2009年02月22日 09:30

日本を離れヨーロッパでの公演の日々も1ヶ月が過ぎました。今週はイギリスのマンチェスターでBBCフィルハーモニーとの演奏会です。このオーケストラとは、2年前にサクソフォン奏者の須川展也さんと録音をしたのがきっかけで仕事が始まりました。今回はプロコフィエフプログラムでしっかり演奏会を行い、その模様はラジオでイギリス全土に放送されました。

 

さて今回の『題名』は久しぶりにパリからお送りしました。しかも御一緒いただいたのはパリ在住の雨宮塔子さん!今や二人のお子様の立派なお母様になられている塔子さんですが、アナウンサー時代とまったく変わらず、いやむしろ益々お美しい…!。実は僕、塔子さんの長年の大ファンでして、やっとやっと念願かなってお会いすることができました!
そもそもパリの街というのは、綺麗な女性がとても多いところです。パリの女性は皆自然体で、お洒落で、セクシーで、自由で、たくましく、女性でいることが誇らしいように見える。一方でこの国は「レディーファースト」という言葉が徹底していて、日本人の僕にしてみれば少々照れ臭いようなことも、女性に対して出来て当然。「そんなことが出来ないなら、指揮者以前に男をやめなさい!」と言わんばかりのプレッシャーを感じたりします。女性も美しくいられる方が良いし、そのために男性も女性も努力をすることは大事だなと、パリに来るとそんなことを感じます。
さて今回は、僕も初めて指揮をしたのですが、パリ音楽院の学生のオーケストラが主人公です。音楽を専門に勉強して、どこか海外の留学先をと考えるとしたら、まず一番に考える人気の学校と言えるのではないでしょうか。確かに大変国際色豊かですし、日本人をはじめ多くのアジアからの学生も勉強しています。やっぱり若いっていいですね!音楽を始めるのは、早ければ早いほど良いという人もいます。確かに耳を鍛えたり、技術を得るためにはその方がよいのは確か。でも音楽院の学生位の年齢になると、音を感じる時期に差し掛かっています。少しは大人の世界も知り、恋心も芽生えて、他人と一緒にどんな音を創れるのか、そんなことを学ぶ時期です。もちろん、技術だってまだまだこれからだし、それは50歳になろうが、70歳を越えようが、音楽家としてはずっと向き合わなければならない課題なのですが、音楽とはいろいろな人と関わって出来上がっているものです。なかなか学校では教えてくれない事かもしれません。いくら名門学校にいても、どんな名教師に師事していても、結局は学ぶ者自身の持つ心、彼らのアンテナ次第だという気がします。
今回、さすがフランスだなぁと思ったことが1つあります。それは、このパリ音楽院の演奏会が、「サール・プレイエル」という名門ホールの主催で行われたことです。ホールの年間プログラムには、フランス最高峰のオーケストラのパリ管弦楽団や、各国の名門オーケストラの公演予定がずらっと並んでいます。それらとまったく同じ扱いで学生のオーケストラを舞台に上がらせた主催者には「学生たちにこそ、大きな舞台を経験させたい」という想いが溢れていました。国や街が文化を育てているという意気込みを、このことからでも十分うかがえます。さすが芸術の国フランス。こういう風土こそが心身ともに女性を美しくするのかもしれません。
 
 
視聴者からのコメント
2009年03月07日 17:18
Miki

パリに住んでいた頃、佐渡さんのコンサートに足繁く通っていたことを懐かしく思い出しました。
佐渡さんとコンセール・ラムルーの演奏を聴きにサル・プレイエルに行った時には、チケットを切ってもらい二階に上がると、階段の横で数名の楽団員と佐渡さんが公開リハーサル中。それを囲むようにすぐ脇に観客が立っていて、私もワクワクしながらその中に混じりました。懐かしいなあ。

2009年03月06日 21:01
いしかわ

今回のコンセルヴァトワールの生徒の皆さんとの演奏も、エネルギッシュでとっても素晴らしかったです。今度は一つの楽章を通して聴きたいなぁと思います。

コンヴァトの生徒さんが言っていました「佐渡さんの指示は大げさなものではないのに、音楽を遥か遠くへ導いてくれる」という言葉になんだか、おお・・・。と思ってしまいました。本番での指揮姿はダイナミックでエキサイティングな印象が強い気がしますが、たまに見れらるリハの様子は、情熱的でありながら、冷静で的確に、しっかりと音楽を作っていこう!という、雰囲気が漂っているような気がします。それにソリストの方々も、佐渡さんと一緒に演奏するときは自分の考えもしっかり受け止めてくれると言っています。この感じってどこか日本人的というか、こういう風に音楽が作れるって本当に素晴らしいだろうし、やっぱ佐渡さんって最高だなと思いました。

2009年02月28日 00:29
きょんp

この番組毎回とても楽しみに見ています。解説もわかりやすく飾らない佐渡さんの人間性が大好きでーす。コーラス初めて月日も浅い私ですが先生が佐渡さんにみえてきます。これからも、楽しんで続けます

2009年02月26日 22:08
momonga

毎週、楽しみに見てます!
合唱祭が近いので、たくさんの音楽にふれて、指揮と伴奏を成功させたいです♪

来週も楽しみにしてます!!

2009年02月25日 21:51
きょん

中学1年生から部活でアルトサックスを吹き始め、今2年生でまだまだ経験が足りないのですが、毎週「題名のない音楽会」を見て音楽の楽しさや、佐渡さんの熱い指揮・音楽を聞いて頑張ろうと思い毎日の練習を一生懸命やっています。
これからも、「題名のない音楽会」を見て音楽の楽しさを感じたいと思います。
佐渡さん応援してます。

2009年02月25日 17:41
クララ

3歳の頃からこの題名のない音楽会を見始めて8年がたち、11歳になった今も毎週楽しみのしています。今までみてきた中でも今回の佐渡さんが一番熱い指揮をしていたのではないでしょうか?いつも佐渡さんの指揮から感動と元気をもらっています!これからも頑張って下さい!!!

2009年02月22日 23:10
マスオさん

毎日曜日は、ゆっくり起きて、「題名のない音楽会」を観てから活動開始しています。
クラシック好きで長年聴いていますが、批評できるほどではありません。
以前、ドイツでの演奏会の時もそうでしたが、今回もパリの聴衆の演奏に対する感想が、専門的で驚いてしまいました。
表現力がありました。
文化の違いでしょうか?

2009年02月22日 21:52
ベト7最高!

私が子どもの頃、テレビで見ていた「コンセルヴァトワール」は、古くて歴史を感じさせる建物だったと記憶しています。
でも、新しくなった音楽院、そこで学ぶ学生さん達や、教授陣の熱いご指導は、昔から変わることなく、これからも面々と受け継がれて行くのでしょう…
今日の「ドボ8」は、「ベト7」「ブラ1」に続いて、私の大好きな交響曲!
第1楽章の冒頭のチェロ、鳴いていましたね、感動です。
ただ残念なのは、第3楽章が聴けなかったことと、第4楽章の楽しみにしていたフルートのソロ部分がカットされていた事です…

2009年02月22日 20:53
まっつぁん

昨秋、あ~聴きたいなぁ~と思っていたヨーロッパ公演の様子がテレビで見られるなんて!しかも2週連続!嬉しい限りです。
音楽院の学生さん、先生、観客が佐渡さんのことを話すたびに、「そうなんだ!」とにんまり。
佐渡さんが音楽院の学生さんのことを「『速く、ゆっくり』という簡単な言葉も想像力を働かせて受け取る」と言われていたこと、また、音楽院の先生が「説得力のある演奏を支えるのは信念」と言われていたことが心に残りました。音楽以外にも共通する大切なことですね。
次回のジュネーヴの予告で木星のテーマ部分が流れたとき、佐渡さんの木星だなぁって思いました。来週も楽しみです。

2009年02月22日 16:03
suisenn

4,5年前新日本フィルのリハーサルのとき、これからは若い音楽家をそだてることに専心したいと熱く語った佐渡さん。その後の第九の熱狂的な演奏!今でも忘れられません。その佐渡さんが、「題名ーー」に来て下さった。黛さん以来この番組のファンだったわたしにはこんな嬉しい事はありません。クラシック音楽を皆で楽しむ番組にとても適切で贅沢な人選だと思います。毎週が楽しみで、佐渡さん登場からずっと録画しています。ことにヨーロッパ特集楽しみです。これからもずっと佐渡さんが続けてくださるのを心から願っています。シニアのオールドフアンより。

2009年02月22日 14:48
kyoko

こんにちは。いつも『題名のない音楽会』を見て感動をもらっています。

 佐渡さんの音楽を聴いていていつも思うのは、音楽や芸術の素晴らしさ、そしてそれを奏でる人間の素直な心や可能性ってすごいなぁということです。
私もPianoを弾くのですが、芸術の創造の世界に入っていければ・・・と願うばかりです(たくさんの練習と経験をしないとね・・・)。

来週のパリ編②も楽しみにしています♪♪

2009年02月22日 11:48
シンイチ

こんにちは。
やっぱり佐渡さんの音楽は大好きです。
いつも思いますが、今日は一段と
レニーの面影があるように思えました。最近、鼻立ちがレニーに似てきたのでは、と。

今日も汗を流しての
熱い指揮でした!
今後も期待しています。
目の前で見れたらどんなに良いかと…

いつか、佐渡さんとお会いするときが来るかと思います笑
その時は、よろしくお願いします。
指揮コンで優勝できるかは、
自分じゃわかりませんが…。

2009年02月22日 11:06
ミニばら

昨年11月パリを訪れ、サルプレイエルに2晩行きました。ホテルから向かうタクシーの中、音楽好きのドライバーはバッハをかけ、クラシックの話、日本文化の話、マエストロ佐渡(!)の話をしてくれたこと、すぐそばにあるドレミというカフェはコンサートの観客で演奏前後とも一杯だったこと、などなど音楽と暮らしが溶け込む様子のごく一部に触れてきました。雨宮さんもお話なさっていたように、パリではその暮らしの中で人々は芸術を慈しみ、受けた教育を次の世代へ伝え、絶えずインスパイアしているのですね。番組・演奏を通して学生たち、佐渡さん、観客、スタッフの「感じて動く」様子が伝わるようでした。
今週もまた新たなページをめくることができました、ありがとうございます。これからも楽しみに番組拝見します。

2009年02月22日 10:41
ゲッハー

素晴らしい放映!!感謝します。佐渡さんの表情♪いつもと違いますね。佐渡さんに会いたくなりました。ビデオに録画したので、5回観ます。特番と同じになります。ゴルフなら、「アルバトロス!!!」永久保存です。

2009年02月22日 09:58
ゆうちゃん

先程TVを見ました。サール・プレイエルで開催されたパリ音楽院の学生オーケストラによるドヴォザークの交響曲第8番の4楽章の演奏は最高の出来栄えです!!弦を徹底的に弱音に押さえて、聴衆の心を一つに集中させた演奏は、素晴らしいものでした。なかなかプロのオーケストラでも出来ない手法で、弦とまたその音を引き継ぐ木管楽器との掛け合いも素晴らしいし、最後のフィナーレもさすがに佐渡さんの指揮だと思いました。
個人的にはよくもあそこまで学生オーケストラが出来たなぁとの驚嘆だけが強く心の中に残りました。
マエストロ佐渡さんの今後の活躍に期待します。合掌

2009年02月22日 09:53
emiemi

 教えることの難しさ、そして育つことの喜び。教育の奥深さを感じます。
 「サル・プレイエル」には、佐渡さんのパリ管デビューの時に初めて行きました。日本のホールは次々と建替えられますが、いつまでも重厚な歴史ある存在でいてほしいです。

2009年02月22日 09:32
サドラー2号

ステキステキ!パリは10年以上佐渡さんの本拠地だった街ですものね、佐渡さんもなんとなくリラックスしておられるように見えました。憧れのコンセルバトワールの練習風景を見せていただけたのもとても興味深かったです。教授方のおっしゃってることは1つ1つがとても大事な言葉だし、学生も素晴らしい才能の持ち主ばかりなのがよくわかりました。コンサート後のお客さんの取材で「この指揮者は好きなんです」とおっしゃった銀髪の紳士の佐渡さん評に思わず「うん、うん」とうなずいてしまいました!ああ、佐渡さんのコンサートをパリで聴きたい・・・(^0^)

2009年02月22日 09:30
げ@一介のトラベラー

シテ・ド・ラ・ミュジークのコンセルヴァトワールや凱旋門にほど近いサル・プレイエルには12年前に行きましたが、今回はその時歩き回った8月のパリのことをありありと懐かしく思い出しました。もっとも、どちらも中には入れなかったから今日は本当にいい思いが出来たと思います。
パリでのコンサートシーズン、いつか体験するのが次なる私的な野望です。