日曜(11月8日)東京11Rのアルゼンチン共和国杯を予想します。このコラム、スプリンターズS以来 当たりから遠ざかっておりますが、頭数の少ない阪神11RみやこSに飛びついたりしません。フルゲートに果敢に挑むスタイルです。
さて、このレースは紙媒体で扱う際に一つ、問題があります。
レース名が長い。
いえ、単に長さだけなら朝日杯フューチュリティステークスの方が長いのですが、そちらは朝日杯とか朝日杯FSとか、ほぼ公式扱いの略称があります。「アルゼンチン共和国杯」にはそれがありません。そのまま書くと長いうえ紙媒体はスペースが限られるので、紙上では短縮するわけですが、これが媒体によってバラバラ。「ア共和国杯」「AR共和国杯」「アル共和」「アル共」など見たことがあります。米英仏独のような一字国名だとアルゼンチン(亜爾然丁)は「亜」ですが、「亜共和」は…何か字面が怖い。ちなみに競馬関係者にもこのレースの統一された略称はないと思います。「アルゼンチン」とか「東京のハンデG2」とか文脈で伝わればそれで良しの感じ。
だからどうした、という話ですが、「レース名の長さ」、「実際には正式名称はほぼ呼ばれず短縮して呼ばれる」性質は、なんとレースの性質に直結しています。
過去のこのレースを分析してみると、実際に2500メートルを走るスタミナより、4コーナーから直線に入ってのところ(残り600~200メートルあたり)で速いラップを出す能力が問われています。つまり見かけの距離2500メートルの長さ全体ではなく、凝縮された勝負どころの400メートルをどう迎えて、最大限のパフォーマンスを出すかがポイント。レース名の略し方がさまざまなように、勝負どころの位置取りも前から、中団から、後方から、どこでも構わないのですが、10文字を3文字ぐらいにするクリアカットな切れ味が必要です。
◎⑤ユーキャンスマイル
この馬が「切れる」かどうかは意見が分かれるところで、実際G1だと3、5、4、5、4着と微妙に切れ負けしている印象の着順です。でも違うんです。この馬は切れ味があって、その切れ味を使える距離がそれほど長くないというタイプ。2500メートルのうち400メートルの重要度が非常に大きいアルゼンチン共和国杯がぴったり。
なお”You can smile.”は、打ちひしがれている相手とか泣いている子どもに「(落ち込まないで/泣かないで、)笑ってごらん」という状況で使えるフレーズなので、あんまり当たってない予想者にユーキャンスマイルがYou can smile.って言ってくれることを期待しています。
今年のこのレース、前走で大きく負けている馬も多くて相手が難しいのですが…。前走で馬券になっている①バレリオ、⑧サンレイポケット、⑱オーソリティ。内容的に健闘したと言える⑫メイショウテンゲン。がらり一変含みで好配の期待が③ベストアプローチ、⑩サンアップルトン、⑭オセアグレイト。他にも気になる馬はいますがきりがないのでここまで。
馬券は 3連単
<1着>⑤ → <2着・3着>①③⑧⑩⑫⑭⑱ 42点。
text:仙波広雄@大阪スポーツニッポン新聞社 競馬担当/【logirl】でアーカイブ公開中『美味しい競馬』MC