唐突に映画紹介です
2014年10月10日

映画は全般好きなんですが、唯一あまり見ないジャンルが、SF。
なんでしょう、現実感がなさすぎるからでしょうか。
よくSFファンの方がおっしゃる「哲学的」な魅力もイマイチつかめず、
レンタルDVD店のSFコーナーもスルーしてしまいます。

しかしなのです。
出会ってしまった。

母が間違えて(何をどう間違えると借りてこられるのか謎)借りてきた、
「ギャラクシー・クエスト」。
タイトルからしてSF全開の、10年位前の映画なんですが、
こんなに映画で「楽しい」気分に浸れたのは久しぶりです。
初めて「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を観た時のような・・・
というのは言い過ぎ感が否めませんが、同じ種類のワクワク感。
なんで今まで観なかったんだろう。後悔。
完成度の高いB級。S級の愉しみに浸れました。

ストーリーはというと、
「ギャラクシー・クエスト」というSFドラマ
(完全に「スター・トレック」のパロディー)にかつて出演していた俳優たちに、
そのドラマを宇宙で受信し「ドキュメンタリー」と勘違いして
俳優たちの扮するヒーローを敬愛する本物の宇宙人、サーミアン星人が
助けを求めてやってくる、というお話。

とてもざっくりで申し訳ありません。

その「サーミアン星人」がとにかくいい人(人?)そのものだったり、
敵のエビとワニを足して2で割ったみたいな宇宙人が見るからに悪そうだったり、
いがみ合っていた仲間同士が結束を深めていく様など、
もう、ベタな設定がなんともシンプルな勧善懲悪を
これまたベタに展開していきます。でも、「よくある映画」では終わらないんです。
登場人物のキャラクター(特にサーミアンがお気に入り)の愛らしさや、
張られた伏線が完璧に回収されていく脚本の旨味。
そしてなにより、作品に込められた作り手の思いの熱さや真摯さを
随所に感じられるような気がするんです。
コメディーだけれどおふざけではない、まっすぐで夢のある映画です。

映像でもアートでも舞台でもなんでも、
作り手、伝え手の思いや情熱って、
しつこく突き詰めて熱く放出しようと願う気持ちって、
不思議と作品から滲むものですよね。
何が違うのか、どこから出てるのかはわからないんですが、
例えば映像作品だったらスクリーンの枠から、
絵画だったら額縁の隙間から、
そういう作り手の熱は作品に憑依して
うにゅーっと「はみ出す」気がするんです。・・・しませんか?(笑)

それを受け取った時に、時空を超えて作品を生み出した人たちと
同じ空気を共有している気分になる。
その感覚がとても好きです。

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