【作曲家の頭の中に広がる宇宙】

おはようございます。

次回は、以前番組で特集した　“日本人作曲家が作った交響曲”　への大反響を受けて、“日本人作曲家が作った協奏曲”　をお届けします。前々回、このコーナーで予告した沼尻竜典さんのピアノの弾き振りもありますので、どうぞお楽しみに♪

【立って指揮して、座って弾いて、大活躍の沼尻さん】

さて今回は、柊ゆいさん（25歳・女性）から届いた

．オーケストラ曲を作るとき、作曲家さんの頭の中ってどうなってるんでしょう？　何パートもあって大変そうだなと感じるのですが。

という質問に、池辺晋一郎さんにお答えいただきます。

池辺　「言葉で表現するのは難しいけど、作曲するときはすでに頭の中で音が響いているので、パートが多くて混乱するとか、そういう大変さはないですね。楽譜にはその音を書き写すという感覚。だから、楽器が無くても書けますし、その方が早い。でも、そうすると自分の持っているもの（音）だけで書いてしまう傾向がある。その点、ピアノを使った方が発見があります。ま、発見（白鍵）するつもりで、黒鍵も弾いちゃうんだけど」……

音楽と言葉遊びが共存する池辺さんの頭の中は、まるで“宇宙”ですね（笑） 。本番でも、この宇宙的発想が飛び出すのか…それは見てのお楽しみです

【私のこの顔、おそらく池辺さんが何かを発した瞬間と思われます】

話は戻りますが、沼尻さんが弾き振りを披露するのは、池辺さん、沼尻さん、お二人の師である三善晃さんの作品です。残念ながら、三善さんは今月、80歳でお亡くなりになりました。クラシック音楽界の偉人で、合唱界でも大きな存在だった三善さん。学生時代、合唱部にいた私も、いろいろな作品に触れてきました。日本の美の表現を追い求めたと言われる三善さんの頭の中には、一体どんな宇宙が広がっていたのでしょうか。次回は、そんなことに思いを馳せながら、改めて三善さんが遺した音楽に耳を傾けたいと思います。

Chie

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