2013年8月9日(金)「第32回テレビ塾」は、テレビ技術の縁の下の力持ち「照明とVE」の仕事をテーマに開催しました!
照明は言わば「光と影の魔術師」で、VEと呼ばれるビデオエンジニアは「画面作りの最終責任者」。
照明やVEの技術で、出演者の女優さんなどの映り方は劇的に変化するのです
今回のテレビ塾では、それぞれの役割を学んでいただき、実際に親子で照明とVEによる“マジック”を体験!!お母さんを綺麗に、お父さんはカッコよく撮ってもらいました
照明の仕事
番組収録が行われるスタジオは、外の光や音が入らないように厚い壁で遮断されているので、昼間でも真っ暗。そこで、テレビカメラで撮影できるようにするためにまず最初に必要になるのが「照明」。しかし、ただスタジオを明るくすれば良いというわけではありません。照明は光と影で、喜怒哀楽や時間、季節などを表現するアーティストでもあるのです。
◆実際に光で「喜怒哀楽」を表現!!
「喜」はピンクとブルーで飛び跳ねているような動きのある演出
「怒」はレッド!点滅させ、イライラしている様子が浮かびます
「哀」はパープル。上から下にゆっくり動く光は涙のよう
「楽」はカラフル!様々な明るい色が上下左右に動き楽しい雰囲気が伝わります
続いて、「春夏秋冬」を何かをイメージして表現したそう。何か分かりますか??
正解は・・・①春=桜、②夏=海と青空、③秋=紅葉と落ち葉、④冬=雪
会場の子どもたちはすぐに当ててくれ、講師もきちんと自分のイメージが伝わったことに嬉しそうでした
照明の基本
人物に照明を当てる時、基本となる3つの明かりがあります。
まず1つ目は「Key」ライト
人物を明るくするメインとなるライトなので、前方からあてます。
外では、太陽がKeyライトの役割となる場合があります。
▲顔の右側だけ明るく左側は暗く落ち込んで、人物の顔が汚く映ってしまいます。
2つ目は「押え」のライト
Keyライトと反対側に設置し、Keyライトで生じた影を強調させずに暗部を明るくするライト。
▲Keyライトの写真とは反対に、顔の左側が明るくなっています。
3つ目は「Back」ライト
人物の立体感をだす役割のライトです。
▲肩のあたりが明るくなり背景との違いがわかります。また、髪の毛の艶がわかります。
この3つのライトを組み合わせたものが照明の基本となる「三点照明」。
Keyライト・押えのみの右側の写真と比べてみると、Backライトの重要性が分かりますね!
▲三点照明では明るいだけでなく、立体感が出ています!!背景と同じ色の服を着ていても輪郭がハッキリし、髪の毛の質感もでました。
夏の夜、懐中電灯などで顔の下から光をあてて「うらめしや~」なんてやった経験、ありませんか?これも立派な照明の演出。
「照明」では人や物、空間に色や表情を追加することができるのです。
しかし、せっかく綺麗に照明をあてても、実際カメラで撮影してみると光源によって白いものが赤っぽく見えたり、青っぽく見えてしまう場合もあります。特に外での撮影だと、時間帯や天気によってカメラの見え方が全然違ってしまうのです。
そこで、テレビを見ている人が不自然に感じないように画面の明るさや色の調整を行なっているのがVEといわれるビデオエンジニア。
VEの仕事については、明日お届けします!
コメント
照明ににより ひきだされる
影の美しさの違いが 楽しくて
点の集まりを感じさせる光の立体感を素敵な世界と私は思う