小川彩佳-番組公式ブログ

バトン
2014年08月06日

虫刺されって、ほんっとうに嫌ですよね。
何で痒いのって地味にこんなに辛いんだろう。

週末のお出かけで、集中的に刺されました。
夏の天敵である蚊の皆さんに、
あざ笑われるように、5カ所ほど・・・。
さすがに3日経ってもう大分ひいてはきましたが、
痒い。
痒いよ・・・

毎年の私の夏のお供は、
もっぱら日焼け止めとペットボトルと
虫除けスプレー。
去年だって欠かさなかったはずなのに。

何故、たった1年で忘れてしまうのか。あの痒みを。

赤くはれ上がった直径3ミリほどの皮膚の盛り上がりをそっと撫でると、
ざわざわ・・・と、呼び起こされる感覚があります。

蚊たちにここぞと刺されまくったのは、
思わず立ち尽くしてしまったから。
痛々しい姿を強烈なメッセージとともに晒す廃墟の前で。

写真1

日曜日、「原爆の日」を前に行ってまいりました。

1945年8月6日。35万人もの方々が原爆の被害を受け、
14万人の方々が、その年のうちに亡くなりました。
多くの子どもたちも苦しみながら亡くなっていったのです。

2_3

台風の影響で、ぽつ・・・ぽつ・・・と時折頬を打つ弱い雨は、
何十年と横たわり続けた哀しみと怒りの涙のようで。

忘れてしまうものです。どれだけ苦しく悲しい目にあっても、
強く強く伝えていこうと、バトンを次につなぐ思いを持たなければ。
蚊に刺された痒みみたいに、あっという間に。

平和資料館には、これまで広島市が
核実験が行われるたびに各国に送り続けてきた抗議電文が
壁一面に展示されています。

4-5

原爆ドームをシンボルとして、広島の街が
二度と悲劇を繰り返させまいと、
69年の間、一貫して守りつづけてきた平和への祈り。
色々な考え方があります。
そのバトンを、どうつないでいくのか。
つないでいくことができるのか。

昨日発表された防衛白書でも示されたように、
安保政策の歴史的転換を遂げつつある今年。
69回目の「原爆の日」の今日、
8月6日としては実に43年ぶりに、
広島は、雨です。

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