2014年06月08日 09:30

 こんにちは。“題名舞台裏ウォッチャー”キャンディーです。
さて今週の放送は、番組50周年記念第3弾ということで、2000年のショパン国際ピアノコンクールで史上最年少優勝を飾った“ピアノの貴公子”ユンディ・リの登場でした!ユンディはデビュー当時から「題名のない音楽会」には何度もご出演くださっており、今回で実に5回目のご登場でした。
 初めてお会いした時は、まだまだ少年のような面影が残っており、体も細く手も白魚のような華奢な印象でしたが、ドイツ留学など経て、ご出演頂くたびに体つきもがっちりして、強くてたくましい青年になっていきました。
 “ピアノの貴公子”というキャッチフレーズがいくつになってもぴったりなユンディですが、実際はとても気さくで、なんと言っても食べることが大好き!収録でも毎回「日本のラーメンの美味しさ」に話が及び、特にとんこつラーメンが大好き、ということはずっとブレていませんね。体型維持も気にされているようですが、日本に来るたびに太ってしまうとか。それだけ和食が美味しいってことですね。
 そんなユンディが、今回挑戦したのがベートーヴェンのピアノ・ソナタ。ピアノを弾く人にとっては、あまりに基本的な作品で、本格的に習っていた人は必ず演奏する曲です。それだけ過去の名演奏も数多くあり、ごまかしの利かない作品でもあります。
 そして何より“ショパン弾き”である華麗な演奏が特徴のユンディにとっては、構築的で男性的な印象のベートーヴェンと言う作曲家は対極に位置し、始めユンディがベートーヴェンを弾くと聞いた時には正直「なぜ今取り組む必要があるのかな?」と思ってしまいました。
 しかし、演奏を聴いてそんなつまらない憶測は吹っ飛びました。男性的な作りの楽曲を華麗な音色で埋め尽くしたような印象が残る、見事にユンディ印の新しい魅力のべートーヴェンでした。
 いくつになっても芸に対して謙虚に立ち向かう姿勢、素晴らしいです。日本でのコンサートはチケットがあっという間に完売する、絶大な人気を誇るユンディですが、これからもどんどん活躍するお姿、追いかけていきたいです。
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