4月21日(木)、公益財団法人 静岡県労働者福祉基金協会主催の講座“テレビ番組の裏側”で静岡朝日テレビとともにテレビ朝日も講義をしました!
昨年に続き今回で2回目
今年も静岡県勤労者総合会館での開催です。
静岡県で人気の番組『とびっきり!しずおか』放送の裏側や、震災報道、普段知ることのできないアナウンサーの秘話もお話しました。
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前半は静岡朝日テレビの杉本孝一アナウンサーと森直美アナウンサーが、担当している夕方の情報番組『とびっきり!しずおか』(月曜~金曜 夕方4:45~)の舞台裏を紹介。先日4000回を迎えたという人気番組は、放送までいったいどのような流れでみなさんに届いているのでしょうか
午後3時、打ち合わせスタート。その日の流れについて、アナウンサーも交えて打ち合わせをします。生放送では特に事前の打ち合わせや準備が大切です。
料理コーナーでは生放送で料理をする為、準備が重要。早い時でお昼頃から準備をしていることもあるそうです
杉本アナウンサーが実は社内ではいつも“半袖姿”なんて裏話も・・・
打ち合わせが終わるとメイクの時間
スライドでは森アナウンサーのメイク姿も大公開!
女性アナウンサーはもちろん、男性アナウンサーも少しだけメイクをするそうです。
メイクが終わるとスタジオでのリハーサル。
お天気コーナーの練習風景では、「クロマキー」セットの紹介も
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、天気予報をしているアナウンサーや気象予報士は、色のついた板を背景に放送しています。これは「クロマキー」というセット。実際にはこちらに天気図などが合成され、皆さんにお伝えしています
番組スタート前の夕方4:30前後には、生放送で番組のPRをしています。その日放送予定の、番組の見どころなどを伝えています。
本番スタート
本番中は、フロアディレクターの指示で番組が進行します。
また本番中にアナウンサーが座る机には、アクセント辞典や緊急放送に関する資料などが置かれ、机の下にはヘルメットも常備されています。生放送でどんなことが発生しても対応できるように備えています。
その他森アナウンサーは、お料理コーナーでの失敗談も紹介!生放送ならではのハプニングのエピソードを、参加者のみなさんは笑顔で聞き入っていました
杉本アナウンサーは番組について「『とびっきり!しずおか』は曜日ごとに地元に密着したコーナーを放送しています。知られていない街の良いところや歴史を取材できる魅力があります。ぜひ今日もご覧になって下さい!」と語り、そのままスタジオへ向かいました。
後半はテレビ朝日による報道の裏側について。まずは、社会部記者やロンドン支局長を経験し、現在テレビ朝日広報局お客様フロント部長の長田明講師が、海外で経験した震災の取材について話しました。
テレビ朝日系列は10箇所に海外支局があります。長田講師は、2003年から3年間、ロンドン支局に常駐。
それぞれのエリアで起きた事件は、主にそのエリアにある支局がカバーしますが、大きな事件があれば他の支局から応援が駆けつけます。
長田講師がロンドン特派員をしていた当時、“スマトラ島沖地震”が発生。本社から「すぐに向かってくれ!」と、連絡が入り、被害の出ているスリランカに向かったそうです。
他にもパキスタンの地震でも、現地に入って取材をしたそうです。これも直行便が飛んでいるためロンドンから向かいました。
長田講師は「いかに早く現地に入れるかが大切です。移動手段の関係等から、距離が遠いところでも実際には早く到着できる、ということがあります」と話しました。
また、海外取材では予想できないことが多々発生します。事前に交通手段や食料など様々な準備をしていきますが、日本では経験することの少ない事態に遭遇。
パキスタン地震での取材では、“ラマダン”という断食の慣習を目の当たりに。救助隊がその慣習の為、食事や水を口にせずヘロヘロの状態で救助をしていたことに驚いたそうです。
中国で地震が発生した際には、“高山病”と“狂犬病”という想定外のことに遭遇したそうです。
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次に27年間テレビ朝日でアナウンサーを務め、現在は広報局の藤井暁講師がアナウンサーの裏話について話しました。
まずは藤井講師が担当していたバラエティー番組『欽ちゃんのどこまでやるの!』について。
萩本欽一さんの番組にかける情熱や、当時のアシスタントディレクターの苦労など、普段決して聞くことのできない貴重な話がたくさん語られ、最高視聴率42%という驚きの視聴率出した人気番組の話に、みなさん興味津々で聞き入っていました
★アナウンサーは映らないところでこんなことまでしています!
“外郎売り”
「外郎売り」という歌舞伎の演目のセリフを暗記して、スムーズにしゃべることができるよう日々練習しています。
この口上を新人研修の頃から1日10回20回と読む練習をし、滑舌の良さに繋げているそうです。
ここで
事前に打ち合わせはしていませんでしたが、藤井講師が森アナウンサーに「外郎売り」のリクエスト!
しかし森アナウンサーは動じることなく、スラスラと“外郎売り”を披露し、会場を驚かせました!
“即時描写”
これは目の前で動いているものを見て、その場で実況することです。
例えば野球場に行き、試合を観戦しながらその様子を実況します。
「ピッチャー投げました!バッター打ちました!センター下がって下がって・・・・取った!!」
“情景描写”
テレビ朝日のアナウンサーで、新幹線の東京・新大阪間の車窓風景をしゃべり続けた人がいます。
皆さんもよくご存知の方なんですよ。
他にも、少しずつ色が変わっている単語カードのような色見本を使い、カードをめくりながらその色を表現していく練習をしたりしたこともあるそうです。
こうした日々の訓練から、発音発生を鍛え、誤読をしないようにする努力を重ねて、みなさんに様々な情報を届けています
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