余白で語る
2012年07月13日

笹本恒子さんの写真展に行ってきました!
キャリア70年、日本発の女性報道写真家。97歳の今も、現役で活動されています。


展示されていた写真は、終戦間もない、激動の日本を支え、
魂を吹き込み、潤いや彩りを与えた人々の肖像です。
ジャーナリスト。
女性運動家。
歌手。
政治家。
バレリーナ。
切り取られたたったの一瞬が物語る人物のすべて。
じーっとみていると、その人物がいまにも写真の中で息を吹き返すようです。
モノクロの写真から、人々の纏う肌の温もりや風の柔らかさ、ぼうっとした日差しさえも、
浮かび上がってくるようでした。
そして被写体だけじゃなくて、周りのものからも多くを感じます。
綺麗にシーンを切り取られているわけではないんです。
たとえば、洗濯物が無造作に干してあったり、
子供たちが建物の中に駆け込んでいったり、
ごみがくしゃっと散乱していたり・・・
写真の「余白」からも時代のメッセージや、
戦後の日本の帯びる熱や、混乱、清濁併せ持つ空気感が伝わってきます。

文章の余白、写真の余白があるように、
言葉にも余白があります。間や、タメや、トーンや、緩急で作る「余白」。
そういったところでもメッセージを語れるようになりたいです。
本当に勉強になりました。

他に、笹本さんのメモ帳などが展示されていたのですが、
その横に、
「手書きでその時々の思いをメモに認める」ことのススメが
笹本さんの手で、落書き風に記されていました。

早速、新しいメモ帳を購入。


ミーハーですみません。

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