かな音色は、信念の人カルメンにぴったりなのでは。ホセの恋敵を表現する「闘牛士の歌」では、木管楽器と金管楽器の熱いバトルも。これは楽しい!
 演奏する人にとっても聴く人にとっても楽しい編曲がそろいました。ブリーズバンドは決してコロナ禍だけのものではないはず。少人数だから可能な新しい吹奏楽の楽しみ方だと思っています。

飯尾洋一(音楽ジャーナリスト)

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