仮面ライダーリバイス最終話「 あくまで家族、いつかまた会う日まで」
ご視聴ありがとうございました。
最終話のキャストブログを担当します。
仮面ライダーリバイ/五十嵐一輝役の前田拳太郎です!
よろしくお願いします。
キャストブログを書くのも
ここでこうやってお馴染みの自己紹介するのも
これで最後になるって思うとすごく寂しいです。
皆さんに沢山伝えたいことがありすぎて何から書いていけばいいか
今キャストブログを書きながらすごく迷っていますが、
まずは49話、最終話のお話から書いていこうと思います。
この2話を撮影するにあたって本当に色々と考えさせられました。
まず49話、最終話の台本を貰った時、
東映撮影所で仮面ライダーの台本を貰うのが最後になるのか、
これでこの1年間が終わるのかと、とても感慨深かったです。
その日は何だかいつもより、
慣れた撮影所のメイク室もロケバスも
いつもと違うような不思議な感じがしました。
最後だと思ったらいつも目がいかないような場所に目がいってしまったり、
撮影所の匂いってこんな感じだったなみたいなとか、
何だかリバイスのオーディションを受けに来た時のことを思い出しました。
49話、最終話の話をすると言いつつ、いきなり余談から入ってしまいすみません。
ここからちゃんと本編の話に触れていきたいと思います!
バイスとの戦いから始まった49話
この戦いにはいったい2人のどんな思いがあるのか
何故戦わなくてはいけないのか
早くも続きが気になってしまうようなスタートでしたね。
そしてシーンはしあわせ湯へ
しあわせ湯は沢山のお客さんで賑わい、家族みんなで食卓を囲みすき焼きを食べる。
一輝はずっとこんな普通の家族との生活を望んで戦ってきたはずなのに、
現実は戦うための変身の代償として家族の記憶が消えてしまい
本当だったら一輝にとって一番幸せであるはずの家族との生活が
一輝にとってとても辛く苦しいものとなってしまいました。
なんのために戦ってきたのかもわからない
これからどうしたらいいかもわからない
何もかもわからないことだらけの日々。
そして他人が求める自分を演じることが
こんなにも辛いことなのかと思わされました。
演じる上でも家族とのシーンは大変でした。
記憶が失われるお芝居の難しさと
ライダーとして過ごす1年間の濃さを改めて実感しました。
忘れなきゃいけないのにみんなを見ると思い出が蘇ってしまうし、
47、48話でも家族と話すシーンは泣いちゃいけないのに
みんなが辛い気持ちを押し殺して優しくしてくれる時に
泣きそうになってしまって監督に忘れろと何度も言われてしまいました。
僕と一輝の気持ちの齟齬をリンクさせていく作業は大変ではありますが、
この家族とのシーンは役者として成長するための糧となったと思います。
そしてバイスとの共同生活が始まります。
今の一輝にとってのただ1人の「家族」であるバイスとの生活、
自分の新しい居場所を見つけ、家族であるバイスと何気ないことで笑い合える日々は
唯一、一輝が一輝らしく居られる場所であり、ただただ幸せな時間でした。
しかしそんな幸せな生活も直ぐに終わってしまいます
ここから一輝は何が何だかわからないまま
49話、最終話のバイスとの一騎打ちが始まりました。
バイスと共に過ごしてきた1年間、もちろん信頼はあります。
誰よりも信頼しています。
こんなことするはずはないと分かっていても
現実に目の前に広がるのはその信頼する家族が人々を襲う姿です。
覚悟しろとバイスに言い、
自分に言い聞かせ始まった第1ラウンド。
どんな言葉をかけても自分の思いは伝わらない。
でも戦わないと、自分の悪魔の暴走を止められるのは自分しかいない。
そんな思いの中の戦いでした。
しかし一輝は気づいてしまいます。
自分のための戦いだということに。
家族の記憶を取り戻すためとはいえ自分自身であり、
家族であるバイスのいない生活などありえない。
でもこれがバイスの覚悟であり優しさであり愛情であり、バイスの決めた答えです。
否定などできません。
仮に立場が逆だとしたら、一輝もきっと同じことをしていると思います。
一輝に似てきたのか、やっぱり一輝自身なんだなと
一視聴者としてそんなことを考えてしまいました。
そして第2ラウンド最後の変身。
お互いの気持ちは通じあい、これを最後の思い出として戦うことを決意します。
こんなにも自分を思ってくれる人がいるという嬉しさ、
別れを思う悲しさ、この決意が揺らがないよう必死に涙を堪えました。
(結局堪えられなかったのですが)
この最後の変身は五十嵐一輝にとっても
前田拳太郎にとっても最高の思い出になりました。
自分自身と本気でぶつかり合えることの喜びを感じ、この楽しい戦いの中で
バイスとの1年間の思い出が沢山蘇りそして消えていきました。
本当はずっとこうしていられるならよかったのに。
頭では理解していたとしても
心の奥底ではそんなことも思っていたかもしれませんね。
でも終わりはきてしまいます。
楽しかったなぁ。
バイスのそんな言葉を聞いて色々な感情が溢れました。
まだまだ一緒に笑い合いたいし、話したいことも沢山ありました。
でも一番バイスに伝えたいこと、これからも家族としてずっと一緒にいる。
お互い実際には一緒にいられないことはわかっていると思います。
でも自分たちは一心同体であり、1人で2人であり2人で1人です。
一輝が1人になっても自分の中にこれからもバイスは生き続けるから安心しろと、
そんな思いを伝えられたらと思っていました。
そして話はそれぞれのエピローグへ。
人間誰しも心の中に悪魔を飼っています。
(これはリバイスが始まった時からずっと言われ続けてますね)
時には悪魔の囁きに耳を傾け間違いを犯してしまうこともあります。
でも例えば誰かさんのようなおせっかいで、自分の間違いに気がつけたりした時に
自分の間違いを認め。自分自身を変えていくことが大切なんだと
それぞれのエピローグを見て、1年間リバイスを見てきてそう感じました。
最後の食卓のシーンではいつもの五十嵐家に戻り、
そしてすき焼きのうまさに思わず「うっひょー」という一輝。
んん?どういうことだと皆さん思いましたよね(笑)。
僕も最初に台本貰った時に思いました。
僕も実際のところ、これに関しては正解は分かりませんが
自分の中ではこうだ!と思うものは一応あります。
間違っているかもしれないのでここでは言いません!
皆さんで考えてみて欲しいです!
まさか49話、最終話のお話で、ここまで長く書いてしまうとは自分でも思いませんでした(笑)。
ここからは1年間の「仮面ライダーリバイス」を撮影してきて
思ったことについてなど書いていきたいと思います。
まずは皆さん1年間「仮面ライダーリバイス」を応援してくださり
本当にありがとうございました。
やはり特撮の現場というのは体力的にきつい時期があったり、
役者を育てる場でもあったりするので
監督に怒られたり、上手くお芝居ができなくて悩んだりする時期が何度もあります。
そんな時にSNSなどで応援のメッセージをくださったり
「リバイス」の感想などを書いてくれたり、
イベントに来てくださったり、そういったファンの方の支えがあって、
元気を貰い、ここまでやってこれたと、この1年間を通してすごく感じました。
皆さんの応援のおかげで「仮面ライダーリバイス」は
無事に最終回を迎えることができたと思っています。
改めてありがとうございます。
そして監督、スタッフの皆さんにも本当にお世話になりました。
僕は仮面ライダーを目指して役者の道に進み、こんなに大きな役を演じるのは初めてで
右も左も分からない状態からのスタートでした。
そんな僕に何から何まで1から教えていただき
この1年間で役者として成長することが出来たのは
監督、スタッフさん達のおかげです。
いつも僕たちを支えてくれてありがとうございました。
そしてキャストのみんな!
みんなを引っ張っていけるようなかっこいい座長になりたかったけど、
いつもみんなに助けられてばかりの1年間でした。
それでもこんな僕を座長として前に立たせてくれて、背中を押してくれてありがとう。
皆はこれから先もずっと僕にとって最高に頼れる仲間達であり、最強のライバル達です!
ヒーローとして
仮面ライダーとして
五十嵐一輝として。
この1年間皆さんのおかげで
自分には勿体ないくらい幸せな夢のような日々を過ごさせていただきました。
「仮面ライダーリバイス」は最終回を迎えましたが、
仮面ライダーはまた次の世代へと続いていきます。
歴代ライダーの先輩たちの思いを受け継ぎ、
これからも仮面ライダーという作品が皆さんにいつまでも愛され続けるように
「仮面ライダーリバイス」から「仮面ライダーギーツ」へバトンを渡しました。
来週は「仮面ライダーギーツ」第1話の放送です。
是非ご覧下さい。
そしてこれからも仮面ライダーを応援よろしくお願いします。
長くなってしまいましたが
これで「仮面ライダーリバイス」最後のキャストブログを終わりにしたいと思います。
1年間本当にありがとうございました!!
※写真撮影のときのみマスクを外しています。