あの香り
2014年10月14日

今朝てくてく歩いていると、
台風一過の柔らかい風にのって
ふんわりと鼻をついた懐かしい香りに、
思わず足を止めました。

写真1

金木犀。
「トイレの芳香剤のにおいだよね・・・」と、
実家のお手洗いの記憶を呼び起こされる方も多いかもしれませんが、
私にとっては、家の前や通学路にあったからか、
学生時代に過ごした秋の懐かしい思い出や、
冬に向かってちょっぴり切なく人肌恋しくなるような感覚が蘇ってくる香りです。
昔嗅いでいた香りって、時を経て再び嗅ぐと、
「あ、あの香り・・・」と、いろいろな記憶を呼び起こしてくれますよね。
藁半紙の香りからは、かなり苦労した小学生時代の漢字テストを思い出すし、
毎日学校帰りに食べていたシナモンロールの香りを嗅ぐと、たちまち高校時代の記憶が溢れてくるなぁ。
皆さんもそういうこと、ありませんか。

「プルースト効果」って、知ってます?
ある特定の匂いがそれにまつわる記憶を想起させる現象のことなんです。
フランス人作家のマルセル・プルーストの著作「失われた時を求めて」の中で
紅茶に浸したマドレーヌの香りをきっかけに
幼いころの記憶を呼び起こされるというシーンがあることから、
その名をとって「プルースト効果」と呼ばれるようになったんですって。

紅茶に浸したマドレーヌ・・・。おいしそう。

で。
ちょっと難しい話をしますと、
人の大脳には、喜怒哀楽あらゆる感情や本能を司る「大脳辺縁系」と、
それを覆うような形の理性的な判断を司る「大脳新皮質」とがあるんですが、
香りを感知する嗅覚は、五感中で唯一、
「大脳新皮質」を通らずに直接、「大脳辺縁系」にアクセスする感覚なんだそう。
そして記憶に関わる器官である海馬はこの大脳辺縁系の一部。
つまり匂いは、人の本能的な感情や記憶をダイレクトに刺激するんだとか。

こうした「記憶」と「感情」と「嗅覚」の関係が化学的に明らかになりつつある中、
最近では、アロマオイルを認知症予防に役立てたり、がんの痛みを和らげたりと、
「香り」が先進医療に応用されることも増えているみたいなんですよ。

そんなことを学んでから、今まではけっこう無頓着だった身の回りの「香り」を、
以前より意識するようになりました。
お部屋のディフューザーに凝ってみたり、
身に着ける香りを昼と夜や、リラックスしたいときとテンションを高めたいときなど変えてみたり。
香りの楽しみ方はいろいろ。

そして今日、青山アナのお誕生日のお祝いに、
林アナとふたりでプレゼントするのは「香り」です♪

写真2

香水を選んでみました。
趣味は人それぞれなので、「香り」をプレゼントするのはなかなかハードルが高いものですが、
この香りで、「報ステ」で一緒に過ごしているこの時間を
大切に記憶にとどめていってくれたら、嬉しいな。

写真3

オンエア後、渡します。

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