その昔流行したことがあるミラーハウス
のような写真。
何てことはなく、
こうして撮っただけなのですけれども・・・。
手前の自分
鏡に映る自分
そのまた向こうに映る自分
同時に撮れたら、
面白い写真になるなあ
と思ったのですが。
そんなことをしていたら、
ふと、
三面鏡にまつわる「言い伝え」を
思い出しました。
家にも、
私が小さい頃は
母の三面鏡がありました。
両端の2面を内側に折り
覗き込むと、
鏡に鏡の映り込む世界が
永遠のようにその向こうまで連続し。
それぞれのアングルからの自分が
ずうっとずうっと、
鏡の奥に奥に見え続け、
子供心に
「不思議の畏れ」を感じたものでした。
何となく聞いた「言い伝え」は、
その何人も映る自分の中に、
ひとりこちらを見ている顔があり、
その顔と目を合わせてはいけない。
というものだったような。
鏡には力が宿っているからと、
三面鏡は開け放しておかずに
きちんと閉じ、
一面鏡でも布をかけて覆ったり、
したものでしたよね。
最近の暮らしですと、
壁一面が鏡というインテリアがあったり、
洗面所など普通に鏡だし。
という現状もあったりで、
昔の日本の暮らし向きとは
違う良さもあるけれど、
日本古来の
「鏡に魂が宿る」という
畏れを抱く考え方は、
大事に携えていきたいなあ
などと、
こんな写真遊びをした末に、
思い至ったのでした。
おしまい。