2010年04月18日 09:30

3月の末に日本に帰って約3週間。ヨーロッパの一ヶ月は相当長く感じるのに、日本に帰るとやることが一杯あって、本当にあっという間でした。このブログが掲載される頃には、もうパリに着いていて、さっそくパリ管弦楽団との練習が月曜日から始まります!・・・の予定が、ヨーロッパ中の空港がアイスランドの火山噴火の影響で閉鎖となっており。ちゃんと練習に間に合うのか、このまま辿り着けず時間が経ってしまうのか非常に微妙で、とっても中途半端な気分です。

この数週間を振り返ると、いろんなことがあったけれど、お箏コンチェルトに格闘している間、大阪と東京で夏に行う、僕のプロデュースオペラ『キャンディード』の記者会見を開きました。実は、これに合わせてバーンスタインの長女、ジェイミー・バーンスタインさんが来日してくれたのです。1957年、彼女が5歳の時に、全米の音楽ファンを育てたと言っても過言ではなく、そしてバーンスタイン自身も、彼の業績を振り返って「最も誇りに思えるもの」と後に語っていた「ヤング・ピープルズ・コンサート」が始まったのです。もちろん個人的な目的ではなかったけれど、彼女の為に作られたと言ってもよい番組でした。今回彼女とはいろいろと話をすることが出来、記者会見の時はまるで隣にレニーが座っているような気分になりました。ジェイミーは、たぶん母親似だと思いますが、使う単語や、イントネーション、ちょっとした仕草などはお父さんにそっくりで、1990年に札幌で開催されたパシフィック・ミュージック・フェスティバルの記者会見で、レニーと共に沢山の記者の前に座った時のことを思い出し、胸が締め付けられるような懐かしさでした。

会見の場で、実は彼女から大きなサプライズがありました。それは、バーンスタインの教えをしっかりとこれからも多くの人に伝えてくださいという意味を込めて、レニーが本番で使っていた燕尾服の下に着る白いベストをプレゼントされたのです。ちょっと僕には丈が短いですから、本番で着ることは出来ないですけれど、この思い、しっかりと受け止めたいと思います。オペラ『キャンディード』は兵庫で7月24日から8月1日まで、東京では8月6日から8日まで全10回行われます。ジェイミーとの対談の様子は、今後題名でもきっと紹介できると思いますので楽しみにしていてください。
 
さて、放送は小曽根真さんによるショパンでした。ジャズピアニストとして、すでに実力ナンバー1の小曽根さんですが、クラシックの奏法を手に入れるために、もう一度留学をされた彼の向上心には頭が下がります。すでにバーンスタインの交響曲など、オーケストラをバックにクラシック曲も演奏されていますが、その評価はとても高いです。バーンスタインの曲はジャズテイストとはいえ、物凄いテクニックが必要とされ、また特別に複雑な和声感やジャンルを超えた特有のリズムを持った高揚感が特徴の曲ですが、彼の確かな技術は今クラシックとジャズを繋ぐ大きな架け橋であり、彼はこれからも様々な形で僕らを喜ばせてくれるピアニストだと思います。いろいろな角度から生誕200年のショパンを取り上げる、題名らしい企画だったのではないでしょうか!
 
 

視聴者からのコメント
2010年04月21日 11:31
かず

小曾根さんのピアノ、恥ずかしながら、初めて聞かさせて頂きました。中川さんも。魅了致しました。もう大ファンになりました。演奏会、絶対行きます。

2010年04月20日 16:55

小曽根さん中川さんのFANなので、前々から楽しみにし、録画予約しておりましたが・・・アクシデントがあり録画されていませんでした(涙)自分が悪いとはいえ・・・チャルダッシュ見たかったです(涙)

2010年04月20日 01:09
柚Soda

中川さんのトロンボーンめちゃくちゃかっこよかったです!(T_T)チャルダッシュ益々好きな曲になりました♪もちろん小曽根さんのピアノはいつ聞いても素晴らしい♪♪です♪昔神戸で聞いた時はもっと突き刺さるような音でそれもかっこよかったけど題名で聞いたのは丸い感じで美しさとシャープさがあってこれ又倍好きになりました♪

佐渡さんのお琴コンチェルト聞かせて頂きました!初めて現代音楽を聞いたのですがずっと鳥肌立ちっぱなしでした!琴の迫力と言うか沢井さんの迫力と言うか…本当にカルチャーショックを受けました… ロメオとジュリエットも佐渡さんの気迫のある指揮に奮えました!低音を要求する時に佐渡さんが足をバーンと鳴らして本当に憎悪に満ちたチェロとコントラバスがバーンと出て来て指揮者とオケってすごい関係だなって思いました…感動をいつもありがとうございます…

アイスランドの噴火落ち着いたみたいですが…無事フランス入り出来ますように祈ってます♪

2010年04月19日 22:26
wakana

Opera City deno konnsa-to temoyokattdesu.

Paris kara kerezu,demo SADOsanha kararezu…

Hotelno PCha nihongo taioudehanainode,
yonizurakute sumimasen.

2010年04月19日 19:36
mk

すごい演奏だったぜ

2010年04月19日 00:31
Vivace

メインゲストの話でなくて恐縮ですが、トロンボーンの中川さん、すごかったです。
トロンボーンでチャルダッシュを演奏するなんて想像だにできませんでした。
小曽根さん、いつもながらいい感じです。同年代なので親近感もあって、以前からずっと注目しています。
クラシックに挑戦されてから、音の幅が格段に広がりましたよね。
今日のノクターンも素晴らしかったです。

2010年04月18日 21:52
betty41

小曽根真さんの”小犬のワルツ”、、、本当にステキで、くるくる回っている子犬の楽しげな様子が見えるようでした。”ノクターン”も夢見る如くにファンタジック!ステキな時間を有難うございました。

2010年04月18日 20:28
サド美加子

 小曽根さんを堪能できました!少しスマートになられたような・・・・
軽妙洒脱なトークとお茶目な関西人キャラも大好きです。
 小犬のワルツは原曲のズンチャッチャの単純な左手とは異なり、小曽根さんらしい動き・リズムが新鮮に感じられました。是非自分も弾いてみたいのですが、楽譜は入手可能でしょうか?
 小曽根さんがジャズは演奏しながらどうしたいかを即興で決めていくけどクラシックはまず楽譜ありきでどう弾くか、表現したいかは自分自身で決めていく点がかえって自由だと言っておられましたが、とても共感できました。
 私もピアノの先生からいつも、基本を理解した上で自分自身がどう表現したいかを自由に決めてよいと言われています。 特にショパンは百人百様の解釈があってよいと。
 今後の小曽根ショパン、益々楽しみです。

2010年04月18日 13:32
目黒のめじろ

今日の小曽根さんのピアノ、心に沁みました。<小犬>も楽しかったです。去年の<熱狂>は3日間連続で小曽根さんと中川さん(1日)を聴きまくりました。今年は大好きなショパン、今から楽しみです。

2010年04月18日 12:32
トクちゃん

今日は楽しみにしていた小曽根真さん!何年か前にPACの定期演奏会でガーシュインを弾く小曽根さんを聴いてからのファンです!ジャズとクラシックのコラボ・・・小曽根ワールド、大好きです!そしてトロンボーンの中川さん、すごすぎる!!今日も朝から最高の気分です!

2010年04月18日 11:45
イブママ

予告で知ってから今日が楽しみで楽しみで待っていました。
一曲毎にテレビに向かって拍手を送ってしまうほど素敵な演奏でしたね。
特に 若いころ発表会で弾いたノクターンの最初の音が胸に響いて涙がポロリ・・。何故なのか自分でも分かりませんが、本当に幸せな時間でした。
ありがとうございました。

2010年04月18日 11:25
のりこ

小曽根サン、中川さん、カッコイイ!!一気にファンになりました。

2010年04月18日 09:57
emiemi

20年程前に、小曽根真さんの生演奏を聴いたことがあります。神戸のライブハウスで飛び入り参加され、まるで魚が泳ぐように、滑らかに悠々とした演奏が印象的でした。一度直に本人をみると親近感を感じ、ジャズは苦手なのですが、小曽根さんの演奏には耳をかたむけます。