先週末、横浜で行われたTICAD V(第5回アフリカ開発会議)を取材してまいりました!
番組でも放送しましたが、
10年前には貧困問題や蔓延る汚職などで「絶望の大陸」とまでいわれたアフリカ大陸。
しかしここ数年で市場は急激に成長。天然資源も豊富なアフリカは、
「ラスト・フロンティア」として世界の注目を集めています。
アフリカ進出で欧米諸国、中国、韓国などに大きく遅れをとっている日本。
1993年から5年に一度行われてきたTICADですが、
変貌を遂げつつあるアフリカに、このイベントもこれまでとは意味合いを大きく変えています。
現場でも日本のなみなみならぬ気合が感じられました。
一般公開されていたスペース。ずらりと並んだアフリカ各国のブースの奥には
日本の企業のブースが並びます。自慢の品々を
来日中のアフリカ要人に売り込んでいるんですね。
医療機器に、
日本の誇る水質浄化システム。
こちらは迫力のある農機具。
日本では快適に眠るための蚊帳も、アフリカでは蚊を媒介とするマラリアを防ぐ、
命を守るために欠かせないツールです。
日本の質が高くバリエーションも豊かな付け毛は、
細く柔らかな髪を持つアフリカ女性のおしゃれに大活躍しているんだそう。
アフリカ人のおじさんも最先端技術に興味津々です。
これは地雷除去機。日本と全く異なる問題を抱えていることを
改めて思い知らされます。
広報担当の方が、こんなことをおっしゃっていました。
「これまではアフリカの国々と
『一緒やっていく』という意識が欠けていた」と。
治安の問題もあり、商品をアフリカに提供するだけで今までは終わっていたそうなんですね。
例えば地雷除去でいうと、機械を送るだけでなく、
いつまでにどこをどうやって除去していく、というように、
その先の計画や実際のオペレーションまで一緒にプロデュースしていく、
共に進めていくことが必要になってくる、と。
じつはこれは、治安の面でもアフリカの変化を敏感に感じ取った欧米諸国が、
すでにやり始めていることなんだそうです。
じゃあ日本は持ち前のおもてなし精神を活かして、
もっときめ細やかにオペレーションをしていけばいい。
ものづくり大国として技術の面では絶対に負けないのだから、
まだまだこの遅れは取り戻せる。
そんな風に熱く語ってくださいました。
公益資本主義、という考え方があります。
金融資本主義や株主資本主義とは違い、
事業を通して公益に貢献する、というのが、公益資本主義、なんだそうです。
端的にいうと、ビジネスを通してただお金儲けをするのではなく、
貧困を解消したり健康を向上したり、
社会のためになることにしよう、ということでしょうか。
私も付け焼刃なので自信がないのですが・・・。
ベンチャーキャピタリストの原丈人さんが提唱しているもので、
この会議でも日本とアフリカの新しい関係性のあり方として
提案されていました。
実際、インフラやエネルギー、食品など、「命にかかわる」分野で、
来日していたアフリカ人の方々の高い注目度を感じました。
「公益資本主義」を通して、日本は他国の巻き返しを図れるのか。
注目していきたいです。