「あなたは必ず○○する」
この形式のキャッチコピー、よく目にしますよね。
特に映画や本の宣伝ではインフレ気味にも感じるくらい、よく見かけます。
「あなたは必ず騙される」
「あなたは必ず二度見る」
「あなたは必ず驚愕する」・・・。
どれどれ、と構えて見ちゃったり読んじゃったりするので、
たいていの場合騙されなかったり
結局二度目はなかったりするのですが、
がっかりしようがしまいが、
どれどれ、と構えながらも
見たり読んだりしてしまっている時点で、
そのキャッチコピーの術中にハマっているんですよね。
そんな誘い文句にけっこう弱い私なのですが、
先日本屋さんでぶらぶらしていたところ、
目に留まった文句がこれ。
そう簡単にはいくものですかと斜めから見つつ、
そんなこと言われたら、手を伸ばしちゃうじゃないか。
まんまと立ち読みした私は、
まんまとお買い上げ。
だって面白いんですもん。
西川美和さんの「映画にまつわるxについて」。
「ゆれる」や「ディア・ドクター」、「ユメ十夜」などを手掛けた、
気鋭の映画監督によるエッセイ集です。
西川監督がこれまで出会い、感化された映画の数々が散りばめられた巧みな語りに、
映画好きとしては最初の数ページですっかり心を奪われました。
まだ読みはじめたところですが、面白いし、熱くて、かっこいい!
映画、ばんざい!と言いたくなります。
オススメです。
本や映画に関わらず、
キャッチコピーが溢れる世の中。
時に鬱陶しくもなるけれど、
商品そのものに加えて、
コピーに転がされ、促され、
騙されたり、納得させられたりするのも、
ひとつの愉しみですね。