女優・桜田ひより、二十歳を迎えて、変わったこと、変わらないこと
旬まっ盛りな女優やタレントにアプローチする連載「focus on!ネクストガール」。
桜田ひより(さくらだ・ひより)。『明日、ママがいない』(2014年/日本テレビ)などへの出演を経て、『咲-Saki-阿知賀編 episode of side-A』(2017年/MBS・TBS)でドラマ初主演を果たす。近年では『卒業タイムリミット』(2022年/NHK)、『彼女、お借りします』(2022年/朝日放送・テレビ朝日)、『生き残った6人によると』(2022年/MBS・TBS)などで、ヒロイン役を連投。映画『交換ウソ日記』(2023年)では主演を務めた。現在『家政夫のミタゾノ』(テレビ朝日系/毎週火曜よる9時〜)、『あたりのキッチン!』(東海テレビ・フジテレビ)に出演中。
お腹は空きつつ、心は満たされる『あたりのキッチン!』
──放送中の主演ドラマ『あたりのキッチン!』について伺いたいです。どのような作品ですか?
桜田 はい、今も絶賛撮影中で、お腹が空きます(笑)。撮影中は、本当にお腹がすごく空くんです。
──(笑)。料理については、どうですか?
桜田 作品内の料理は手軽に作れるもの、家庭料理が多いので、視聴者の方々もまねしていただきやすいかなと思います。この作品自体はグルメに焦点を当てるというより、グルメとハートフルなドラマの要素が組み合わさっているんですよね。
主人公の辺(あたり)「清美」ちゃんはコミュニケーション能力がゼロの大学生で、話が進むにつれて、関わっていく人々によって成長していく過程や、将来の自分についての悩みにもがく姿など、大学生ならではの胸に迫る瞬間も描かれています。観ていただければ、お腹も空きつつ、でも心は満たされる素敵な作品だと思います。
──『あたりのキッチン!』ではメガネをかけていましたが、今までも桜田さんが演じるのはメガネをかけたキャラクターが多い印象があります。
桜田 メガネをかけてお芝居するのって意外と難しいと思っていて。技術的な問題になっちゃうんですけど、反射でどうしても顔が撮れなかったり、フレームで目が隠れたりということがあって。顔の角度とかも、意識しないとちょっと難しいんです。
──たしかに。お顔も小さいので、合うメガネを見つけるのも難しいでしょうし。
桜田 メガネの形で、雰囲気も変わってきますし。
──『家政夫のミタゾノ』の「実優」ちゃんと『あたりのキッチン!』の「清美」ちゃんは、キャラクター的にもかなり違いますが、その演じ分けはどうでしたか?
桜田 楽しいです。どちらもやっぱり演じていて楽しいですし。「実優」ちゃんのように相手のパーソナルスペースにすんなり入り込むことも楽しいですし、「清美」ちゃんのちょっとずつ成長していく姿は親目線というか、がんばれがんばれっていう気持ちで演じているので、それも楽しいです。観ていただく方々に変化を感じていただけることを期待しています。
殺人鬼を演じてみたいけど、追われる役が多い
──今後、挑戦してみたい役柄はありますか?
桜田 今後……そうですね。まだ制服を着る役にも挑戦できるかなと思うので、制服を着た役や、若さならではの恋愛に焦点を当てた役とか、それと! 刺激的な殺人鬼のような役にも挑戦してみたいと思っています。二十歳を過ぎてから、役の幅もますます広がると思っているので、さまざまな役に挑戦していきたいです。
──若い女優さんにこの質問をすると、みなさん、殺人鬼の役を挙げるんですよね(笑)。
桜田 わぁー。みなさん、思考がちょっと変わってるのかもしれないですね。私もだけど(笑)。
──殺人鬼の役を演じたいということですが、今までって、逆に何かに追われる役のほうが多かったりしません?
桜田 たしかに! 追われる役、多いですね。よく森に逃げて、森の中を走り回るシーンが多かったです。
──ですよね。それと、プライベートの話も伺いたいのですが、最近ハマっているものや気になっていることはあります?
桜田 私、最近何してるんだろう……(笑)。思い出せない……台本を読んでいることくらいしか思い浮かばないです。楽しみを見つけたいと思います。
──(笑)。何かやってみたいことはありますか?
桜田 マイナスイオンがたくさん出ているような森に行って、癒やされる系の旅館に泊まってみたいです。鳥のさえずりを聞きながら、リラックスできる場所で過ごしてみたいです。私はインドア派なので、思いきって外に出てみたいですね。
──ちょうど1年くらい前に取材で話を伺ったときには、スカイダイビングをやりたい、と。
桜田 ああー(笑)。スカイダイビングは、ずっとやりたいんです。機会があれば挑戦したい。気球にも乗ってみたいです!
二十歳を迎えて、変わったこと、変わらないこと
──去年の12月に二十歳を迎えてもうすぐ1年が経ちますけど、どうですか? 何か変わりました?
桜田 なんにも変わっていません(笑)。仕事は本当に充実した1年で、着実にステップアップしている感覚はあるんですけど、プライベートでは何も変わりませんでした。
──たとえば、お酒を飲むようになったり……。
桜田 そうですね……お酒も本当にたまにしか飲まないので。しかも基本的に家族と乾杯することが多いです。
──なるほど。まわりからの期待など、二十歳になって変わったと思うことはありますか?
桜田 そうですね、仕事先で、作品を観たよ、よかったよ、と褒めていただく機会が増えたと思います。すごくうれしいです。
──あと、現在思っている(スカイダイビング以外に)今後、挑戦してみたいことってあります?
桜田 冬に「かまくら」をつくってみたいです! これまで「かまくら」をつくったことがないので、試してみたいです。家の中でやりたいことは、だいたいやってきたと思うので。連れ出してくれる何かがないと、外に出られないんです(笑)。だから「かまくら」をつくりに行きたいですね。
──「かまくら」づくりは、けっこうコツがいるんですよね。
桜田 崩れないようにがんばりたいです。手先が器用だと思うので、できる気がします(笑)。
──体力も……。
桜田 体力も意外とあると思うので……がんばります!
──具体的にこのあたりへ行きたいとか、考えている場所はありますか?
桜田 北海道でおいしいものを食べたいですね。特に海鮮系。
──北海道でおいしいものを食べて、「かまくら」をつくって、気球に乗って……。
桜田 森の鳥のさえずりを聞きながら(笑)。
──ぜひ、そういう仕事を。
桜田 お待ちしております(笑)。
──(笑)。最後に……日常生活で気をつけていることとか、普段やっていることはありますか?
桜田 撮影中はお弁当を食べることが多いので、時間があるときは、サラダや野菜を摂取して身体のバランスを保つようにしています。睡眠にも気をつけています。睡眠不足になると肌が荒れたりするので、スキンケアや身体のメンテナンスは、ゆとりがあるときに心がけていますね。最近は特に。
──料理とかも?
桜田 たまに自炊もします。家族が食べたいものをつくったりしています。簡単なスープをつくったりすることが多いですね。
──いわゆる冷蔵庫にあるものを使って……。
桜田 レシピさえあれば、基本なんでも!
取材・文=鈴木さちひろ 撮影=時永大吾 ヘアメイク=菅井彩佳 編集=中野 潤
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桜田ひより(さくらだ・ひより)
2002年12月19日生まれ。千葉県出身。『明日、ママがいない』(2014年/日本テレビ)などへの出演を経て、『咲-Saki-阿知賀編 episode of side-A』(2017年/MBS・TBS)でドラマ初主演を果たす。映画『交換ウソ日記』(2023年)では主演を務めた。現在『家政夫のミタゾノ』(テレビ朝日系/毎週火曜よる9時〜)、『あたりのキッチン!』(東海テレビ・フジテレビ)に出演中。写真集『my blue』(集英社)が11月29日に発売予定。W主演を務める映画『バジーノイズ』が2024年初夏に公開予定。