今年のこの8月は、テレビも新聞もインターネットも、
「戦後70年」一色ですね。
70年。
遠くの昔のことだと感じる一方で、
年数として突きつけられると、
びっくりするほど、短いと思いませんか。
スマホだってパソコンだって毛穴まではっきり映ってしまうテレビだって、
絡まってほどけなくなるんじゃないかって心配になるくらいの鉄道網だって、
当時の人たちがタイムスリップしてここに来たら
卒倒するんじゃないかっていうくらいの世界が当たり前のようにあるのに、
たった70年しか経っていないなんて。
今を取り巻く環境が記憶を遠ざけるけれど、想像して手繰り寄せようとすれば、
まだまだ近くにある歴史なんだと感じます。
あの軍服の、モンペの、特攻服の、零戦の、「贅沢は敵だ」の、白黒フィルムの時代を、
たった2代前の祖父母の世代はまさに生きていたんだなぁ。
終戦の時、10代だった祖父母はどんな思いで、戦後を生きていたんだろう。
戦争のことは中学生の時、夏休みの宿題として聞いたことはあるけれど、
「それから」のことは思えば、聞いたことがなかった。
亡くなる前に、しっかり聞いて、感じておきたかったなと、後悔します。
唯一存命の、90歳になっている父方の祖母には今度、ちゃんと聞きにいこう。
今日は弟の誕生日なんです。
曽祖父母、祖父母があの戦争を越えなければ両親はいないし、
弟もいなかった。そして私も。
過去の思いの結晶が、今を紡いでいます。
明日、8月15日は終戦の日。
あの戦争に思いを馳せると同時に、
脈々と流れてきた時間を、
亡くなった方々の魂、生き抜いた方々の思いが築いた「いま」を、
そして明日につないでいく一瞬一瞬への責任を、
改めて考える一日にしたいです。