今週は浅草の宮本卯之助商店を訪れて、太鼓についてのあれこれを教えていただきました。日本のお祭りには欠かせない太鼓ですが、身近なようでいて、実は知らないことばかり。たくさんの発見があったのではないでしょうか。
お祭りでよく使われる太鼓として、締太鼓、桶胴太鼓、長胴太鼓が紹介されていました。締太鼓は縄の締め方で音程が変わるんですね。桶胴太鼓は軽くて持ち運べる機動力が特徴。オーケストラで使われる西洋楽器でいうと、ビゼーの「アルルの女」などに登場するプロヴァンス太鼓(タンブラン)に少し似ています。長洞で紐が張ってあって、肩から吊るして叩くことが共通しています。
長胴太鼓は私たちが和太鼓と言われてまっさきに思い出す太鼓ですが、こちらは皮を鋲で打って固定しているんですね。ということは皮の張力を変えられないのですから、音程も変えられません。このあたりは西洋楽器とは発想が違う感じがします。新しい太鼓とすでに打ち込まれた太鼓を比較するデモンストレーションがありましたが、新しい太鼓は軽くて高い音、打ち込まれた太鼓はよく響く低い音。音程よりも響きの質が重視されていることがよくわかります。
太鼓の製作現場も興味深いものでした。皮を張ったあと、なんども木づちで叩いて響きを調整している場面がありましたが、ある瞬間にいきなりパッと響きがよくなるのがおもしろいですよね。
吉井盛悟さんが演奏してくださったのは、八丈島の伝承曲で構成された「八丈太鼓」と、内藤哲郎作曲の「SHAKE」。「八丈太鼓」では唄と太鼓が生み出す柔和な響きが、なんともいえないノスタルジーを感じさせます。「SHAKE」はジャンガラも加わった5人の打楽器によるアンサンブル。太鼓だけでこんなに多彩な響きが生まれるんですね。画面の向こう側からビリビリと空気の振動が伝わってくるような迫力を感じました。
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太鼓職人に会いに行く休日
投稿日:2019年08月10日 10:30
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