今週のテーマは「弦楽四重奏と音楽家たち」。アンサンブルの基本ともいうべき弦楽四重奏の魅力をお伝えいたしました。小編成のアンサンブルが作り出す親密な雰囲気には格別の味わいがあります。
弦楽四重奏という形態は古くからありますが、ジャンルとして確立されたのはウィーン古典派の作曲家、ハイドンから。ハイドンは弦楽四重奏の父とも呼ばれます。そのハイドンの弟子となったのがベートーヴェン。ベートーヴェンはハイドンの衣鉢を継いで、弦楽四重奏の分野に次々と革新的な作品を生み出しました。番組冒頭にお聴きいただいたハイドンの軽快な「ひばり」から、2曲目の激烈なベートーヴェンの「セリオーソ」までは、作曲年代にして約20年強の隔たりがあります。作風の変化の大きさを考えれば、わずか20年強でこんなにも音楽が発展したのだと見ることもできるでしょう。
弦楽四重奏の演奏にはふたつのタイプがあります。ひとつは常設の弦楽四重奏団による演奏。たとえばジュリアード弦楽四重奏団とかスメタナ弦楽四重奏団といったように、決まったメンバーによって弦楽四重奏を専門に演奏する団体があります。
もうひとつは、ソリストやオーケストラのメンバーなどが、4人集まって演奏するケース。普段はソロやオーケストラで活動している演奏家が、音楽祭や演奏会など特別な機会のために弦楽四重奏を組むこともよくあります。今回は徳永二男さん、五嶋龍さん、向山佳絵子さん、須田祥子さんという大変豪華な顔ぶれによる弦楽四重奏が実現しました。
第1ヴァイオリンの徳永さんは元N響コンサートマスター。向山さんはN響の首席チェロ奏者、須田さんは東京フィルの首席ヴィオラ奏者です。一方、龍さんはソリスト。日頃ソリストとして活躍する龍さんが第2ヴァイオリンを務めるシーンは貴重なのでは。でも、みなさん本当に息がぴたりと合っていましたよね。まさに「心配り 気配り 目配り」のおかげでしょうか。
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弦楽四重奏と音楽家たち
投稿日:2016年11月27日 09:30
コメント
ビオラという楽器は、初めて知りました。奥行きを出すまぁ言わば、名脇役的な存在なんですね。けれど、オーケストラにとっては欠かせない楽器なんですね。今回は、4人だけの演奏でしたが、濃厚な演奏でした。心に響きました。
息の合った弦楽四重奏でした。重鎮の徳永さんがいるだけで演奏が格調高くまとまったすばらしい演奏でした。ビオラの音もいいですね。龍君が第2バイオリンをのびのびと楽しく弾いていたのがほほえましく映りました。
なんて、素敵で贅沢な朝(時間)でしょう☆
嬉しくてたまらない30分でした。
本日も豪華な共演ありがとうございます。日曜日の朝に弦の調べはぴったりですね そしてギャラのお話は不謹慎ながら面白かったです。