2012年06月24日 09:30

こんにちは!「題名」裏側ウォッチャーのキャンディーです。
今週は梅雨の中、台風の影響で大荒れの天候でしたが、みなさんいかがお過ごしだったでしょうか?
 さて今日は第20回出光音楽賞を受賞された宮田大さんのチェロ特集でした。チェリストの登竜門であるロストロポーヴィッチ国際チェロコンクールで日本人として初優勝して以来、最も期待される演奏家の一人として世界中を飛び回っていらっしゃいます。
 宮田さんの素顔は物腰柔らかな好青年で、飲み会の幹事を良くまかされるそうです。しかし演奏となると一転し、どこにこんな険しさが潜んでいたのか?と思ってしまうような激しく力強い演奏をされます。演奏中の汗も瀧のように流れていましたよね。佐渡さん以上にあんな大汗かく方も珍しいです!
 以前、宮田さんのドキュメンタリー番組を拝見しましたが、海外で初めてのオーケストラと音楽の方向性でぶつかり合った際にも、丁寧な話し振りから最終的にその強い音楽でオーケストラをグイグイ引っ張っていっており、若いのに謙虚でありながらきちんと自分の音楽に導いていらっしゃる姿はとても頼もしかったです。
 そんな宮田さんですが、実は海外での留学経験がありません。もちろん個人レッスン等を受けに行かれることはあるのですが、宮田さんのポリシーは「日本で暮らしているからといってクラシック音楽を理解できないことはない」。確かに現在、世界で活躍する若い日本人演奏家はとても多いのですが、その大半はある時期から海外に居住しています。なので個人の能力があっても日本では演奏家が育たないのでは?と思ってしまいがちなのですが、宮田さんのように活躍されると、日本人として自信が持てます。
 そんな思いもあってか、最後に演奏された「荒城の月」には心打たれました。とても単純なメロディーなんですが、1音1音に思いが込められており、まさに日本人ならではの歌心だったのではないでしょうか。