ミテシル日記

助っ人外国人オケマンが見た、日本のオーケストラの魅力と不思議

2014年12月28日

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グッモーニン(アメリカ)、グートモルゲン(ノルウェー)、ドブレーラーノ(スロバキア)、エブリボディ! 番組レポーターのペンシルです。

 

今日は今年最後の放送。日本のオーケストラに在籍する外国人楽団員のみなさんが、日本のオーケストラの魅力と不思議をたっぷり語ってくれました。日本はオーケストラにもガラパゴス的な部分があったんですね〜。

 

この回の収録は約1時間。放送に収まりきらなかったお話がたくさんありますのでご紹介します。

 

東京交響楽団ホルン奏者のジョナサン・ハミルさんは、札幌で開催される若手音楽家のための教育プログラム、『パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)』への参加をきっかけに、日本で活動することを決意。この時のPMFには佐渡裕さんも関わっていて、一緒に演奏旅行もしたそうです。

 

京都市交響楽団トランペット奏者のハラルド・ナエスさんは、ノルウェー在住時に兵庫芸術文化センター管弦楽団の団員募集をインターネットで知り、応募。ロンドンで行われたファイナル・オーディションで、初めて佐渡さんにお会いしたそうです。ハラルドさんの家族や住まいまで知る佐渡さんにとっては、これからも「人生を面倒見なきゃ」と思わされる存在だとか。

 

仙台フィルハーモニー管弦楽団チューバ奏者のピーター・リンクさんの経歴は、少し異色。米軍バンドの団員として来日し、その後は英語教師をしたり、母国アメリカに帰って大学に通ったり、シカゴ交響楽団で活躍したり…と、さまざまな経緯を経て仙台フィルに加入。2011年3月11日の東日本大震災ではリハーサル中に被災されたそうですが、人が温かく、海にも山にも近い仙台が大好きだとおっしゃっていました。

 

ルドヴィート・カンタさんは、オーケストラ・アンサンブル金沢のチェロ奏者。佐渡さんは、オーケストラ・アンサンブル金沢の初代音楽監督を務めた岩城宏之さんが、「いい外国人プレーヤーがはいった」と自慢げに話されたときのことを覚えていらっしゃいました。ルドヴィートさんは、交通費を渡され現地集合できる日本の演奏旅行のシステムが、母国スロバキアのメンバー全員で窮屈なバス移動をするシステムと比べ、とても気に入っているそうです。

 

日本のオーケストラではまだまだ目立つ存在の外国人楽団員ですが、本場ヨーロッパのオーケストラはさまざまな国の出身者で構成されています。ドイツのオーケストラで30年以上ご活躍されていた宮本文昭さんは、「クラシックはヨーロッパ発祥の音楽だけれども、地球の全域で聴いてほしい。いろんな国の人が一緒に音を奏でるオーケストラは、その点でクラシック音楽の大きな役割を担っていると思う」とおっしゃっていました。

 

さて、今年の日記はここまでです。お読みくださったみなさん、ありがとうございました。来年も一緒に新しいページをめくれることを、ペンシル楽しみにしております!

 

では、スィーユー ネクストイヤー!

 

(ペ)

視聴者からのコメント

2015年01月13日 23:23

管理人

すむすむさん、ご質問ありがとうございます。絵画はラウル・デュフィ作「オーケストラ」です。よろしくお願いします。

2015年01月12日 20:31

すむすむ

こんにちは。毎週楽しく拝見しています。
このときの放送で、佐渡さんの後ろに置かれていたオーケストラの絵画ですが、どなたの、なんと言う作品か教えていただくことはできますでしょうか?

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