![]() |
|
|
2011年09月18日 09:30
こんにちは!“題名舞台裏ウォッチャー”キャンディーです。 今週は4本分の収録があり、そのうち2本分は佐渡裕さん率いる兵庫芸術文化センター管弦楽団(PAC)にご出演頂きました。7月末にメンバーが大きく入れ替わり“新生PAC”となっての登場でしたが、今回も勢いのある若者が世界各国から集まりました。奏でる音色も、また以前とは一味違いますが“PAC魂”とでもいいましょうか、生き生きと音を楽しんでいる雰囲気はメンバー変われどきちんと引き継がれているような気がしました。この新生PACの放送はまだ先ですが、どうぞお楽しみに!
さて今週の放送ですが、メンバー交代前のPACの演奏で、フランク作曲「交響曲ニ短調」を取り上げました。佐渡さんが大好きな作品ですが、本当に調がコロコロとよく変わります!とはいえ、そもそも「調性ってなに?」と思われる方も多いかと思いまして、「“運命”はなぜハ短調で扉を叩くのか?調性で読み解くクラシック」など、調性についての著書もお出しの作曲家・吉松隆さんにご出演頂きました。とても30分では調性についてお話しできるものではないので手短にご説明頂きましたが、その中で「音を視覚でとらえる」話が出てきました。”共感覚”と言われるもので、特に音に色を感じるのは“色聴”と呼ばれます。歴代の作曲家の中でもリムスキー=コルサコフ(「シェヘラザード」などで有名)は「ハ長調は白、イ長調はバラ色」と言い、一方スクリャービン(交響曲「プロメテウス」では、鍵盤を押すとその音に応じた色が出るピアノを使用)は「ハ長調は赤、イ長調は緑」と主張されていました(吉松隆著・前述書籍より)。両者とも、その類まれな感覚をフルに生かした、色彩感溢れる作品を残していますが、ではこの感覚は特別な訓練を受けた音楽家でないと持てないのか、というとそうではないようです。以前偶然見ていた情報番組で、まさにこの“共感覚”について特集を組んでおり、ゲストに対して「色が見えますか?」と実験をしていたのですが、その中で見事お答えできた方がお一人いらっしゃいました。そう、ピーコさんでした。内容はあまりきちんと覚えていませんが、やはり感性の鋭い方は、何か特別な能力を備えているのだな、と思ったことを思い出しました。 皆さんは今日の演奏で色は見えましたか?リムスキー=コルサコフとスクリャービンとでも意見が違うように、正解はありません。ただ、何か音の雰囲気(調性)が違ってきたな?と耳を傾けて頂くと、また新しい聴き方ができるかもしれませんので、照明の色の変化を参考に、楽しんでみて下さい!
|
|
音を聴いても色を感じることはありませんが、調性の違いによる雰囲気の違いは誰でも感じられるのではないでしょうか?
私は逆に、絵などを見て音が聞こえる気がすることがあります。
辻が花染めを復活された久保田一竹さんの作品を初めて見たとき、連作で絵が連なった振袖が並んでいるのを眺めていたら壮大なシンフォニーが聞こえてくるような気がして・・・。描かれている木々がざわざわと動き出すような気もして、驚きました。もう20年以上も昔のことでちょうど久保田一竹さんご本人が会場にいらっしゃったので、「シンフォニーが聞こえます」とお話しさせていただきました。今、その作品は連作が進んでどんどん数が増えているようですが、その最初の9枚ほどを見たときの話です。
以前からパイプオルガンの演奏を聴くときに、あのパイプから音によって違う色が出てきたらどんなにきれいだろうと思うようになり、想像しながら聴いてみたりしていました。
「調性」というとなにやら難しく感じてしまいますが、「調」により曲の性質がある程度左右されることは興味深いですね。
フランクで一首と一句。
何色に染めてゆくのかこの音色フランクさんの音色は深き
七色の音色飛び交ふ秋の空
私も久しぶりにオンタイムで楽しみました。音がひとつ違うだけでも〝アイネクライネ〟の印象がガラッと変わりびっくりしました。吉松さんのお話はとても興味深く、わかりやすく、自分も楽譜を見たときに意識してみようと思いました。
演奏していて転調は大変ですが、聴くのはとてもわくわくします。色だけでなく階段を1段上ったり、風景が変わったり想像力をかき立てられます。
本日は、久々にオンタイムで拝見させていただきました。
スクリァービンは、香りまで音楽に取り入れようとしたらしいですね!
フランクという人は、同じオルガン奏者だったブルックナーと比較してみるとおもしろい。彼が若い頃から傑作を書いていたら、クラシック界はどうなっていたんでしょうね。
テレビをつけたら、もうフランクの演奏が始まっていました。
お話がきけなくて残念。
でも、キャンディーさんが書いてくださっているように、PACさんの懐かしいお顔ぶれの演奏を聴くことができ、うれしかったです。
色といえば、私は変二長調を聴くと、キャラメル色を思い出し、深みのある甘い感じが思い浮かびます。
味も浮かぶって変かしら。
だから、変二長調なのかな。