「グループメンバーの一員になりたい」アーティストのYouTube動画に思うこと|「林美桜のK-POP沼ガール」第24回

林 美桜のK-POP沼ガール

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「林 美桜のK-POP沼ガール」
K-POPガチオタク・林美桜テレビ朝日アナウンサーの沼落ちコラム

今回は、年末に向けて勝手にいろいろ書く回にします。

最近、急に歯が欠けて心臓がヒュンとなりました。歯ぎしりで歯に負担がかかると、欠けることもあるそうで。

歯医者さん「ストレスとか……?」

あー、それそれ! 疲れました。

一年も終わりますね。

ふとした瞬間にズンズンと壁に囲われたように感じて息苦しさを感じたり、毎日140%で生きていた過去の自分と比較してがっかりしたり、他人のキラキラした日常を見ることがとてつもなくしんどくなったり、誰かのため息が脳にこびりついて眠れない。

書いたらキリがないけど、明るいほうに上がらず、暗いほうにどんどんエネルギーが落ちちゃってます。体力も下がり調子。年末が近づくとこんなふうになりがちです。

若いころは、コンサート中に座りたくなることなんてなかったのに。最近は膝が痛い……悲しい。

でも、これは若かりしころの私が、毎回遅刻ギリギリでコンサート会場まで安い靴で走りまくっていた代償だと思えばしょうがない。

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最近、人と話していたとき

「あれさ(仕事)、もっとああやるべきじゃない? 生放送だしね」

……へ? 私と同じ仕事でもないのに、よく言えるなぁと。

「じゃあ、あんたがやってみろよ」
が、喉まで出かけました。
(ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』好きです)

もう一度生きられるなら、メンバーの一員になりたい

毎日噴出するイライラや疲れを優しく鎮めてくれたのが、『M:ZINE』収録準備のため勉強していた、あるアーティストのYouTubeチャンネル。

気張らず、自然体で、グループの日常を感じる長尺の動画に、妙に癒やされる。

暇なときのちょっとした会話から信頼し合っているのがわかるし、本番前のドキドキ感、ステージを成し遂げたあと高揚しながらキャッキャと話している感じとか。

仲がいいなぁ、メンバーっていいなぁ、と。

もう一度生きられるなら、
グループのメンバーの一員になってみたかったな。

というのも、私の仕事は意外にも、同じ仕事に携わる全員が、同じ瞬間を、同じように見ていることが少ないような気がしていて。

スタッフさんたちと一緒に準備をするので、チームワークではあるのですが、収録や生放送ではぽーんと放り出されて、ひとりぼっちな感じ。

大切な仲間ではあるけど、“同じメンバー”といえるほど、同じときに同じことはしてない。見えている景色も、生まれる感情も、まったく同じというわけではない気がしている。

同僚も、それぞれ番組や役割が違うので、何もかも共有して共感してもらえるような関係ではない。もちろん友人も。

だから、なんだかうらやましくなりました。

「今日、本当最高だったね」って全部を分かち合える人たち。

他人同士、しかも数人いるわけだから大変なことも多いだろうけど、そのメンバーしか知り得ない、素晴らしい景色、心の動き、喜び、幸せ、苦労、秘密……。

歳を取っても共有できるって、人生の宝。

友人とか仲間、家族はこれからでも期待できるかもしれないけど、メンバーだけは時間を巻き戻さないと得られないものな気がします。

改めて、いいなぁ。メンバーという存在がいたら、寂しくなったりしないのかしら。

ILLIT「NOT CUTE ANYMORE」よく聴いてます

本当にいろいろ、ぐだぐだ書きました。
揺らぎまくってます。
誰かに共感してもらえたらうれしいです。

まあ……30歳という節目に感じそうなことを、31歳で感じているということは、私の体内の感覚は1歳くらい若いということ……?(名推理)

めちゃくちゃポジティブに捉えることにしてます。

もうひとつ、最近はILLITの「NOT CUTE ANYMORE」をよく聴きます。

 

강아지보 난 느슨한 해파리가 좋아
「子犬よりは私はゆるいクラゲが好き」(←訳し方はそれぞれ違うと思うので、これが正解ではない)

このガツガツしていない感じ、今の若い方々の雰囲気や生き方が歌詞に表れているように感じて、そのゆるっとした素直さに癒やされる。

ガチガチした考え方をふわっとさせたい。

文=林 美桜 編集=高橋千里

林 美桜のK-POP沼ガール