2008年12月14日 09:30
大阪での「1万人の第九」の後、つかの間の休日で1日はゴルフ。小田原のビジネスホテルで一泊したのだけれど、フロントのおばちゃんが最高でした!番組を毎週欠かさずみてくださっているようで、目の前に突然僕が現れたら確かにビックリするでしょうけれど、それはもうひっくり返りそうなほどのリアクション。関西人でないか?と疑いたくなるような素晴らしさでした。休みとはいえ、なんだか駆け足で温泉も楽しみ、それから「題名のない音楽会」を3本分収録。これから東京フィルハーモニーと第九の練習に入り、すでに今日の日曜日には本番を終えています…。これが師走第2週目の僕のスケジュールです。
 
さて今回は「ローカルからグローバルへ」というタイトルでしたが、自分たちが良いと思えるものは、国境を越えてもその良さが伝わるという例です。言葉の壁も越え、それぞれの演奏者の育った背景を想像しながら、その魅力に惹かれていく…。思えば、我々がモーツァルトを愛するのも、ベートーヴェンに敬意を払うのも、まずはそういうところからスタートしたのかもしれません。海外にいると、日本ブームといわれているものが新しい形で進化し出した気がします。これまでは日本食=寿司だったのも、最近パリではラーメン屋さんに長蛇のフランス人の列ができていますし、とても美味しい串揚げなんかも食べられるようになりました。僕のアパートの直ぐ近くなのですが「しゅう」というお店で、前菜でしか揚げ物を食べないフランス人に串揚げのコースを説明するのはとっても大変なのですが、繊細な味で、細やかな心配りがあり、一度行ったらリピート間違いないレストランです。また面白いのが、漫画の存在ですね。漫画は子供の読むものと決め付けている方には、なかなか認めにくいかもしれませんが、日本の文化として確実にフランスで支持されています。
自分たちが素晴らしいと心の底から思える身近なもの、育った周りを探してみると、そんな近くのことが、これから大きなブームを世界中に起こすこともあるのかもしれませんよ!
 
視聴者からのコメント
2008年12月15日 20:01
Miyabi

日本というローカルで、さらに日本の中でもローカルな音楽に触れ、改めてこの音楽にしみじみと心のやすらぎを感じることができる日本人でよかったと思いました。
確かに佐渡さんのおっしゃるとおり、「1万人の第九」という大阪のローカルなイベントも参加して毎年感動していたら、全国から合唱団が集まるようになり、オケはウィーンからも来て頂けるようになり、素晴らしいと思える身近なものが、大きなブームを世界中に起こしつつあります。そして、私にとってはまさに佐渡さんこそが、素晴らしいと心の底から思える人で、これから世界中に大きなブームを起こす人なのです♪
遅ればせながら、第15回日本プロ音楽録音賞優秀賞受賞おめでとうございます。4月6日の佐渡さん初司会の記念すべき放送は、佐渡さんの番組にかける意気込みが溢れていましたもの♪

2008年12月15日 15:35
40年来のファン

金融のグローバルとは異なり、音楽については、聴く人が受け入れて実現するんですね。
国民樂派の昔からあった現象なんでしょうか。上妻さんが、明治を振り返ったのは
意義あることと思いました。夫々の時代の音楽のローカルからグローバルがあるという
事でもあるのでしょうか。出演の方いずれも、東京から離れた出身というのも、
奥深い感が致します。

2008年12月14日 09:53
yaeko

上妻さんの三味線かっこよかったです。あんなふうにオーケストラと一緒に演奏できるんだと思いました。中さん、やなわらばーさんもすてきでした。いい音楽をありがとうございました。

2008年12月14日 09:45
emiemi

 その土地々が持つ特徴が、音楽や食べ物、人の性質までにも強く影響されますね。穏やかな沖縄の風を感じるデュオに、言葉を超えて涙を流した方がいる理由がわかりました。
 私が生まれ育ったのは、甲子園球場のすぐ近く。だから、こんな風に育ったのかしら???

2008年12月14日 09:37
サドラー2号

教育大出身ですので、大学時代、音楽教育の先生から「日本人はもっと日本の伝統音楽を知らなくてはいけない」ということを教わりました。その先生はわらべうたの研究をされていたので、私達がふとじゃんけんのときに歌う旋律が日本の伝統音楽の旋律になっていると教えてもらったときは、ものすごく感動しました。私達は意識していないだけで、ちゃんと伝統音楽を身に着けているのでねす。それを自覚して、自分の中の「日本音楽」を大事にしていきたいものです。海外の人に、日本の旋律はこうなんだ、ってきちんと説明できるように。ところで、日本のマンガは世界に通用する文化、CoolJapanの代表格ですよね!フランスでのオタク人口は確かにすごいらしい。これも、日本人がもっと知っておくべき、誇るべき自国の文化ですね。

2008年12月14日 09:30
げ@一介のリスナー

ヘルベルト・フォン・カラヤンが採り上げた日本人作曲家がただ一人存在します。その名は松平頼則、徳川にゆかりの方です。その彼の手になる「南部民謡による主題と変奏曲」の響きを今日の放送に接して思い出しました。コンサート・レパートリーになるべき日本発の名品も発掘してどしどし番組で紹介してほしいものです。