大抵、本を買うときは、
会社近くの本屋さんでブラブラ品定めをしながら買っています。
昨日の夜、しばらく読んでいたものを読み終えてしまったので、
今朝は会社まで待てずに近所の本屋さんに立ち寄りました。
都内といえど、
踏切の脇に小ぢんまりとした商店街があったり、
昔ながらの家々が連なっていたりという
ちょっとした田舎町の雰囲気の中に、その本屋さんはあります。
日曜日には閉まっちゃう、いかにもな町の本屋さんです。
横に長い10畳くらいの空間に所狭しと並ぶ単行本、文庫本、雑誌。
道に面したスペースには雨や日差しよけのひさしのついた棚に、
週刊誌や学生向けの雑誌が並んでいます。
学校帰りに、よくここで立ち読みしました。
久しぶりに足を踏み入れた店内には、
ずっとおんなじお化粧、おんなじ髪型に、
おんなじあったかい空気を湛えたおばちゃん。
ほぼ一目ぼれに近い状態で見つけた本を手早く掴んで、
「お願いします」とおばちゃんに渡すと、
いったん出した出版社指定のカバーを引っ込めて、
何やらぶつぶつと独り言を言いながら
カウンターの引き出しを探っています。
見つけた、と、小さな声で呟いくと、
「お姉さんには、これ」
ビタミンカラーのカバーで本を包み始めました。
「違う会社のだけど・・・、可愛いから。
ね、元気でるでしょ」
黄色いベースに、キュートなイラストが。
確かに可愛いカバーですが、
それ以上に、可愛いおばちゃんのささやかな計らい。
都内の大型書店ではこれはきっとないですよね。
なんだか今日は朝からいい気分です。
こんな些細な事なのに。
不思議。
ちょっとした、人との気さくなふれあいが、
今日も私に元気をくれます。