東洋大学での出前授業、今回は「制作技術の仕事」
講師は技術局技術戦略部の小山恭司 映像トーンの作り方や4K技術について語りました
制作技術の仕事は、大きく分けて6つ。
ビデオエンジニア(VE)・照明・テクニカルディレクター・カメラ・音声・報道技術です
男性の多いイメージの技術職ですが、現在では女性も多く、中でも音声では女性が活躍しているそう
小山講師は「制作技術とは一言でいうと、監督やディレクターの頭の中にあることを実現化するチームです。いわば、監督やディレクターにとってマジシャンのような存在。そのため、監督が伝えたいことを理解する力、“どう映像化するか”という技術力が求められます」と語りました。
何気なく見ているドラマのワンシーンも技術の力によって構成されています
「映像トーン」(映像の明るさ・コントラスト・色合い)を調整し、番組によって違う空気感・作品の世界観を表現しています!
真昼に夕方のシーンを撮影したり、くもりの時に晴れのシーンを撮影したりという時間や天気の不都合も映像トーンを調整することで解決
しかもこの作業は編集段階ではなく、ほぼ撮影現場で決めて作業しているそうです
そして今日は特別に
教室に1台約400万円のテレビモニターを2台用意し、4KとHDR映像のデモンストレーションを実施
4Kは解像度がハイビジョンの4倍!より鮮やかな色を表現できるようになり、見た目に近い色の再現が可能世の中で存在するほぼ全ての色を表せるそう
HDR(ハイダイナミックレンジ)は、明暗の差を従来のなんと10倍以上表現できるので、明るい所などの白飛びを抑え、本来あるべき色や光を美しく再現できます
モニターに映し出される鮮やかさにビックリ皆、食い入るように見ています
この記事をご覧の皆さんにも違いが分かりますでしょうか??
明るさと色の鮮やかさはもちろんのこと、犬の毛並まで分かります
小山講師は最後に「技術は“人の心”です。またテレビ離れと言われていますが、動画の再生自体は増えています。コンテンツを作る身からすると、これもひとつのチャンス。どういうデバイスで見ても楽しいコンテンツ作りをしていきたいです」と締めくくりました。