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2012年12月09日 09:30
こんにちは!“題名舞台裏ウォッチャー”キャンディーです。
12/7(金)、東北地方を中心に強い地震が起こりましたが皆さんご無事だったでしょうか?
さて、今日の放送は「日本の交響曲100年」を特集しました。「この道」など童謡でもおなじみの山田耕筰が、日本人による交響曲第1号を留学先のベルリンで書き上げたのが今からちょうど100年前。この1912年とは、西洋クラシック界ではマーラーがその前年に他界し、ストラヴィンスキーがすでに「火の鳥」を発表しているという、いわばオーケストラ作品を書き尽くしたような時代です。
一方、この頃日本では東京音楽学校(現在の東京藝術大学)にまだ作曲科が設置されていない、つまり「西洋音楽を教えることが目的で、演奏さえできればよく、わざわざ日本人によって生み出すことはまだ必要ない」と考えてたような時代だったのです。
そのような状況下、今日お送りした第1号「かちどきと平和」が作曲されました。ロマン派風をベースに当時の流行でもある国民楽派を思わせるような”自国”を象徴させるようなメロディーも投入するなど、山田耕筰が留学してわずか数年ですっかり西洋音楽のエッセンスを吸収している様子が窺えます。
とはいえ、本場のクラシック音楽界とは大差のついたところからスタートした日本作曲界。山田耕筰自身がこの差を一番痛感していたのではないでしょうか?その志を受け継いでか、その後ご紹介した橋本國彦や芥川也寸志の作品からも、西洋音楽界に追いつこうと懸命に作曲に立ち向かっていたことが感じ取られます。なのでどなたの作品も生き生きとして、かつ日本への誇りも随所に感じられますよね。
現在では武満徹の作品など、広く世界で愛される時代となりましたが、今日のようなネットもまだない時代に、皆さんの奮闘ぶりには頭が下がります。
今日の放送をご覧になって、「日本人の作った交響曲ってこんなに楽しいんだ」と思われた方も大勢いらっしゃったのではないでしょうか?沼尻竜典さんの指揮も、東京交響楽団の演奏も本当に素晴らしかったですよね!今や日本人の活躍が目覚ましい世界のクラシック業界ですが、これからも作曲部門を含め、どんどん進出していくことを応援したいですね。そのためにも、なかなか演奏を聴く機会のないこういった日本人による名作を新旧合わせてご紹介し続けたいと思います。リクエストもお待ちしております!
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黛敏郎さんが司会者の時代は、こうした企画が幾度もありましたよね。戦前戦後の日本人の活躍に、もっともっと日を当てて欲しいと思っていましたので、今回の企画は大歓迎です。第2弾、第3弾を期待します。
視聴者の皆さんの反応が少ないのが残念ですが…。