気づいたら“天才子役”と呼ばれていた 壁を乗り越え手にした美山加恋の “ふたつの武器”
美山加恋
1996年12月12日生まれ、東京都出身。2002年に子役デビューを果たし、ドラマ『僕と彼女と彼女の生きる道』(フジテレビ)で一躍脚光を集めると、ドラマ『ちびまる子ちゃん』シリーズ(フジテレビ)や『受付のジョー』(日本テレビ)など数々の作品に出演。ドラマ、映画のほかミュージカル『ピーター・パン』や舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』にも出演して話題に。また、テレビアニメ『キラキラ☆プリキュアアラモード』、『アイカツ!』シリーズ、映画『かがみの孤城』など声優としても活躍。現在、ドラマL『around1/4(アラウンドクォーター)』(ABCテレビ)にヒロイン・平田早苗役で出演中。
2002年に子役デビューを果たし、一度も活動を止めることなくドラマ、映画、舞台、声優とシーンを問わず活躍し続けてきた。子役としてのイメージが強かったが、2022年に俳優20周年を迎え、大人の女性としてさらに経験を積み重ね次なるフェーズへと踏み出している。そんな彼女が2023年夏、新たに挑戦するのが“25歳の壁”を描く恋愛群像劇『around1/4(アラウンドクォーター)』。赤裸々なテーマをもとにした本作で同年代ヒロインを演じることへの覚悟や想い、そしてこれまでの“俳優・美山加恋”の人生を振り返ってもらった。
偶然が重なりスタートした芸能活動
──去年デビュー20周年を迎えられましたが、ご心境はどうですか?
美山 私にとっては、芸能活動が人生そのものなんですよね。だから「やっと」とか「長かった」とか、そういうのではなくて。「またひとつ大人になったな」という感覚ですね(笑)。
──たしかに、デビューが5歳ですからね。
美山 私がこの世界に入ったのは、偶然だったんです。マンガ雑誌『ちゃお』(小学館)を読んでいたら、たまたま芸能事務所のレッスン生募集の広告を見つけて、お母さんが前の事務所に入れてくれました。そのときは「映像に出たい」とか「舞台に出たい」と考えてはいなかったんですけど、偶然オーディションがあって、偶然受けたら偶然合格して、偶然デビューできた感じで。
──偶然が重なって気づいたら女優になっていた、と。
美山 流れに身を任せたスタートでした。ちゃんとお仕事をするようになった最初のターニングポイントでいうと……やっぱり2004年にフジテレビで放送された『僕と彼女と彼女の生きる道』は大きかったなと思います。
──最高視聴率が27.1%の大ヒットドラマですからね。オーディションのことは覚えていますか?
美山 オーディションを受けに行く話をしたとき、女優の賀来千香子さんに「あなたなら絶対にこの役を取れるから、がんばってきなさい」と言われたのをすごく覚えています。そこでスイッチが入ったんですよね。賀来さんの言葉を信じて、自分なりにがんばったら、本当に合格をいただきました。
──主演は草彅剛さんで、その娘の小柳凛役に大抜擢されましたが、これがいかにすごいことかっていうのは、幼いながらに感じていました?
美山 そのころ、あまりテレビを観ていなかったので、私自身は事の大きさをちゃんとは理解できていなかったです。それでも国民が愛するSMAPの草彅さん(演じる小柳徹朗)の娘役ということで、「これはとんでもないことなんだよ!」とまわりの方から言われたのは覚えています。ちなみに去年、ABEMAで放送されている、新しい地図さんの番組『7.2 新しい別の窓』に出させていただいて、約6年ぶりに草彅さんと再会したんですよ。「25歳になりました」と伝えたら「大人になったね。でも、加恋はあのころから大人だったよね。落ち着いていたよ」と言っていただきました。
──じゃあ、年齢以上に大人っぽかったんですね。
美山 話している内容が大人だったみたいですね。あと、細かくは覚えていないですけど、草彅さんがセリフを忘れていたら、私がそのセリフを教えてあげるとか、そんなことをしていたらしいです(笑)。
──素晴らしいですね! そのときは何歳ですか?
美山 5歳から7歳の間に作品を撮っていたので、小学1、2年生ですかね。
──世間では“天才子役”といわれていましたけど、美山さん自身はその自覚がなかったとか。
美山 そうなんです(笑)。学校に行ったら上級生の子から「加恋ちゃん、芸能活動をしてるんだね!」と言われて、「誰から聞いたんだろう?」ぐらいの感じでしたね。
──不思議に感じてることが、逆に不思議ですよ(笑)。
美山 そもそも、自分がテレビに出ている認識がその当時はなくて。初めて「自分はテレビに出ているんだ」と思ったのが『めざましテレビ』(フジテレビ)の占いコーナー。1位は射手座とか書いてあるじゃないですか。なぜか、そこに私の顔が映ってたんですよ(笑)。毎朝、学校へ行く前に『めざましテレビ』の占いコーナーを観ていたので、「え、私がテレビに出てる!」みたいな。初めての衝撃でしたし、逆にそれぐらいテレビを観ていなかったんです。だから自分が“天才子役”といっていただいていたのも、当時は認識していなくて。そういうのって、あとあと気づくんですよね。
──小学生のころには「このまま私は女優をやっていくんだ」と考えていました?
美山 いえ、考えていなかったです。将来の夢を書く授業があって、そこにはパティシエとか飛行機の操縦士と書いていました。
──まわりから「いやいや、女優でやっていきなよ!」とは言われなかった?
美山 言われなかったです(笑)。お母さんからは「無理はしないでね、いつ辞めてもいいんだからね」とずっと言われていたので、そんなに女優を意識していなかったです。それに職業として認識できていなかったので、楽しい習い事の延長というか「今日も現場へ行くのうれしいな!」と思っていました。
“新しい自分探し”苦悩と葛藤を抱えた10代
──中学生になって、徐々にお仕事が落ち着いたことで、冷静に将来のことを考えたそうですね。
美山 学校で過ごすことも、友達といる時間もすごく増えまして。「こういう過ごし方もあるのか」と、そこで初めて普通の学生生活を知りました。それが、すごく楽しかったんですよね。一方で、このままお仕事をしなかったら、私は女優の仕事をやらなくなってしまうのかな?と初めて不安になったんです。「このままでいいのかな?」って。不安になるってことは、やっぱり“お芝居が好きで現場が好き”ということだから、学校も楽しいけど仕事もがんばらなきゃ!と自分を見つめ直しました。
──それで学校も仕事も大事にしたいと。
美山 学校生活も楽しかったですけど、現場にいる楽しさとは全然違うからこそ、どちらかひとつに絞ることができなかったです。「女優という居場所をなくしたくない」と思っていたので、取り残されないように必死でしたね。常に未来のことを想像して、そのたびに不安になって、というのを繰り返していました。そうはいっても、先のことを考えてもわからないことばかりなんです。どんな仕事が来るのかもわからないし、いつ自分がテレビに映れるのかもわからない。運もすごく必要な職業なので、想像したって全部が思いどおりにいくことなんてないんだな、と心で覚悟していても、やっぱり不安が出てくる。
──そんな苦悩と葛藤を中学生で抱えて……。
美山 一回でも仕事を辞めてしまったら、もう戻れないだろうな、と感じていたので、活動を途切れさせたくなかったです。だけど久々に現場に戻ったときは、すごく怖かったんですよ。「私は女優でいいのかな?」みたいな。「お芝居するのは久しぶりだけど、私のお芝居は合っているんだろうか?」と不安を感じたときがあって。でも、そこで「諦めよう」じゃなかったんですよね。「お芝居は辞めちゃいけない」「続けなくちゃいけない」と思ったのを覚えています。
──そこまで追い込まれていたのは、どうしてだったんですかね?
美山 いろいろとタイミングが重なったんですよね。それまでは子役として、お母さんと一緒に台本を読んで教えてもらっていたし、レギュラー出演のドラマがわりと多くて。ずっと同じスタッフさんと仕事をしていたので、ドラマの現場をホームのように感じていたんです。だけど、中学生になったころから、レギュラー番組よりもゲスト出演が増えて。自分ひとりで台本を読んでお芝居を考えるようになったことで、急に独りになった感覚に襲われました。「独りぼっちで、この世界と戦わなくちゃいけないんだ」と思ったんです。そうすると、この世界に私のお芝居は通用するんだろうか?とわからなくなってしまって。ちょうど仕事が減ってきたときと、不安を抱えたタイミングがばっちりハマったんです。
──その不安はどのように脱したんですか。
美山 “自分の形”みたいなものを、自ら決めているつもりはなかったんですけど、どこか決められているような感覚になっていて。高校生のころに「この殻を破らないと、新しい自分を見てもらえないな」と思いました。そこから18歳のときに、歌ったことも踊ったこともなかったけど、ミュージカルに挑戦したりとか、同時に2.5次元がちょうど流行り出したころに、ご縁があって舞台『「終わりのセラフ」The Musical』に出させていただいたりして。なんといっても、声優さんとお仕事をご一緒する機会が増えたんですね。それまで声優さんが舞台に出られるイメージがなかったんですけど、「声優さんは舞台にも出るんだ!」と衝撃を受けて。「私も声優さんみたいに、自分のイメージ以外の役も幅広く演じられるようになりたい」と思った矢先に、アニメ『エンドライド』が決まったので、自分の中ではすごくつながっている数年でしたね。
──舞台といえば、『ハリー・ポッターと呪いの子』で嘆きのマートル役とデルフィー役を演じられて大きな話題になりましたね。しかも、マネージャーさんが「うちの美山はすごいんです!」とまわりの関係者に言っていたとか。
美山 自己肯定感が爆上がりですね、本当に!
一同 (笑)。
──何がそう思わせたんですか?
マネージャー 映画のイメージが強い役ですし、体力的にも大変な役なのに、軽々とやってみせるからよけいにすごいと思ったんですよね。舞台で見ると、すごく大きく見えました。
──最も身近な方のそういう言葉が、自分の成長を感じられますよね。
美山 そうなんですよね。あまり自分で自己肯定感上げることができないので、すごく助かっています。
幻のように過ぎた撮影は忘れられない“青春”
──『ハリー・ポッター』のご出演も驚いたんですけど、現在放送中のドラマL『around1/4 (アラウンドクォーター)』でヒロイン・平田早苗役を演じることも驚いたし、覚悟が必要だったのかなと思って。
美山 あ、そうですか? 私は「ありがとうございます!」と思って、すぐにお受けしました。1年みっちり『ハリー・ポッター』をやってきて、久々のドラマ出演であること、しかもヒロインを私に任せていただけるのも、すごくうれしかったです。恋愛モノをやらせていただけることも、みなさんが私を信頼してくださっているのかなと思えて、そういう意味でもうれしかったです。
──原作をお読みになって、どんな印象を持ちましたか?
美山 原作は縦スクロールマンガなのもあって、メインで登場する5人の日常がテンポよく進んでいくので、とても読みやすかったです。私が演じる早苗は、SEXを含め恋愛に苦手意識を持っていて、なかなか心を開くことができないけど、明るく生きている淡白な性格の女性なんですね。それを映像でどう落とし込んでいこうかな、と原作を読みながらいろいろと考えていました。
──早苗を演じる上で、心がけたことはなんでしょうか?
美山 早苗の話は、かつてのバイト仲間だった新田康祐(佐藤大樹)との関わりが主軸にあるんですけど、いい意味で康祐と早苗は似ているようで対照的な部分もあって。とにかくすごく素直なんですよ。起こった物事に対して全力で向き合う。そのたびに叫んだり号泣したり、ボロボロになりながら25歳を全力で生きてるな、と思うシーンが多いです。だからこそ、あまり深くは考えずに、目の前で起こる出来事に対して毎回素直に反応できるようにしよう、と心がけていました。
──主演を務める佐藤大樹さんの印象や人柄は、どのように感じました?
美山 FANTASTICS from EXILE TRIBEというグループでリーダーをされているからか、出演者やスタッフの結束力を高めて、現場を盛り上げるのがすごく上手なんです。だから私も安心して現場にいられましたし、とにかくみんなが笑っていましたね。それは佐藤さんがみんなとのコミュニケーションを大事にしてくださったから、現場もリラックスした雰囲気に包まれました。あと積極的に宣伝をしている姿は、私も見習いたいと思いました。目標を持たれて、それを口に出してくださる方なので、そういうのもチームとしてはすごく助けになるんですよね。「佐藤さんについていこう」と思えるので、本当に素敵な座長でしたね。
──すでにクランクアップをされているそうですが、撮影を振り返っていかがですか?
美山 20日間ほどで全10話を撮影したので、なんか幻のようにも感じていて(笑)。本当に撮り終えたんだっけ?と思うくらい、あっという間に過ぎ去ったんですけど、一日一日がすごく濃かったんですね。今でもその日に何を撮って、どこで撮影して、どんなシーンがあって、監督とどんな話をしたのか鮮明に思い出せるほど、濃い撮影期間でした。なんか……青春だったなと思えるというか、1シーンごとに思い出が詰まっているので、本当に素敵な時間を過ごさせていただきました。
「楽しまないともったいない」と思えるようになった20代
──変化球の質問ですけど、撮影を振り返って「このときの自分はゾーンに入っていたな」と思うシーンはどこでしょう?
美山 早苗の心がぐしゃぐしゃになっているシーンは、わりとゾーンに入ってましたね。高校時代から8年間、ずっと付き合っていた彼氏・林健太に振られるところから物語が始まるんですけど、早苗の中で健太に「つまらない」と言われたことが、いつまでも心に中でシコリのように残っているんです。それは、早苗が無理してでも行動を起こす原動力やきっかけにもなっているぐらいの出来事。健太に「つまらない」と言われて、うっぷんを晴らそうとサパークラブで大はしゃぎして、その結果後悔することになるんですけど、そのシーンは自己肯定感が爆下がりの早苗なんですね。おそらく10話の中で一番下がるシーンというか。そのときに康祐を誘って拒否されて「あ……私はまたダメだったんだ」と落ちるところまで落ちるシーンは本当にしんどかったですね。しかも長回しのオンパレードで、現場の温度も暑くて、わりと時間をかけて撮ったので、次の日は目がパンパンになりました(笑)。
──ずっと大号泣してますからね。
美山 ふふ、そうなんですよ。撮影後半から大事なシーンがすごく多かったので、康祐とのラストシーンは時間も日にちもかけて大切に撮りました。早苗と康祐のシーンは大変な撮影が多かったですけど、そのぶん素敵に編集していただいて、たくさんの人に見てもらえたらすベての苦労が浮かばれます(笑)。
──健太が早苗を振った理由って、まだ自分に伸びしろがあると思っているから「もっといい子と出会えるかもしれない。だから、早苗との関係を切っておこう」と思ったわけですよね。でも年齢重ねると伸びしろよりも、今ある幸せをちゃんとつかまなきゃと思うものなんですけど、それは僕が25歳をとっくに卒業したからそう思うわけで。ぶっちゃけ10代は勢いのまま恋愛しちゃっていいし、30代以降は相手のためにも結婚を意識する。じゃあ、その間にある25歳の恋愛ってなんなんでしょうね?
美山 まさしく、健太に関しては自分に伸びしろを感じたんですよね。女性と男性でそこの価値観もちょっと違うというか、早苗的には将来のことも考えた結果、目の前の幸せをつかもうと決めていたんですけど、きっと健太とは人生のスパンが違ったのかなって。でも早苗も早苗で、このままではいけないと思ってる自分もいる。25歳の早苗はちょうど現実と理想の狭間にいるというか……なんなんですかね? どういう恋愛をしてたらいいのかわからなくなり、そこで葛藤する様子が早苗の話なのかな、と思います。
──これまで数々の作品に出演されてきた美山さんの中で、『around1/4(アラウンドクォーター)』はどんな立ち位置の作品ですか。
美山 今、出会えたことがすごくうれしい作品です。等身大の女の子ですし、今だからこそできる役でもありますし。別の道で活躍してきた同世代のみんなとお芝居ができたのは、今後の活力にもつながります。インタビューの時点では第1話が放送されたばかりですけど、すごく映像がキレイで! 「毎週このクオリティでやるんだ」ということにも驚きました。スタッフさんの気合いも入った作品に、ヒロインとして関わることができたのは、本当に大きな財産だなと思います。
──今回は、美山さんの女優人生を中心にお話を聞いてきましたが、改めてその時々で壁にぶち当たり、それを乗り越えて今があるんだと思いました。
美山 5歳のときにお芝居を始めて、小学5年生ぐらいからひとりで現場に行くようになり、台本もひとりで読むようになり「台本ってどう読むんだろう?」とか、お芝居の基礎を学びました。中学生になってからは、まわりの方からも“大人の世界に片足を突っ込んだ”と認識されるので、子役だけど子役じゃない時期に突入しました。そうすると、求められることがわりとわかるようになってきて、そこがひとつの壁だったのかもしれないですね。
──お芝居が楽しむだけではなくなった。
美山 そうですね。「自分は何かを求められているのか」とぼんやり気づくようになって、「じゃあ私は何をしたらいいだろう」と“正解を探し始める道”へ歩き始めました。そこから「もっとお芝居うまくならなければ」とお芝居の研究ゾーンが始まって──だんだん自分の得意不得意がわかってきて「できないことをやれるようになりたい」と自分のいいところより、悪いところのほうに目が行ってしまう時期が始まりました。「こんな自分を変えなければ」という焦りが、高校生ぐらいで1回くるんです。みんな進路を考え出すじゃないですか。ぼんやり「このまま私は女優さんかな? 女優だろうな」って。じゃあ、続けていくには自分ができないことをできるようになったり「何か特技がなきゃいけない」と思い、自分の武器を探す時期に入って、そこがもうひとつの壁でした。“今までのお芝居”と“新しいアプローチ”というふたつの武器を同時に使えたらいいんじゃないか、と思って声優さんのお仕事もやるようになって。そこから壁というより、楽しみ方がわかるようになってきたんです。しかも、自分のいいところにも目を向けられるようになった。「結局、楽しまないともったいない」と考えられるようになってきて、今に至ります。
──今は生きやすくなっているし、自らそうしてきたんですね。
美山 そうなんです! 最大限の楽しみを持って、お芝居をやりたいと思えるようになりました。
『around1/4(アラウンドクォーター)』
毎週土曜深夜2時30分〜(テレビ朝日)/毎週日曜夜11時55分〜(ABCテレビ)
※ABCテレビ放送後TVer /ABEMAで見逃し配信
【出演】佐藤大樹(EXILE/FANTASTICS)、美山加恋、工藤遥、松岡広大、曽田陵介、藤森慎吾(オリエンタルラジオ)、平岡祐太 ほか
取材・文=真貝 聡 撮影=友野 雄 編集=宇田川佳奈枝 ヘアメイク=関東沙織 スタイリスト=椎名倉平