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2013年09月29日 09:30
こんにちは。“題名舞台裏ウォッチャー”キャンディーです。すっかり秋になりましたね。夜はどんどん暗くなるのが早くなり、夏の猛暑が思い出せないくらい爽やかな天候になりましたね。
さて今日の放送は今年の夏、兵庫で上演された佐渡裕プロデュースオペラ「セビリャの理髪師」の舞台ウラを高嶋ちさ子さんに潜入レポートして頂きました。ちさ子さんの感度、すごいですね!なかなかここまでオペラ制作のウラ側を見ることも見せることもないので興味深くご覧いただけたかと思います。 オペラ制作は実に多くの方が多くの過程を踏んで一つの舞台を作ります。今回も数年前には佐渡さんを中心に大きな構想を立て動き始め、そこから具体的にスタッフ(演出・舞台セット・衣装など)を決め、キャストを決め、上演スケジュール決定からの逆算で練習スケジュールを決めていくようです。 練習スケジュール一つとってもいくつも過程があります。今回の場合はおよそ2か月前にピアノと歌手による音楽稽古が始まりました。ここで活躍するのが「コレペティトル」。あまりなじみのない言葉かもしれませんが、オペラ制作には欠かせない、歌手に歌唱指導をするピアノ伴奏者のことを指します。今回のコレペティ(略称)は森島英子さん。声楽家のピアノ伴奏者としても非常に高名ですが、コレペティとしても日本最高の方でしょう。 コレペティはまずオーケストラの演奏をピアノに置き換えて伴奏できなくてはなりません。そして音楽的な指導をするため、作品に対する深い理解、言葉の意味の解釈と発音矯正など、音楽理解力と語学力とあらゆる要素が求められます。まさに歌手が担う骨格部分の仕上げを任されています。 そんなコレペティ森島さんは、今回の日本語訳もご担当されました。単なる翻訳家でなく音楽を理解している森島さんが担当したからこそ、本場の海外演奏家に「日本語の方がむしろ音楽的な部分もあった」と言わせしめるような、音楽のイントネーションと合った言葉選びができたのでしょうね。日本語詞制作のウラ話もとても興味深かったです。 このようなピアノによる音楽稽古から始まり、演出家による演技指導も加わり、並行して合唱団の練習、オーケストラの練習、本ステージへの舞台セットの搬入を経て、そして全体が合わさっての練習となり、セットの動きも入り、衣装も着けて、ようやく本番を迎えることとなります。練習だけでもこれだけ過程があるなんてすごい…。しかし逆にいうと、佐渡さんが芸術監督を務める兵庫県立芸術文化センターでは、ホール一丸となって時間をかけて動いているため、本場のオペラ劇場並みの念入りな準備ができています。これだけの手間暇をかけるのは並大抵のことではないかと思いますが、こういう経験が演奏家のみならず、スタッフを育成していることにもつながるのだな、と取材していて思いました。
まだまだ放送やここではご紹介しきれないほどのスタッフの働きによって出来上がるオペラ。佐渡さんの大きな構想の下、それぞれの役職のプロがその力を発揮して共通目標に向かって動いているから、これだけの舞台が仕上がり、お客さんが喜ぶ舞台を作れるのだなと思いました。
是非皆さんも、一度劇場に足を運んでみてくださいね!
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