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3曲でクラシックがわかる音楽会〜ショパン編〜

投稿日:2024年04月20日 10:30

 今週は「3曲でクラシックがわかる音楽会」シリーズの第2弾。第1弾のモーツァルト編に続いて、ショパン編をお届けしました。ゲストの伊集院光さんもおっしゃるように、ショパンといえばピアノ。ショパンはよく「ピアノの詩人」と呼ばれますが、作品の大半がピアノ曲である点で、大作曲家たちのなかでも異彩を放っています。ショパン国際ピアノ・コンクールで第4位を獲得した小林愛実さんが、ショパンが「ピアノの詩人」と呼ばれるゆえんを解説しながら、3曲を演奏してくれました。
 一曲目はノクターン第20番(遺作)。作曲者の死後に出版されたので「遺作」と記されていますが、若き日に書かれた作品です。小林さんは装飾音の使い方に、ショパンの「ピアノの詩人」らしさを感じるといいます。比較のために、もしも装飾音がなかったらどうなるかを演奏してくれましたが、たしかに音楽のキャラクターがまったく違ってきます。繊細な感情表現のために装飾音が欠かせないことがよくわかりますよね。
 二曲目は「24の前奏曲」から第17番。ここでの注目点は和声。和声の複雑化がメロディの厚みをもたらしていると言います。メロディを内側で支える内声の大切さが説明されていましたが、こういったお話を聴くと、ふだんよりも左手に注目して曲を聴こうという気持ちになります。メロディと内声の絡み合いがニュアンスに富んだ表現を生み出していました。
 三曲目は晩年の傑作、「幻想ポロネーズ」。一曲目にあった装飾音の要素と二曲目にあった複雑な和声の両方がきわめられた集大成的な作品として、この曲が選ばれました。テロップで解説されていたように、小林さんはこの曲を、ショパンが人生を振り返る曲として解釈しています。ノスタルジーを喚起する曲想ですが、その向こう側に大きなドラマがあることが演奏からも伝わってきたのではないでしょうか。

飯尾洋一(音楽ジャーナリスト)

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