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【第27回】時代と共に歩んできた16年 相棒シリーズ8つの変化!!

投稿日:2016年03月16日 17:35

『相棒』にまつわる知識や情報をテーマに沿ってお届け!
発信するのは、相棒フリークを自認するグループ“相棒ラボ”。
オフィシャルスタッフではないファンならではの愛ある切り口で作品の魅力をお伝えします!

【第27回】
時代と共に歩んできた
16 相棒シリーズ8つの変化!!

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本日放送の最終回スペシャルでシーズン14も幕を閉じる『相棒』。2000年6月3日のプレシーズン(土曜ワイド劇場)第1弾から16年を数える長寿シリーズになりました。その時々の世相や社会情勢を反映してきた『相棒』ですが、シーズンの区切りとなる今回は、時代と共に歩んできたこの作品の、劇中設定の移り変わりをひも解いていきます!

1. 右京の携帯電話が二つ折りから現行のスマホへ

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ここ10数年でもっとも進化した身近なアイテムといえば、やはり携帯電話でしょう。携帯電話自体は、シーズン1がスタートした頃には一般的に普及していましたが、当初の主流は今でいう“ガラケー”。右京(水谷豊)もシーズン1第1話「警視総監室にダイナマイト男が乱入!刑事が人質に!? 犯罪の影に女あり…」(2002年10月9日放送/2時間スペシャル)で携帯を使う姿を見せて以来、長らく折りたたみタイプのガラケーを愛用していました。メールの早打ちでも話題を呼んだ右京ですが、時代の波には逆らえず(!?)、シーズン13第1話「ファントム・アサシン」(2014年10月15日放送/2時間スペシャル)からスマホに機種変更。今後は、フリック入力によるメールの早打ちなんていう右京の“新特技”が見られるかもしれません。

2. これも時代の流れ!? 愛煙家はもはや少数派

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シリーズ開始当初からご覧になっている方はご存知だと思いますが、実は最初のころは、初代相棒の薫(寺脇康文)をはじめ、多くの登場人物が“喫煙者”で、喫煙シーンが多々ありました。分煙も進んでおらず、当時は刑事部屋でも喫煙可能。プレシーズン第1話「刑事が警官を殺した?~」(2000年6月3日放送/2時間スペシャル)など、初期の作品では右京が喫煙するシーンも。その後、右京はいち早く禁煙に踏み切ったようで、ほかの登場人物たちの間でも徐々に禁煙が進んでいきます。レギュラーメンバーでいまだ愛煙家を貫いているのは伊丹(川原和久)くらい!? この流れは、世相を反映してきた相棒らしい変化とも言えそうです。

3. オシャレ番長は芹沢!? 米沢も髪型に変化が!

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シリーズ開始当初からイメージに変化がない登場人物がほとんどですが、実は髪型でイメチェンを図っているキャラクターも。初登場からずっと前髪を下ろしていた享(成宮寛貴)が、シーズン13からおでこを出すスタイルに変えたことはお気づきだった方も多いでしょう。ただ、髪型について語るべきは、やはり芹沢(山中崇史)。シーズン3までは長めの髪を真ん中で分けるスタイルでしたが、シーズン4からは若々しく短めに。以降、ちょこちょことアレンジを加え、まったく同じ髪型はないというくらい頻繁にイメチェンをしています。現在は印象的な2ブロックスタイルを採用。相変わらずヘアスタイルにはこだわりがあるようです。意外なところでは、米沢(六角精児)もシリーズ内で髪型を変えた人物のひとり。サラサラのおかっぱという印象が強い米沢ですが、シーズン2までは真ん中で分けて左右に流し、おでこを見せるスタイルでした。相当インパクトがあるので、気になるという方はシーズン2までの米沢の頭にご注目下さい!

4. 右京行きつけの小料理屋・花の里は引っ越していた!?

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花の里の女将が、初代のたまき(益戸育江)から、二代目の幸子(鈴木杏樹)に代替わりしたという話はいまさら説明不要かと思いますが、花の里が一度移転して今の場所になったという設定は、ご存じない方も多いのでは? プレシーズン時代は「新ふくとみ」という店名で、「花の里」になったのはシーズン1から。その後、移転したという設定でシーズン3スタート時に店内が大幅リニュアルされ、ほぼ今の形になりました。そこで、シーズン2までの花の里を見てみると、カウンターと入口の位置関係が今と逆で、画面左手に入口があり、右手がカウンターの内側。右京が画面奥のカウンター席に座り、その左側(右京から見ると右手側)に薫が陣取るという構図でした。

5. 角田率いる部隊は生活安全部から組対五課に組織改編

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角田(山西惇)といえば、暴力団関係の捜査に強い“組対五課”の課長というイメージが定着していますが、シーズン4までは生活安全部の薬物対策課長でした。この設定の変更は、警視庁の組織再編によるもの。元々は、少年犯罪、銃器犯罪、薬物犯罪などを、生活安全部が一括して扱っていましたが、近年、銃器や薬物の対策に関しては組織犯罪対策部が請け負うことに。正確な部署名は、警視庁組織犯罪対策部組織犯罪対策第五課。ちなみに、組織犯罪対策部には第一~第五課まであり、国際犯罪捜査や広域暴力団対策などの役割が各課に割り振られていて、第五課は銃器や薬物の捜査を担当。長年この重要なポストを任されている角田課長は、やはりただ者ではない!?

6. 特命係の配置の変化と歴史を重ねるごとに立ち位置の変化

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特命係の部屋についても位置関係が変化しています。シーズン2までは入口を入って左側に右京のデスクや木札プレートがありましたが、シーズン3第1話「双頭の悪魔」(2004年10月13日放送/2時間スペシャル)からは入口を入って右側になりました。特命係の部屋が庁内で引っ越したのかリフォームなのかは明らかになっていません。いずれにせよ、右京とその相棒のデスクは、会議室で使われるようなものが今も使われています。また、シリーズ開始当初より「人材の墓場」「警視庁の陸の孤島」と揶揄されてきた特命係ですが、近年は警視庁内での扱いに変化が。そもそも、二代目相棒の尊(及川光博)が、特命係に飛ばされてきたのも、特命係と右京が警察に必要な存在か内々に調査するためでした。単なる“追い出し部屋”に過ぎなかった窓際部署が、右京と歴代相棒たちの活躍で、いつの間にか上層部にとっても「無視できない存在」になってきたのです。とはいえ、問題を起こせば“廃止”が取りざたされる不安定な部署であることは変わらず。今回の最終回でも、右京に謹慎処分が下り、特命係が存続の危機に。またしてもピンチを迎える特命係の動向は、今夜の放送でお確かめ下さい!

7. 個人的なポジションが変化した人物も

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また、今夜の放送では、米沢にも転機が! 公式サイトの次回予告に「警察大学校で教官養成の研修を受けていた米沢」という記述があるのを見て、「おや?!」と思った方も少なくないのでは? そんな米沢の動向も気になるところですが、振り返ってみれば、歴代相棒を除く主要キャストの中で、異動や出世をしたという人物はごくわずか。殉職した小野田(岸部一徳)、怪我で退職した三浦(大谷亮介)、降格的人事を受けた峯秋(石坂浩二)以外では、ほとんどが部署も階級も一緒、現状維持という状況です。そんな中、唯一出世街道に乗っている(!?)のが、首席監察官の大河内(神保悟志)。当初は、警務部人事第一課の主任監察官で階級は警視だった大河内ですが、シーズン9からは現職となり階級もひとつ上がって警視正に。階級でいえば刑事部参事官の中園(小野了)と一緒という出世ぶりです。ちなみに、右京はキャリアにもかかわらず警部で出世が止まっているという異例の人事を受けていますが、実は初登場時は警部補という設定でした。

8. 右京と相棒、車をどっちが運転するか問題も発生!

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変化といえば、相棒の移り変わりによって、右京の移動手段も変わってきました。シリーズ開始当初は、薫の運転する車(ブルーバードシルフィほか)の助手席に右京が収まるのが一般的。シーズン7中盤で薫が卒業してからしばらくは、右京が単独で動くことが多くなりますが、時に助手席に“臨時相棒”を乗せて自らハンドルを握るという姿も見られました。その後、尊が登場すると、再び右京の定位置は助手席となり、尊のGT-Rが活躍。尊の荒っぽい運転を初めて体験した右京が、目を剥いて抗議の視線を送っていたのが印象的でした。三代目相棒・享の時代になると、右京の愛車・フィガロがお目見えし、助手席に享を乗せて移動するのが定番に。そして、シーズン14に入ると、「人の運転が苦手」という理由から、亘(反町隆史)がドライバーに立候補。以来、亘が運転するスカイラインに右京が同乗することが多くなっていますが、右京が運転するフィガロも健在です。
そして、今夜8時放送のシーズン14第20話(最終回)「ラストケース」では、警察訓練生による大量殺戮テロという衝撃の事件が発生! 謹慎処分中の右京と亘は、この未曽有の事態にどう対処するのか…!? クライマックスにはシーズン最高クラスの驚きが!? 放送スタートはいつもより1時間早いよる8時ですのでどうぞお間違いなく!

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相棒シーズン14
最終回スペシャル
第20話「ラストケース」
ゲスト:高岡早紀 小野寺昭 国広富之 石橋蓮司
今夜8時!
※ いつもより1時間早いスタートなのでお間違いなく!

https://www.tv-asahi.co.jp/aibou/sphone/story/?pid=0020

<60秒 予告動画>

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【第25回】相棒ならではの構成が光る異色のエピソード8選!!

投稿日:2016年02月24日 19:20

『相棒』にまつわる知識や情報をテーマに沿ってお届け!
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【第25回】
相棒ならではの構成が光る異色のエピソード8選!!

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今夜9時放送の第17話「物理学者と猫」は、右京(水谷豊)と亘(反町隆史)が、“物理学の迷宮”に迷い込むという異色のエピソード。そこで今回は、これまでの放送から巧みな構成や意外な舞台設定でファンを驚かせた8本の異色作をピックアップ! 魅惑の相棒ワールドへご案内します!

1. 全編が閉ざされたオーベルジュで展開される“嵐の山荘もの”

シーズン2第3話「殺人晩餐会」(2003年10月29日放送)
嵐や雪で孤立した場所で殺人事件が起こり、限定された容疑者の中から犯人を見つけ出すというミステリーの王道的設定。俗に“クローズド・サークル”などと呼ばれるこのシチュエーションが、初めて『相棒』シリーズに登場したのは、シーズン2の「殺人晩餐会」でした。美和子(鈴木砂羽)たっての希望で、山中のオーベルジュ(宿泊施設を備えたレストラン)にやってきた、右京(水谷豊)、薫(寺脇康文)、たまき(益戸育江)。そこに現れた男女4人組が、生け花の次期家元をめぐって言い争いを始めます。そんな中、シェフが大雨の影響で道がふさがり、建物が孤立状態にあることを伝えにきます。一同は店に泊まることを決め、食事を続けますが、席を立っていた生け花のグループの一人、幸吉(渡辺哲)が刺殺される事件が発生。右京と薫は、閉ざされた空間の中で捜査を開始します。散りばめられた伏線が、次々に回収されていく様は見事! また、全編がひとつの建物内で完結するという異色の設定をはじめ、意外な“凶器”と、その行方にはミステリーファンも思わずニヤリとさせられるはず。 2007年に日本で「ミシュランガイド」が発売される4年も前に、“三つ星レストラン”を舞台にするという、先を見越したストーリーでもありました。

2. 実力派の濃密なやり取りが良質な舞台を思わせる密室劇

シーズン3第8話「誘拐協奏曲」(2004年12月15日放送)
前項の「殺人晩餐会」が“嵐の山荘もの”だとすれば、シーズン3の「誘拐協奏曲」は“濃密な舞台演劇”。尾藤イサオ、深浦加奈子、河西健司、浅野和之、徳井優といった演技派のゲスト陣が、社長室という限定された舞台で密度の濃い会話劇を繰り広げます。著作権法の捜査で通販会社を訪れた右京と薫は、7年前に失踪して法的に死亡扱いになっている先代の社長が誘拐されたという不可解な事件に遭遇。ビルを見張っているという犯人が、出入りする者がいれば警察と見なし、人質を殺すと脅迫してきたことから、社長室はある種の密室と化します。ちなみに、誘拐された社長役は、「殺人晩餐会」で被害者を演じた渡辺哲。2クール連続の出演で、まったく違う人物に扮するというのもかなり異色。また、右京と薫以外のレギュラーキャストが一切登場しないというのも、この回のただならない雰囲気を際立たせています。

3. 驚きの殺人トリックがファンに衝撃を与えた“問題作”

シーズン5第13話「Wの悲喜劇」(2007年1月17日放送)
異色の殺人のトリックで、放送時に大きな話題を呼んだのがシーズン5の「Wの悲喜劇」。右京、たまき、角田(山西惇)が、美和子の新作料理発表会のため、薫のマンションに集まっていたときのこと。隣室に住む欣司(野村宏伸)の妻・麗子(城島あこ)が、トイレで変死体となって発見されます。どうやら、丸々と太っていた麗子は、座った拍子に便座が壊れて便器にすっぽりはまってしまい自力で抜け出せず、欣司が海外出張で留守にしている間に餓死してしまった模様。一見何とも不幸な出来事に見えますが、右京は帰国したばかりの欣司の行動に不審を抱きます。もし彼が、便座が壊れる時限装置のような罠を仕掛けていたとしたら…!? 右京の追及で驚きの真相が明らかになっていくのですが、注目はやはり犯人が用いた殺人トリック。罠にはまった麗子の葛藤は、不謹慎ながら相当コミカル。こんな大胆な仕掛けが成立するのも、『相棒』の懐の深さゆえでしょう。

4. 大反響を呼んだ前シーズンの問題作と対を為す衝撃の悲喜劇

シーズン6第17話「新・Wの悲喜劇」(2008年3月5日放送)
便座トリックの衝撃もさめやらぬ中、今度は薫のマンションの上の部屋で事件が。事件そのものに繋がりはありませんが、作品の衝撃度、異色度という点では、こちらの「新・Wの悲喜劇」も負けていません。ある夜、薫が日頃から懇意にしている上の階の住人・寿々美(中島知子)の夫・晋三(徳井優)が風呂の湯船で大やけどを負い、救急車で運ばれるという騒ぎが起きます。しかし右京は、寿々美の行動に不自然なものを感じ、独自の捜査を開始。右京の徹底的な追及により、次第に追い込まれていく寿々美。やがてドライアイスを使った殺害トリックも解明され、彼女はいよいよ進退窮まりますが、そこでこれまでの世界を一変させるような、驚きの展開が巻き起こります。寿々美を襲った悲喜劇の顛末は、ぜひご自身の目でお確かめください!

5. 時間の流れが複雑に交錯する巧みな構成が話題に

シーズン8第18話「右京、風邪をひく」(2010年3月3日放送)
舞台設定や殺人トリックなどで冒険的な試みがなされている『相棒』シリーズですが、シーズン8の「右京、風邪をひく」は、構成面での軽妙な技巧が話題になったエピソード。山中で初老の男性の他殺体が見つかり、一課が捜査を開始。右京が風邪をひいていることを知った伊丹(川原和久)は、今回は邪魔をされずに済むと嬉々として捜査を進めます。すると、伊丹が刑事の直感であたりをつけた、被害者と同じアパートに住むジュン(東風万智子)という女性が、あっさり犯行を自供。共犯者もスピード逮捕し、鼻高々の伊丹。廊下ですれ違った右京と尊(及川光博)に対して、「(捜査の鉄則は)まずは足、それから経験の積み重ねによる勘。そして何より(胸を叩き)ここです」と上から目線で語ります。ここまで、本編開始から約9分。視聴者に無数の「?」を浮かばせますが、実は本番はここから。時間は前日まで巻き戻され、以降、時間を行ったり来たりしながら、複雑な背景が解き明かされていきます。ちなみに、このエピソードが収録されたDVDならびにブルーレイには、特典映像として起きた出来事を時間通りに並べ変えた「時系列再編集版」を収録。併せて観れば、「なるほどこうなっていたのか!」と作品の新たな魅力が発見できるはず。DVDはレンタルも可能。

6. よる9時からの放送時間に合わせてリアルタイムで事件が進行!

シーズン9第7話「9時から10時まで」(2010年12月8日放送)
時間を使った巧みな構成でもう一本、忘れてはならないのが、シーズン9の「9時から10時まで」。こちらは、午後9時からの放送に合わせて、劇中の時間が現実の時間とリンクして、リアルタイムで進んでいくという大胆な仕掛けが施された作品。たまきと映画に出掛けた尊は、帰りに立ち寄ったラウンジで、高価な骨董品・景徳鎮を前に売買の商談を行う2人組の男性に遭遇。しかし、尊は売り手に不審な点を見つけ、骨董マニアを装って2人に接近します。そのころ、右京は古美術店で起きた殺人事件を捜査中。被害者の口から見つかった2000万円もする景徳鎮の納品書に注目します。やがて、ふたつの出来事は繋がっていき、右京と尊が協力して真相解明に動くことに。なお、ラストシーンで、たまきと“デート”した尊から、「あれ~? 妬いてます? もしかして」と問われ、「君もおかしなことを言いますねぇ。妬いてなんかいませんよ」と答えた右京。その直後に右京が浮かべた“滅多に見られない異色の表情”もお見逃しなく!

7. 登場人物の回想から事件が解き明かされていく画期的試み

シーズン9第16話「監察対象 杉下右京」(2011年2月23日放送)
殺人事件の真相が、登場人物の回想という形で解明されていく、画期的試みがなされているシーズン9の「監察対象 杉下右京」。捜査権のない特命係が捜査に関与しているという匿名の告発を受け、監察官の栞(堀内敬子)は、右京の周辺人物に聴取を行います。問題になっているのは、脱税の噂があった証券会社社長が遺体で発見された事件。当初は自殺と思われたこの事件が、右京の活躍によって殺人事件であることが判明。しかし、栞は職務執行法違反の可能性を指摘し、解決のプロセスも違法性が高いと右京を追及します。栞が聴取を行うのは、米沢、伊丹、角田、尊の4人。事件は、彼らの回想の中で解明されていくことになります。聴取の中で、4人の口から右京に対する率直な“本音”が語られるのも興味深いところ。さらに、クライマックスには、視聴者を驚かせる大胆な仕掛けが。巧みな構成が光るシリーズ屈指の異色作といえるでしょう。

8. 長閑な休日がやがて事件と繋がっていく様はまるで魔法

シーズン12第18話「待ちぼうけ」(2014年3月12日放送)
シーズン12の「待ちぼうけ」も構成の妙が際立った一作。山奥の田舎駅で電車を待っている男性と世間話を始める右京。シャレた街中のカフェでワインをあおる美熟女をナンパする享(成宮寛貴)。非番の2人のそれぞれの休日が描かれているのかと思いきや、その行動はやがて、伊丹たちが追っている初老の男性の殺人事件へと繋がっていきます。鮮やかなストーリー展開は、まるで魔法のよう。右京と享が、要所で挿入される回想シーン以外、エンディングまで一度も顔を合わさないというのも異色作たるゆえんのひとつ。中盤で伊丹が“名推理”を見せ、事件の重要な手掛かりを掴む活躍を見せるのも異色といえば異色!? いずれにせよ、相棒らしい遊び心が存分に味わえる作品であることは間違いありません。

そして、今夜9時放送の第17話「物理学者と猫」では、ノーベル賞級の発見をした女性物理学者の死の真相を追ううちに、右京と亘が不思議な世界へと迷い込んでいきます。果たして、その迷宮を抜けだした先に待ち受けている真実とは…!? 相棒史上に残る異色のエピソードを、どうぞお見逃しなく!

相棒シーズン14
第17話「物理学者と猫」
ゲスト:正名僕蔵 中丸新将 大沼百合子
今夜9時!

<予告動画>

 

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【第18回】相棒 元日スペシャル!! 全10回を振り返ろう!

投稿日:2016年01月01日 00:00

あけましておめでとうございます。
本年も相棒をよろしくお願いいたします。

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【第18回】
相棒 元日スペシャル!! 全10回を振り返ろう!

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すっかりお正月恒例となった『元日スペシャル』。そこで今回は、これまでに放送された全10本の『元日スペシャル』をまとめておさらい! ストーリーやゲストはもちろんのこと、その回の押さえておきたい注目ポイントも振り返っていきます。

1. 元日スペシャルの幕開けは大量の1万円札が空から降ってくる!

2006年元日放送
シーズン4「汚れある悪戯」
ゲスト:葉月里緒奈
銀行に勤めるOL・愛梨(葉月里緒奈)が誘拐される事件が発生。犯人は“須佐之男(スサノオ)”と名乗り、身代金5億円を要求。犯人は銀行が用意した5億円をヘリに積み、指定した海辺の公園から撒くように指示。その要求をいち早く察知した右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)は、現場に急行。しかし、そこにはネットで現金バラ撒きの噂を聞きつけた大観衆がひしめき合っていて…!? 最後の結末も意外な展開に! ヘリによる空撮や1000名近いエキストラの動員など、大規模な撮影を敢行したスケール感あふれる一作でした。

2. ホテルという閉鎖空間で繰り広げられる極限の駆け引き

2007年元日放送
シーズン5「バベルの塔」
ゲスト:大塚寧々
視聴者アンケートでも毎回上位に食い込む人気作。大晦日の夜、右京と薫は、小野田(岸部一徳)の強引な誘いで、衆議院議員・富永(冨家規政)のパーティーに連れてこられ、富永のボディガードをさせられることに。そのパーティーでは、身辺警護を担当する元刑事の楓(大塚寧々)と富永の婚約が発表される予定。そんな中、楓の娘・はるか(佐々木麻緒)が誘拐される事件が発生! 犯人は、はるかの命と引き換えに、富永を殺すよう楓に要求!? 大晦日から年明けまでの数時間が緊迫感たっぷりに描かれました。

3. 今年で姿を消す寝台特急カシオペアで密室殺人が発生!

2008年元日放送
シーズン6「寝台特急カシオペア殺人事件!」
ゲスト:長山藍子
2016年3月で運行廃止が予定されている寝台特急カシオペアを舞台にした貴重な一作。札幌を拠点とする暴力団の拳銃密売現場を目撃した根元(柏原収史)を、北海道警まで護送することになった右京と薫。しかし、移動のために乗り込んだ寝台特急カシオペアの車内で、乗客の一人が刺殺される事件が発生。走行中の車内で捜査を開始した右京と薫は、容疑者を9人にまで絞り込むものの、裏がありそうな訳アリ人物ばかりで…!? レギュラー陣のコミカルなやり取りや、小野田と大河内(神保悟志)の対峙など、ファンサービスも満載の一作。

4. 右京が女性の“新相棒候補”と豪華客船で捜査を

2009年元日放送
シーズン7「ノアの方舟」

ゲスト:渡哲也
薫がサルウィンに旅立ち、相棒不在となった最初の放送。羽田空港での爆破事件に続き、クリスマスイブの都心で大規模な停電が発生! 環境保護団体から犯行声明文が出される中、小野田が右京のもとに法務省官房長補佐官の姉川(田畑智子)を連れてくる。法務大臣の瀬田(渡哲也)の息子が行方不明になっていて、彼が問題の環境保護団体と関係している可能性があるため、隠密裏に探してほしいという。右京が姉川と事件の背景を探り始めると、裏には思わぬ真相が!? 「新相棒が誰になるか?」という話題でも注目を集めました。

5. 捜査の舞台は京都 相棒シリーズ初の歴史ミステリー

2010年元日放送
シーズン8「特命係、西へ!」
ゲスト:檀れい
京都の呉服商・高村(山中敦史)の遺体が東京で発見された。捜査に乗り出した右京と尊が、高村が死の直前に電話をかけていたホテルを訪れると、そこには尊の学生時代の恋人・唯子(檀れい)の姿が。その後、唯子と高村に何らかの関係があることが判明し、右京と尊は改めて話を聞こうとしますが、彼女は警察の目を逃れるように姿を消してしまいます。そんな中、高村が千利休を信奉する歴史マニアであると推理した右京は、手掛かりを求めて尊と京都へ。相棒シリーズで初めて歴史的ミステリーを扱ったエピソードとしても話題でした。

6. 息子の復讐を決意した母親と右京の息詰まる攻防

2011年元日放送
シーズン9「聖戦」

ゲスト:南果歩
息子の復讐を決意した母親に扮する南果歩の熱演が強烈なインパクトを残した一作。会社員の折原(天野浩成)が、爆弾で殺害される事件が発生。容疑者として浮上してきたのは、過去に折原が起こしたバイク事故で息子を失った寿子(南果歩)。しかし彼女は、リモコン爆弾で計画的な犯罪を実行するようには到底見えない普通の女性。それでも右京だけは寿子の犯行を疑い、彼女の周囲を探ります。右京と寿子のギリギリの駆け引きと、寿子と折原の妻・夏実(白石美帆)という女性2人の鬼気迫る戦いを描き切った古沢良太の脚本も秀逸!

7. 尊が誘拐された子供たちを守るために命懸けの戦いに挑む!

2012年元日放送
シーズン10「ピエロ」

ゲスト:斎藤工
2013年10月に実施された好きなエピソードランキング『あなたが選ぶ「相棒セレクション」』で、堂々一位に輝いたシリーズ屈指の人気作。証拠品の返却で一人、オペラハウスを訪れた尊は、そこで子供たちの集団誘拐事件に遭遇。尊自身も犯人グループに連れ去られてしまいます。一方、右京は尊と連絡がつかないことを不審に思い、独自の捜査を開始。それぞれに思惑を秘めた犯人グループの中心人物を、斎藤工、吉田栄作が熱演。また、右京&伊丹の変則コンビが活躍したり、芹沢(山中崇史)が被弾したりと、思わぬ展開で最後まで視聴者をひきつけました。

8. 半世紀の時を超えて展開する壮大な謎解きミステリー

2013年元日放送
シーズン11「アリス」

ゲスト:波瑠
1955年のクリスマスイブ。元子爵の令嬢・瑠璃子(広瀬アリス)が、郊外の森で突然行方不明に。それから57年後の2012年、当時、瑠璃子と行動をともにしていた朋子(酒井和歌子)が、「ヒナギクじゃなかった。茜が危ない。あの子を助けて」という謎の言葉を遺して臨終。朋子と旧知の仲だった右京は、その言葉に不穏なものを感じ、彼女の姪・茜(波瑠)を訪問すると、実際に茜は何者かに命を狙われていることが分かり、やがて右京と享(成宮寛貴)にも魔の手が!? 数十年の時を超えた壮大なスケールの謎解きは見応え十分!

9. 享が容疑者として狙撃対象に! 右京は見えない爆弾魔と対峙

2014年元日放送
シーズン12「ボマー」
ゲスト:宇崎竜童、中村橋之助
交番の爆破現場に出くわした享は、その付近から裸足で逃げてきた少年・悠馬(大和田健介)を保護。すると、少年の体には爆弾が巻き付けられており、「JB」と名乗る男(宇崎竜童)から脅迫を受け、悠馬自身が“遠隔操作”されていることが分かる。事情を察した享は、男の指示に従わざるをえない状況に陥り、少年と行動をともにすることに。一方、右京は享の窮地をいち早く察し、見えない犯人と対峙します。右京の推理と享の行動力、2人の個性が発揮され、怒とうのクライマックスへと繋がるスリリングな一作。

10. 犯罪の神様vs特命係 右京に恋した女性の死の真相とは!?

2015年元日放送
シーズン13「ストレイシープ」
ゲスト:平岳大、石田ひかり
6歳の少年が誘拐され、生みの親である素子(川上麻衣子)が、犯人から多額の身代金を要求される事件が発生。その捜査が進められる中、動画サイトに衆議院議員の橘高(三浦浩一)が、必ず罪を犯すという不可解なメッセージが投稿されます。折しも橘高は、「犯罪の神様」と言われる男の正体を暴き、逮捕するよう警視庁に強く要請していたところ。そんな中、右京への恋心を吐露しながら自ら命を絶った女性・悟巳(石田ひかり)と一連の事件に関係がある可能性が浮上してきて…!? 狙撃の名手・日野警部補(寺島進)の再登場もオールドファンにはうれしい。

そして今夜9時、いよいよ元日スペシャルの最新作「英雄~罪深き者たち」が放送! あの本多篤人(古谷一行)と娘の茉莉(内山理名)の親子、さらに代議士・片山雛子(木村佳乃)が官房副長官となって再登場! 相棒ファンなら絶対に見逃せない、ファンでなくても楽しめる緊迫の2時間30分! 今夜9時からの放送を、どうぞお見逃しなく!

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【第17回】撃たれるなど致命傷を負ったレギュラー登場人物10人!!

投稿日:2015年12月27日 13:51

『相棒』にまつわる知識や情報をテーマに沿ってお届け!
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【第17回】
撃たれるなど致命傷を負ったレギュラー登場人物10人!!

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前回放送の第9話「秘密の家」では、冒頭でいきなり角田(山西惇)さんが被弾するというまさかの事態が! 今回に限らず、殺人事件や誘拐事件など、凶悪な事件を追うことが多い特命係や捜査一課、組対五課の面々は、常に危険と隣り合わせで、ときに命にかかわるピンチに陥ることも少なくありません。そこで今回は、レギュラー登場人物が危機的状況に陥ったエピソードをまとめて振り返っていきます!

1. 【杉下右京】は小野田を狙った銃弾がそれて被弾

シーズン1第11話「右京撃たれる 特命係15年目の真実」(2002年12月18日放送)では、サブタイトルにあるように、杉下右京(水谷豊)が凶弾に倒れてしまいます。その原因となったのが、特命係発足のきっかけである、外務省高官・北条(長門裕之)宅籠城事件。この事件の責任者だった小野田公顕(岸部一徳)を狙った銃弾が逸れ、一緒にいた右京に命中してしまいます。この大怪我により、右京は意識不明の重体で緊急搬送されることに。翌週放送されたシーズン1の最終回では、いつもの姿で捜査に復帰。精神的な部分も含めて、右京のタフさが垣間見られたエピソードでもありました。

2. 【亀山薫】は監禁されたり暴行を受けたりと災難続き

シーズン4第8話「監禁」(2005年11月30日放送)では、亀山薫(寺脇康文)が拉致監禁され、暴行を受けるという憂き目に。犯人は、前科のある悪女・ミサエ(佐藤江梨子)と、小心者の小悪党・新田(酒井敏也)という凸凹コンビ。2人は、大金が隠されていると思われる金庫の暗証番号を推理させるために、“和製シャーロック・ホームズ”と評判の刑事を拉致したのでした。つまり薫は、右京と間違えられて監禁され、暴行を受けるという災難に見舞われたのでした。

さらに、シーズン5第15話「裏切者」(2007年1月31日放送)では、激しい暴行にさらされ、入院を余儀なくされる大怪我を負ってしまいます。事の発端は、主婦がガンマニアに射殺された事件。犯人は被害者の主婦を、自分を陥れた“告発者”と誤認して撃ってしまったのですが、その誤認のきっかけとなったのが、所轄署が手を染めていた裏金作り。薫は、その証拠を手に、一連の事件と深くかかわっている恩師の刑事・北村(金田明夫)と会おうとしますが、その矢先、北村の部下から激しい暴行を受け、証拠を奪われてしまいます。しかも、裏で糸を引いていたのは、主婦射殺事件の原因である裏金作りの証拠隠ぺいを計った小野田公顕(岸部一徳)でした。事件解決後のエンディングで何とか退院した薫ですが、黒幕ともいえる小野田から「ありがとう、警察を救ってくれて」と握手を求められると、無言で頭を下げてその場を去りました。

3. 【大木長十郎】が撃たれ、小松は「大木ぃ~!!」と絶叫

シーズン7第11話「越境捜査」(2009年1月14日放送)では、組対五課の大木長十郎(志水正義)が被弾するというまさかの事態が! この回の冒頭、組対五課の角田(山西惇)たちが、拳銃を所持する容疑者宅のガサ入れに向かっていたところ、拳銃を手にした容疑者が窓から逃走。容疑者が苦し紛れに撃った一発が、裏手に回っていた大木に命中してしまったのです。「大木ぃ~!!」と叫びながら崩れ落ちる大木を支える小松(久保田龍吉)。その後、右京に「大丈夫ですか?」と助け起こされた大木は、防弾チョッキのおかげで意外とケロリ。ともあれ、右京と大木がせりふをやり取りする、珍しい一幕が見られました。

4. 志半ばにして【小野田公顕】が殉職

「相棒-劇場版II-警視庁占拠!特命係の一番長い夜」(2010年12月23日公開)では、小野田公顕が殉職するというまさかの事態が! 当時、警察庁の警察省への格上げを目指し、改革人事を断行していた小野田ですが、その人事が原因で懲戒免職された幹部に逆恨みされ、刃物で襲われてしまうので。しかし、小野田の“遺志”は、亡き後も受け継がれ、シーズン9第18話「亡霊」(2011年3月9日放送/2時間スペシャル)や、シーズン12第19話「プロテクト」(2014年3月19日放送/2時間スペシャル)で、彼の影響力を垣間見ることができます。今シーズンの元日スペシャルでは…。

5. 彼女との約束を前に【芹沢慶二】が被弾

シーズン10第10話「ピエロ」(2012年1月1日放送/2時間半スペシャル)では、彼女と新年のカウントダウンの約束をしていた芹沢慶二(山中崇史)が被弾してしまいます。子供たちの集団誘拐事件を追っていた右京や捜査一課の面々は、犯人グループのアジトと思われる廃工場の捜索へ。そのさなか、現場に戻ってきた犯人と鉢合わせした芹沢は、とっさに後を追いますが、犯人が振り向きざまに放った銃弾を受けることに。このときの伊丹(川原和久)と三浦(大谷亮介)の尋常じゃない取り乱しぶりは、ちょっとした見もの。2人の芹沢に対する深い思いが垣間見られるシーンです。ちなみに、この怪我による入院で、図らずも彼女と年末を過ごすことができた芹沢。最後にはさりげなく、ちゃっかりした“らしさ”を見せてくれます。

6. 【甲斐享】は記憶を失うほど激しい暴行を受けたことが

シーズン11第9話「森の中」(2012年12月12日放送)では、甲斐享(成宮寛貴)が、激しい暴行を受け意識不明の重体で病院に担ぎ込まれるという事件が。山奥にキノコ狩りに来ていた享は、そこである事件に巻き込まれ、記憶喪失になるほど激しい暴行を受けます。享が記憶を取り戻すのは、そのエピソードの後編となる、第10話「猛き祈り」(2012年12月19日放送)でのことでした。

さらに享は、シーズン12第19話「プロテクト」(2014年3月19日放送/2時間スペシャル)で至近距離から銃弾を撃ち込まれることに。自分たちを裏切って裁判で証言した弟に復讐するため、人質を取って団地の一室に立てこもった闇社会のフィクサーの長男・御影真一(阿部進之介)。しかし、弟は既に病気で亡くなっており、享は人質解放の最終手段として自分が整形した弟だと言って真一の前に姿を見せます。その瞬間、真一は有無を言わさず享に発砲して…という展開。薫と並ぶ“巻き込まれ体質”の享らしい危機一髪の瞬間でした。

7. 【甲斐峯秋】には拉致監禁された経験が

甲斐峯秋(石坂浩二)は、シーズン12第1話「ビリーバー」(2013年10月16日放送/2時間スペシャル)で、拉致監禁されるという憂き目に。当初、“新世代革命軍”を名乗る集団に身代金目的で誘拐されたと思われた峯秋でしたが、その背景には在エルドビア日本国大使館に勤務していた当時に現地で起きた、日本人誘拐殺人事件がありました。犯行の経緯は複雑なものでしたが、実際に峯秋を監禁していた若者集団は“真犯人”に騙されていただけで、監禁自体は食事付き、身体拘束なしという緩やかなもので、最終的に無傷で解放されたのでした。

8. 足を刺された【三浦信輔】は後遺症で警視庁を退職

同じシーズン12第1話「ビリーバー」でもっとも辛い災厄に見まわれたのが、捜査一課の三浦信輔でした。峯秋の監禁事件の主犯格とみられる大学の非常勤講師・綾辻(忍成修吾)を張り込んでいたところ、仲間と思われる若い男が警察に気づいて逃走。それを追った三浦は、男に追いつきますが、取り押さえようとしたところで、足の付け根をナイフで刺されてしまいます。結局、この傷が原因で後遺症が残り、三浦は自ら警視庁を去ります。その後、彼がどんな暮らしを送っているのか、今シーズンの元日スペシャルで明らかに!

9. 普段は現場に出ない【内村完爾】までもが被弾

シーズン12第10話「ボマー」(2012年1月1日放送/2時間半スペシャル)では、刑事部長の内村完爾(片桐竜次)が被弾するという驚きの事態が! 交番爆破事件を受けて、刑事部と公安部が合同で捜査を開始。容疑者として“J・ボマー”と呼ばれる指名手配中の爆弾クリエーターが浮かび上がります。その捜査のさなか、機密保持のために、あえて庁舎を離れて料亭で会議を開いていた警察上層部を狙った狙撃事件が発生。一行が料亭から出てきたところで銃弾が放たれ、内村が被弾してしまったのでした。しかし、幸いにも弾丸は肩を貫通して、命に別条なし。内村自身、復帰直後に「すぐ柔道できるよ」と軽口を叩くなど、意外なタフさを見せたのでした。

10. 【角田六郎】が撃たれるというまさかの展開

前回放送のシーズン14第9話「秘密の家」(2015年12月16日放送)では、組織犯罪対策五課の角田六郎が撃たれるという衝撃の展開が。物語冒頭、指名手配中の暴力団員を追って、廃工場にやってきた組対五課の面々と右京、そして見学の亘。廃工場の鍵を持ってきてくれた不動産会社の社員と“お客様”である亘を、「危ないから下がってて」と気遣った矢先の出来事でした。先頭で現場に突入した途端、銃弾を腹に受け、一瞬気を失った角田でしたが、防弾チョッキを着ていてセーフ! すぐ正気に戻ると、気丈にも「いいから行け!」と指示を出したのでした。

改めてピックアップしてみると、ほとんどのレギュラーメンバーが、撃たれたり、大怪我を負ったりと、窮地に追い込まれた経験があることが分かります。お馴染みのメンバーでも、いつ取り返しのつかない状況に陥るか分からない緊張感があることもまた『相棒』の面白さのひとつと言えるでしょう。次回の放送は、1月1日の元日スペシャル! 今回の元日スペシャルでレギュラー出演者の身に何が起こるのでしょうか!?

なお、放送当日には、こちらのコーナーも更新予定です。これまでに放送された元日スペシャル全10本を一気に振り返ります。放送とともに、ぜひお楽しみに!

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【第15回】特命係で木札をかけた全7人! まさかあの人も!

投稿日:2015年12月09日 13:20

『相棒』にまつわる知識や情報をテーマに沿ってお届け!
発信するのは、相棒フリークを自認するグループ“相棒ラボ”。
オフィシャルスタッフではないファンならではの愛ある切り口で作品の魅力をお伝えします!

【第15回】
特命係で木札をかけた全7人! まさかあの人も!

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先週の放送でようやく登場した「冠城亘」の木札。この特命係の入口に掲げられた木札のネームプレートは、すでに初登場から14年。使い方は、名前が黒い文字で書かれた方がオモテになっていれば在室中、赤い文字がオモテになっていれば退勤後、もしくは外出中を示すアイテムです。相棒の世界ではもはや欠かすことができない小道具のひとつとなっています。そんなわけで今回は、特命係のボードに自分の名前が書かれた木札をかけたことがある人物全7人を、まとめて紹介していきます!

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1. プレシーズン第3話で初めて【杉下右京】の木札が登場!

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木札のネームプレートとそれをかけるボードが初めてお目見えしたのは、『土曜ワイド劇場』枠で放送されたプレシーズンの第3話「大学病院助教授墜落殺人事件!日付の違う乗車券の謎と、死体が語る美人外科医の秘密」(2001年11月10日放送/2時間スペシャル)でのこと。そこには当然、特命係の主である、杉下右京(水谷豊)の木札が。ただ、現在と違うのは、木札をかけるボードが、特命係の部屋に入って右ではなく、左手の壁にかけられていたという点。ちなみに、現在、木札ボードが掛けられている、入って右手の壁には、プレシーズン第2話まで、大きなカレンダーが貼られていました。
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2. 【亀山薫】の木札デビューは右京と同時

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木札をかけたことがある2人目の人物は、初代相棒の亀山薫(寺脇康文)。薫の木札は、右京と同時にプレシーズン第3話で初登場しました。その回のエンディングでは、朝、出勤してきた薫が、自分の木札を裏返すという記念すべきシーンが!「出勤中は木札を表にする」というルールは当初から変わってない模様。ちなみに、ボードは現在のものと比べると、若干横に長く、木札をかけるフックがたくさん付いていました。細かいことを言えば、このときまで木札の位置は、右京がボードに向かって左、薫が向かって右。現在と同じボードの位置、右京と相棒の木札の位置関係になったのは、シーズン3からです。

3. 木札をかけた3人目は、第三の男【陣川公平】

シーズン3第6話「第三の男」(2004年12月1日放送)で初登場した陣川公平(原田龍二)。経理担当から特命係に飛ばされてきた彼は、それが“左遷人事”であることに気づかず、意気揚々と特命係の部屋にやってきます。そのときすでに、ボードには陣川の木札が。突然の人事だったと思われますが、意外と移籍の準備は着々と進んでいた模様。その後、簡単な挨拶を済ませると、赤い文字側になっていた木札を、陣川自身がクルリ。「うん…ヨシ!」と満足げに、特命係“第三の男”になった実感を味わったのでした。ちなみに、シーズン3のボードのリニュアル後は、木札をかける場所が3つになりましたが、今のところこの3つ目の枠は、「陣川のためにある」のかもしれません。

4. 【神戸尊】の木札は初登場回のエンディングでサラっと登場

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二代目相棒・神戸尊(及川光博)が初登場したのは、シーズン7の最終回第19話「特命」(2009年3月18日放送/2時間スペシャル)でのことでした。山奥の村での“出張捜査”になった回ですが、事件解決後のエンディングで映し出された特命係のボードには、既に尊の木札が! 朝、右京より先に出勤してきていた尊の木札が、しっかり黒い文字の表側になっていたことから、その時点で尊は“使い方”を理解していた模様。誰が用意したものかは定かではありませんが、二代目の尊の木札は意外にサラっと登場したのでした。

5. 【甲斐享】の木札は特命係に招いた右京が進んで準備

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三代目相棒・甲斐享(成宮寛貴)の木札が初めてお目見えしたのは、初登場となったシーズン11第1話「聖域」(2012年10月10日放送/2時間スペシャル)のエンディングでした。特命係に初出勤してきた享に、右京は早速「君の名札です」と言いながら用意していた木札をボードにかけます。享を指名した右京にしてみれば、新相棒を迎える当然の準備だったのかも。しかし、享は当初、“無理やり異動させられた”という思いがあったからか、木札にはノーリアクション。そればかりか、「キャバクラかよ! 指名なんかすっと、金取るぞ」と、口悪く右京に不満をぶつけたのでした。その言葉に一瞬固まりながらも、すぐ「ふふっ」と笑顔になる右京。享のヤンチャぶりが早くも垣間見えた一幕でした。

6. 四代目相棒【冠城亘】は木片を削って自ら木札を作製

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四代目相棒の冠城亘(反町隆史)は、シーズン14第7話「キモノ綺憚」(2015年12月2日放送)で、何と自ら木片を加工して木札を作製しました。その出来栄えに「どうです? この手作りの温もり」と満足げで、“少々大きめサイズ”の木札を意気揚々とボードにかけたのでした。しかし、同じ回のエンディングで、「比べてみたら上下左右1.5mmほど大きかったものですから」と、自慢の木札を右京に勝手に削られてしまいます。理由は、右京いわく「不統一は精神衛生上よくありません」とのこと。ともあれ、亘の木札は、右京と亘、2人の合作で“完成”に至ったのでした。

7. なんと【黒柳徹子】さんも木札をかけたことが!

黒柳徹子さんが、いつものスタジオを飛び出してゲストとトークを繰り広げる『出張!徹子の部屋』。2012年9月19日の放送では、徹子さんと水谷さん、そしてその年の10月から三代目相棒として登場する成宮さんが、特命係のセットでトークを展開。そんな番組の中で、徹子さんが、自作した木札をお持ちになり、なんとボードに自分の木札をかける一幕が! まさに「杉下右京」の木札の隣に「黒柳徹子」の木札が並んだ瞬間でした。しかも、このときはシーズン11放送前で、実際にドラマの収録で享が初めて木札をかけるシーンより前のことだったので、成宮さんから思わず「あぁ~俺もまだかけてないのに~」という悲愴な声が。順番でいうと“5番目”が徹子さんということに。いずれにせよ、劇中の登場人物以外で、あのボードに自分の木札をかけるという偉業を初めて成し遂げたのは黒柳徹子さんでした。

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今回は、木札の歴史について振り返ってきましたが、『相棒』はこういった細部にも面白ポイントがギッシリ!
今夜9時から放送のシーズン14第8話「最終回の奇跡」もお楽しみに!
今夜の舞台は漫画界!
漫画がテーマとなった話は長い相棒の歴史の中でも初めてかもしれませんね。
ゲスト:玄理 原田佳奈

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