「題名のない音楽会」がスタートしたのは1964年のこと。放送開始から55周年を記念して、世界的に活躍する日本の音楽家たちを招いたスペシャルコンサートが開催されました。
ピアニストの藤田真央さんは、先頃、20歳でチャイコフスキー国際コンクール第2位を獲得して大きな話題を呼んだ逸材。2017年にクララ・ハスキル国際ピアノ・コンクールで優勝を獲得するなど、藤田さんの名はかねてより音楽界では知られていましたが、やはり世界最高峰のチャイコフスキー国際コンクールでの第2位ともなると、メディアの扱いの大きさが違ってきます。まもなく世界的巨匠ヴァレリー・ゲルギエフ指揮マリインスキー歌劇場管弦楽団と共演してロンドン・デビューを果たすそうですが、今後ますます国際的な活躍をくり広げてくれることでしょう。
ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」で藤田さんと共演したのは山田和樹指揮55周年祝祭オーケストラ。このオーケストラのメンバーにも主要コンクールで上位入賞を果たした日本を代表する名手たちがそろっています。今、日本のクラシック音楽界では若く優秀な演奏家が次々と頭角をあらわしてきており、本当に層が厚くなったと感じずにはいられません。藤田さんのみずみずしく伸びやかなソロと、弦楽器の豊麗なサウンドが一体となっていました。ピアノを離れたときの藤田さんの飄々とした語り口も、演奏姿とはギャップがあって、とても印象的でしたよね。
野田洋次郎作曲のアニメ音楽「天気の子」より「グランドエスケープ」と、坂本龍一作曲の映画「戦場のメリークリスマス」より「Merry Christmas Mr.Lawrence」は、ともに映画から発信された日本の音楽。これらを西洋楽器と和楽器のコラボレーションでお届けしました。異なる文化から生まれた楽器と音色が、無理なくひとつに融合していたのではないでしょうか。
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題名のない音楽会55周年!令和スペシャルコンサート
投稿日:2019年10月05日 10:30
コメント
音楽に詳しくないゲストを招いて「感動する!」「素敵!」と言わせる番組内容に変わってしまった。バイオリン奏者の解説も、他人が準備したものを読み上げるだけ。以前のように音楽に造詣深い方の司会を望む。
素晴らしくて、感動しました
いつも生で見たいなぁーと思っています。