蛯名正義騎手ラストライド!
平成競馬に多くの名シーンを彩った名手が、日曜(2月28日)の中山11R・中山記念を最後として騎手を引退します。
今回はYouTube(logirl 【テレ朝動画公式】YouTube)の美味しい競馬#21も公開しており、蛯名騎手について語っていますが、何だか馬券的につきあいが難しかった…という印象です。今後は調教師としての活躍が期待されています。これほどの名手のラストライドとなると、ドラマを期待したくなりますね。過去、’06年阪急杯では、ラスト重賞騎乗の松永幹夫騎手(現調教師)が11番人気ブルーショットガンで大激走V!ミッキーは続く12Rも連勝して、JRA通算勝利を1400勝ちょうどとしたのでした。JRA通算2539勝(21日現在)の蛯名騎手はどんなラストライドを迎えるでしょうか。騎乗馬は⑩ゴーフォザサミット。近況からは厳しいですね。
あるいは蛯名騎手をキーとする組み合わせはあるかもしれません。同僚からヒントをもらったのですが、⑦バビット(父ナカヤマフェスタ)、⑬ウインイクシード(父マンハッタンカフェ)、⑤マイネルハニー(父マツリダゴッホ)の蛯名主戦種牡馬どんぶり。近況大不振のマイネルハニーが来たら祭りです。以上は予想ではなく名手蛯名に敬意を表したもので、押さえておくのも競馬ファンによる一つの感謝の形と言えましょう。
蛯名騎手の関連で買えるような結論が出ていたら、原稿を蛯名で埋めて押し切ったのですが、今回の予想は全く違います。蛯名騎手のラストライドも、予想意欲は増すものの一つのファクターとして組み入れて的中を狙っていきます。
◎④ケイデンスコール
母インダクティは、’05年と’06年の中山記念を連覇したバランスオブゲームの妹。サッカーボーイ、ステイゴールドなどが出ているダイナサッシュ~ロイヤルサッシュの牝系は、全般的に息が長くて、負けても逆襲する反発力のあるタイプが多い。この馬も2歳夏に重賞勝ち、NHKマイルC2着と早期に活躍したあとは、1年半にわたる長い不振期がありましたが、前走の京都金杯を制して復活。中山金杯勝ちの⑧ヒシイグアスに比べると下馬評は低いのですが、マイルの印象が強いため1800メートルの距離を不安視されたのでしょう。しかし、ダイナサッシュ牝系で母インダクティも芝2000メートルの勝ち鞍がある馬。距離は心配いりません。それほど強気なコメントを出すタイプではない安田隆調教師が「出来は満足です。万全で臨めます」と前向き。軸です。
〇①トーセンスーリヤ
ケイデンスコールはバランスオブゲームの甥っ子。ではこの馬は?
‘03年中山記念V、’04年中山記念3着、’07年中山記念Vという中山記念の申し子ローエングリンの息子。父子ともに中山芝1800メートルが得意。ひづめを傷めたため半年ぶりですが、得意舞台ですんなり先行できるので展開の利がありそうです。
▲⑫パンサラッサ
この馬も中山記念にかかわる血統ならきれいにまとまったのですが、特にそういうことはありません。出来の良さを買っての評価です。
馬券は3連複フォーメーション
④―①⑫―①③⑥⑦⑧⑪⑫⑬ 13点。
蛯名さん?涙をふるって切ります。
text:仙波広雄@大阪スポーツニッポン新聞社 競馬担当/【logirl】でアーカイブ公開中『美味しい競馬』MC