今日は、3月11日。
大勢の誰かの大切な人が亡くなって、
大勢の誰かの大切な日常が失われて、
丸3年が経ちました。
報道に携わるものとして、
そんな自分ではない誰かとの溝を埋め、
寄り添おうとする努力をしてきただろうかと
反省を込めながら振り返る一日です。
そして、もしかしたらそれが「誰か」ではなく
「自分」だったかもしれない、
同じ時代の同じ時間を共にした日本人として、
周りの愛する人に真心を持って、何気ない日々を大事に
生きているだろうか、と振り返る一日でもあります。
あの日、この世が歪んで見えたことを思い出します。
あんなに頑強な電信柱が揺ら揺らとしなり、
コンクリートの道路が波打ちました。
震度5強の東京の姿に足がすくむような思いがしたのに、
テレビ画面にはこの世の沙汰とは思えない光景が広がっていて、
何が何だか、まったく把握できませんでした。
それからどれだけの方の涙を目にしたでしょう。
薄氷を踏むような、原発事故の応急措置。
静まり返った真っ暗な繁華街に少しホッとした夜の六本木。
震災前と後、何もかもが変わりました。
一生忘れることはないと思った。
それなのに、たった3年でその感覚が遠のいている。
そんな自分が怖いです。
思い出して、鮮やかに塗り直すようにして
自分の中で復元し、想像し、向き合う。
3月11日は、大切に過ごしたいです。
皆さんはどんなことを思いながら、今日を過ごしていますか?