サバイバル番組で思い出す「アナウンサー練習時代」だったころ|「林美桜のK-POP沼ガール」第8回
「林 美桜のK-POP沼ガール」
K-POPガチオタク・林美桜テレビ朝日アナウンサーの沼落ちコラム
前回の記事で、韓国の大手事務所HYBE主催のサバイバル番組『R U Next?』について書いたのですが、語り足りず……
無事、次回に続きました。
ありがとうございます。
2AM、少女時代、KARA…「K-POP第2世代」を生き抜いた審査員
その『R U Next?』
審査員にもガッチリ心をつかまれました。
2AM グォン
少女時代 スヨン
KARA ギュリ
K-POP第2世代(*1)という戦国時代を生き抜き、今もマルチに活躍するスターたち。
存在だけでも圧倒されちゃいますね。
特に、グォンさんの言葉は沁みました。
ある練習生に対しての「本気でアイドルになりたいのか疑問です。魅力的なキャラだけでは実力はカバーできませんから」という厳しい指摘。
レジェンドの言葉に、K-POPアーティストになるという覚悟はどれだけのものなのか。
K-POPの世界の厳しさを突きつけられたような気がしました。
すでにデビューして、私たちに夢を見せてくれるアーティストたちは、どれだけの努力を積み重ねているんだろうか……と思いを馳せてしまうほどに。
コーチたちの、厳しい中にも愛のある指導も見どころのひとつだと思います。
サバイバル番組を観て「私の目標はなんだっけ…」
記事を2本に分けてまでも語りたかったサバイバル番組ですが、
私はこういったサバイバル番組やオーディション番組を観ながら
自分の人生に照らし合わせてぼうっと思いにふけっていることがあります。
練習生たちは、私の想像にも及ばないほどつらく厳しい熾烈な争いの中で
失敗して脱落したり、チャンスをつかんで夢を叶えたり……
人生の中の激動の時期を見せてくれているわけなんですが、
その中のさまざまなシーンをうすーくうすーく引き延ばして考えれば
自分の人生のいろいろなターニングポイント、日々の小さな出来事にも重なるような気がして。
練習生の「アーティストになりたい」というあふれんばかりの情熱に触れて
「自分も新人のときにはあった情熱……最近消えかけてるかも……」
練習生のひたむきな努力に
「私、最近何か全力でがんばってたっけ……」
デビュー決定の瞬間
「私の目標はなんだったっけ……」
という感じで、練習生たちを通して常にぼんやり生きてしまっている自分を振り返って、
反省したり学んだりすることが多いです。
「アナウンサー練習時代」だったころの私
余談になりますが、
私にもアナウンサーの練習生時代(笑)がありました。
『R U Next?』のプロフィール写真風に……落書きを……。申し訳ございません。衝動が抑えきれず
4月に入社してから10月くらいまで、およそ2時間の授業を3コマ、毎日受講していました。
その様子を『はい!テレビ朝日です』という番組が密着し、放送するんですが
私は、自分が失敗するのをカメラに撮られるのが恥ずかしくて恥ずかしくてしょうがなくて、ですね。
『R U Next?』のようにずっと撮影されていたわけではないですが
なんだか素を撮られるのもソワソワして、スタッフさんに対してちょっとそっけなくなっちゃったりして。
「卒業制作」という先輩社員に披露するニュース読みや
フリートークのオンエア前なんかは、
身体中から「私、今、集中しているので話しかけないでください」オーラをビンビンに出していたなぁと。
今考えれば本当にそれこそお恥ずかしい限りです。
でもそれくらい、そこにあるカメラ、その奥のスタッフ、その先の視聴者を気遣う余裕なんか1ミリもなかったわけです。
大切な同期、三谷紬アナと井澤健太朗アナ。辛かった新人研修。ふたりがいなきゃ絶対に乗り越えられなかった……頼りっぱなしだったな(今も)
こんな過去もありますので
練習生たちは本当にすごいなと思ってます。
ありのままを視聴者に届けてくれて。
大きなことに挑戦しながら、成長の苦しい過程も見せてくれる。
なかなか簡単なことじゃないとだと思うんですよね。
書きながら、なんと7年前まで思いを馳せてしまいました。
失礼いたしました。
ぜひ、皆様も『R U Next?』ご覧ください。
デビューメンバーは決まったばかり! まだ間に合います!!
林美桜のチョアチョア♡メモ
*1/K-POP第2世代
世代の区切りは人それぞれだと思いますが……私にとっての第2世代は、東方神起、KARA、少女時代、2PM、2NE1など(すべてを挙げきれず申し訳ございません……)です。私が初めてK-POPに触れるきっかけになった世代です。本国でも忙しいなか、たくさん来日して活動していましたよね! この世代の活躍が、今の日本でのK-POPというジャンルの浸透につながっているのかな……と思います。今でもグループ活動を再開したり、俳優やバラエティタレントなどさまざまなジャンルで、第一線で輝く頼もしいレジェンドたちです。
文=林 美桜 編集=高橋千里