今週の「華音と百音の音楽会」では、ふたりの新星に登場していただきました。「華音と百音」というとまるでユニット名のようですが、ともに「音」の字が名前に組み込まれているのは偶然です。まるで音楽家になるべくしてなったかのようなお名前ですよね。ピアニストの松田華音さん、ヴァイオリニストの服部百音さん、ともにCDデビューも果たし、話題を呼んでいます。
松田華音さんのキャリアは他にあまり例のないものだと思います。音楽一家のご出身ではないそうですが、6歳にして早くもロシアに渡り、ロシアで英才教育を受けて音楽家への道を歩みました。日本語よりもロシア語のほうが得意というほどですから、ムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」はまさに本場仕込みの演奏。ダイナミックな打鍵で、ピアノからパワフルかつブリリアントな音色を引き出してくれました。
組曲「展覧会の絵」といえば、一般にはラヴェル編曲のオーケストラ版が広く知られていると思います。この曲はラヴェルの華麗な編曲のおかげで人気曲になりました。オーケストレーションにかけては達人と呼ばれるラヴェルだけに、彼の管弦楽版は大変にカラフル。でも、ムソルグスキーがピアノのために書いた原曲は、ぜんぜん違う雰囲気なんですよね。松田華音さんが弾いてくださったように、骨太で土臭い音楽です。
服部百音さんは曽祖父・服部良一、祖父・服部克久、父・服部隆之という音楽一家の出身。ヴェンゲーロフやレーピンといった世界最高峰のヴァイオリニストを育てた名教師ザハール・ブロンに師事し、国際コンクールでの受賞歴も豊富で、完璧なキャリアを築きつつあります。「カルメン・ファンタジー」で披露してくれた切れ味鋭いテクニックには圧倒されてしまいます。でも、石丸さんと話している姿を見ると、まだあどけなさを残す18歳の女の子。このギャップがなんともいえません。
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クラシック界の新星・華音と百音の音楽会
投稿日:2017年10月07日 10:30
コメント
小さい頃からの環境って大事ですよね。 やらされてる訳ではなく 「音」を体全体で楽しんでるようで これからの活躍が楽しみです。