ル~ルル ルルル ル~ルル
テレビからこの音楽が聞こえると「12時だ!」と、昨年4月に放送時間を昼12時に移し、すっかりテレビ朝日のお昼の顔となった『徹子の部屋』。
長寿番組としても知られていますが、なんと2015年2月2日で放送40年目を迎えます
黒柳徹子さんの進行で毎回色々な分野のゲストをお招きし、その方の活動や私生活など、さまざまな部分にスポットを当てた自由なトークを展開する番組スタイルは1976年(昭和51年)の放送開始から変わっていないのだとか。
そんな『徹子の部屋』は、どのように番組収録が行われているのか・・・現場に潜入!
プロデューサーにも話を聞いてきました!
▼『徹子の部屋』の収録が行われているスタジオ。
華やかなセットが組まれており「部屋」らしい、くつろぎの空間が演出されています。
約20人の観客が本番を待つ中、スタッフは本番前の最終チェック。
間もなくして黒柳さんがスタジオに入ってくると、観客のみなさんの前で立ち止まり、セットやゲストについて気さくにお話しされていました。
アットホームな雰囲気でゲストを迎え、収録スタート。
この日のゲストはiPS細胞の研究で2012年のノーベル生理学・医学賞を受賞された山中伸弥さん。
トーク番組に出演される機会の少ない山中さんに、黒柳さんは興味津々!!
手元に置かれたメモにはぎっしりと文字が書き込まれており、ノーベル賞受賞式の話から、奥様やご家族のこと、趣味のスポーツのことと、次々に尋ね、核心に触れていきます。
『徹子の部屋』を見ていると、まるで生放送かのように徹子さんが「一旦CMです」などと言うのが印象的だと思います。
収録も実際の放送と全く同じように進められているんです。
スタッフが「CMへ」というカンペを出していても徹子さんが話し終わるまでCMに入らない時もあれば、話の途中でも強引にCMに入る時もありました。
慣れないテレビ収録を終え、ホッとした様子の山中さんに、黒柳さんがあの“玉ねぎあたま”から取り出した飴玉をプレゼント!「わぁ!本当なんですね!」と山中さんも感激していました♪
◆ 収録の合間に田原敦子プロデューサーを直撃!
2人のお子さんを育てながらも11年前から『徹子の部屋』を担当。黒柳さんとはユニセフに関する番組で一緒にアフリカに渡っていたこともあり、20年以上のお付き合いだとか。そんな田原Pに『徹子の部屋』の舞台裏について教えてもらいました。
―――生放送ではないのに、「一旦CMです」などというまるで生番組のようなスタイルをとっていますが、いつからこのようなスタイルに?
初回から今と同じようなスタイルで撮影しています。
というのも、黒柳さんはテレビ誕生と同時に生まれた日本初のテレビタレント。「編集」という技術がなく、生放送が当たり前の時代を過ごされてきたので、ゲストの話をこちらの意向で編集するのは「ゲストの方に失礼だ」として、編集をしない収録スタイルにこだわっているのです。
―――黒柳さんは番組中、メモのようなものを机の上に置かれていましたが、スタッフが用意しているのですか?
黒柳さんがつくられている構成台本のようなものです。事前に担当ディレクターがゲストに話を聞いてきて、その話を黒柳さんにお伝えするのですが、そこから興味をもったことなどの情報を黒柳さんが自分でノートにメモしています。そのメモをスタッフと話しながら「この話はこっちかな」「これはこっちかな」と切り貼りして、黒柳さんオリジナルの構成台本を作っているんです。なので、番組が用意する「台本」はありません。
―――長い歴史の中には上手くいかない時期(視聴率低迷)もあったのではと思うのですが、どのように切り返して今に至るのですか?
私がプロデューサーに就任した11年前が、一番元気のない時期でした。もともと教養番組部門だったこともあり、文化的なゲストの方が多く、少し固いイメージの番組だったんですね。ちょうどテレビ朝日のバラエティ番組が好調だったこともあり、当時ブームだった「お笑い芸人」の方にも、ゲストに来ていただこうと提案。黒柳さんは落語とか漫談がお好きなので、「面白さがわからない」と最初は難色を示していたんですけど…「笑えなかったら、そのままゲストに言ってください」と(笑)そんな黒柳さんの素直なトークが話題を呼び、『アメトーーク!』では「徹子の部屋芸人」というテーマで取り上げられたりして若い方にも見ていただけるきっかけになったかなと思います。
―――長く一緒にお仕事をされているからこそ垣間見れる普段の黒柳さんはどんな方ですか?
ものすごく好奇心が旺盛な方なので、「流行」に敏感。「新しいお店ができたから行ってみよう!」と、スタッフみんなで食事にいったり、プライベートでは、美容関係や共通の趣味である“キラキラ”グッズについて「ガールズトーク」で盛り上がってるんです♪ 番組スタッフの8割が女性なので、みんなで積立てして韓国旅行に出かけたりもするんですけど、その時も黒柳さんと色々なお店を見てまわって買い物したり、スタッフみんな仲良くしていただいています。
―――40周年を迎え、今後どのような番組にしていきたいですか?
今年最初のゲストにお迎えした「松竹梅」(名前の頭文字をとってTOKIOの松岡昌宏さん、タレントの大竹まことさん、舞台役者の梅沢富美男さんが登場)のオリジナルユニット企画のように、最近はゲストが1人ではなく、親子、兄弟、夫婦など家族で一緒に出ていただいたり、ペットを連れてきたり、手作り料理をスタジオに持ってきてもらったりもしています。今後もそういった意味でのバラエティを加えながらも、これまでのスタイルを「良い意味で変えずに」続けていけたらと思います。
旅行に食事にガールズトークに、40年を迎えてもなお元気でパワフルな黒柳さん。
スタッフを大切にされていて、一度担当になると「ずっと一緒にやりましょう」と声をかけてくださるそうです。
番組を長く続けていくには制作スタッフのチームワークも大切。
黒柳さんの魅力に加え、家族のようなスタッフと一緒に、ゲストをマイホームに招くような優しい雰囲気に包んで進められる番組だからこそ、引き出せるゲストの魅力があり、40年経つ今もなお番組が愛され続けるのだと感じました。
さらに『徹子の部屋』は、2015年5月下旬には放送一万回を突破予定!!
ここでは語りきれない『徹子の部屋』40年の魅力・・・続きは
『徹子の部屋』 40周年 Anniversary Bookでお楽しみください♪
番組のこれまではもちろん、黒柳徹子特別インタビューや番組の裏側までを一冊にギュっと凝縮。
見応えたっぷりでますます『徹子の部屋』のファンになること間違いなし
*1月28日発行のメールマガジン「touch!★テレアサ」で3名様にプレゼント!(登録はコチラ)
アニバーサリーイヤーである今年は、展覧会などの催し物も開催予定!
黒柳さんと田原プロデューサーの大好きなキラキラを取り入れた番組オリジナルグッズも登場予定ですので、どうぞお楽しみに☆★