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【第27回】時代と共に歩んできた16年 相棒シリーズ8つの変化!!

投稿日:2016年03月16日 17:35

『相棒』にまつわる知識や情報をテーマに沿ってお届け!
発信するのは、相棒フリークを自認するグループ“相棒ラボ”。
オフィシャルスタッフではないファンならではの愛ある切り口で作品の魅力をお伝えします!

【第27回】
時代と共に歩んできた
16 相棒シリーズ8つの変化!!

相棒ロゴ統合2(縦)
本日放送の最終回スペシャルでシーズン14も幕を閉じる『相棒』。2000年6月3日のプレシーズン(土曜ワイド劇場)第1弾から16年を数える長寿シリーズになりました。その時々の世相や社会情勢を反映してきた『相棒』ですが、シーズンの区切りとなる今回は、時代と共に歩んできたこの作品の、劇中設定の移り変わりをひも解いていきます!

1. 右京の携帯電話が二つ折りから現行のスマホへ

相棒logo
ここ10数年でもっとも進化した身近なアイテムといえば、やはり携帯電話でしょう。携帯電話自体は、シーズン1がスタートした頃には一般的に普及していましたが、当初の主流は今でいう“ガラケー”。右京(水谷豊)もシーズン1第1話「警視総監室にダイナマイト男が乱入!刑事が人質に!? 犯罪の影に女あり…」(2002年10月9日放送/2時間スペシャル)で携帯を使う姿を見せて以来、長らく折りたたみタイプのガラケーを愛用していました。メールの早打ちでも話題を呼んだ右京ですが、時代の波には逆らえず(!?)、シーズン13第1話「ファントム・アサシン」(2014年10月15日放送/2時間スペシャル)からスマホに機種変更。今後は、フリック入力によるメールの早打ちなんていう右京の“新特技”が見られるかもしれません。

2. これも時代の流れ!? 愛煙家はもはや少数派

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シリーズ開始当初からご覧になっている方はご存知だと思いますが、実は最初のころは、初代相棒の薫(寺脇康文)をはじめ、多くの登場人物が“喫煙者”で、喫煙シーンが多々ありました。分煙も進んでおらず、当時は刑事部屋でも喫煙可能。プレシーズン第1話「刑事が警官を殺した?~」(2000年6月3日放送/2時間スペシャル)など、初期の作品では右京が喫煙するシーンも。その後、右京はいち早く禁煙に踏み切ったようで、ほかの登場人物たちの間でも徐々に禁煙が進んでいきます。レギュラーメンバーでいまだ愛煙家を貫いているのは伊丹(川原和久)くらい!? この流れは、世相を反映してきた相棒らしい変化とも言えそうです。

3. オシャレ番長は芹沢!? 米沢も髪型に変化が!

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シリーズ開始当初からイメージに変化がない登場人物がほとんどですが、実は髪型でイメチェンを図っているキャラクターも。初登場からずっと前髪を下ろしていた享(成宮寛貴)が、シーズン13からおでこを出すスタイルに変えたことはお気づきだった方も多いでしょう。ただ、髪型について語るべきは、やはり芹沢(山中崇史)。シーズン3までは長めの髪を真ん中で分けるスタイルでしたが、シーズン4からは若々しく短めに。以降、ちょこちょことアレンジを加え、まったく同じ髪型はないというくらい頻繁にイメチェンをしています。現在は印象的な2ブロックスタイルを採用。相変わらずヘアスタイルにはこだわりがあるようです。意外なところでは、米沢(六角精児)もシリーズ内で髪型を変えた人物のひとり。サラサラのおかっぱという印象が強い米沢ですが、シーズン2までは真ん中で分けて左右に流し、おでこを見せるスタイルでした。相当インパクトがあるので、気になるという方はシーズン2までの米沢の頭にご注目下さい!

4. 右京行きつけの小料理屋・花の里は引っ越していた!?

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花の里の女将が、初代のたまき(益戸育江)から、二代目の幸子(鈴木杏樹)に代替わりしたという話はいまさら説明不要かと思いますが、花の里が一度移転して今の場所になったという設定は、ご存じない方も多いのでは? プレシーズン時代は「新ふくとみ」という店名で、「花の里」になったのはシーズン1から。その後、移転したという設定でシーズン3スタート時に店内が大幅リニュアルされ、ほぼ今の形になりました。そこで、シーズン2までの花の里を見てみると、カウンターと入口の位置関係が今と逆で、画面左手に入口があり、右手がカウンターの内側。右京が画面奥のカウンター席に座り、その左側(右京から見ると右手側)に薫が陣取るという構図でした。

5. 角田率いる部隊は生活安全部から組対五課に組織改編

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角田(山西惇)といえば、暴力団関係の捜査に強い“組対五課”の課長というイメージが定着していますが、シーズン4までは生活安全部の薬物対策課長でした。この設定の変更は、警視庁の組織再編によるもの。元々は、少年犯罪、銃器犯罪、薬物犯罪などを、生活安全部が一括して扱っていましたが、近年、銃器や薬物の対策に関しては組織犯罪対策部が請け負うことに。正確な部署名は、警視庁組織犯罪対策部組織犯罪対策第五課。ちなみに、組織犯罪対策部には第一~第五課まであり、国際犯罪捜査や広域暴力団対策などの役割が各課に割り振られていて、第五課は銃器や薬物の捜査を担当。長年この重要なポストを任されている角田課長は、やはりただ者ではない!?

6. 特命係の配置の変化と歴史を重ねるごとに立ち位置の変化

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特命係の部屋についても位置関係が変化しています。シーズン2までは入口を入って左側に右京のデスクや木札プレートがありましたが、シーズン3第1話「双頭の悪魔」(2004年10月13日放送/2時間スペシャル)からは入口を入って右側になりました。特命係の部屋が庁内で引っ越したのかリフォームなのかは明らかになっていません。いずれにせよ、右京とその相棒のデスクは、会議室で使われるようなものが今も使われています。また、シリーズ開始当初より「人材の墓場」「警視庁の陸の孤島」と揶揄されてきた特命係ですが、近年は警視庁内での扱いに変化が。そもそも、二代目相棒の尊(及川光博)が、特命係に飛ばされてきたのも、特命係と右京が警察に必要な存在か内々に調査するためでした。単なる“追い出し部屋”に過ぎなかった窓際部署が、右京と歴代相棒たちの活躍で、いつの間にか上層部にとっても「無視できない存在」になってきたのです。とはいえ、問題を起こせば“廃止”が取りざたされる不安定な部署であることは変わらず。今回の最終回でも、右京に謹慎処分が下り、特命係が存続の危機に。またしてもピンチを迎える特命係の動向は、今夜の放送でお確かめ下さい!

7. 個人的なポジションが変化した人物も

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また、今夜の放送では、米沢にも転機が! 公式サイトの次回予告に「警察大学校で教官養成の研修を受けていた米沢」という記述があるのを見て、「おや?!」と思った方も少なくないのでは? そんな米沢の動向も気になるところですが、振り返ってみれば、歴代相棒を除く主要キャストの中で、異動や出世をしたという人物はごくわずか。殉職した小野田(岸部一徳)、怪我で退職した三浦(大谷亮介)、降格的人事を受けた峯秋(石坂浩二)以外では、ほとんどが部署も階級も一緒、現状維持という状況です。そんな中、唯一出世街道に乗っている(!?)のが、首席監察官の大河内(神保悟志)。当初は、警務部人事第一課の主任監察官で階級は警視だった大河内ですが、シーズン9からは現職となり階級もひとつ上がって警視正に。階級でいえば刑事部参事官の中園(小野了)と一緒という出世ぶりです。ちなみに、右京はキャリアにもかかわらず警部で出世が止まっているという異例の人事を受けていますが、実は初登場時は警部補という設定でした。

8. 右京と相棒、車をどっちが運転するか問題も発生!

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変化といえば、相棒の移り変わりによって、右京の移動手段も変わってきました。シリーズ開始当初は、薫の運転する車(ブルーバードシルフィほか)の助手席に右京が収まるのが一般的。シーズン7中盤で薫が卒業してからしばらくは、右京が単独で動くことが多くなりますが、時に助手席に“臨時相棒”を乗せて自らハンドルを握るという姿も見られました。その後、尊が登場すると、再び右京の定位置は助手席となり、尊のGT-Rが活躍。尊の荒っぽい運転を初めて体験した右京が、目を剥いて抗議の視線を送っていたのが印象的でした。三代目相棒・享の時代になると、右京の愛車・フィガロがお目見えし、助手席に享を乗せて移動するのが定番に。そして、シーズン14に入ると、「人の運転が苦手」という理由から、亘(反町隆史)がドライバーに立候補。以来、亘が運転するスカイラインに右京が同乗することが多くなっていますが、右京が運転するフィガロも健在です。
そして、今夜8時放送のシーズン14第20話(最終回)「ラストケース」では、警察訓練生による大量殺戮テロという衝撃の事件が発生! 謹慎処分中の右京と亘は、この未曽有の事態にどう対処するのか…!? クライマックスにはシーズン最高クラスの驚きが!? 放送スタートはいつもより1時間早いよる8時ですのでどうぞお間違いなく!

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相棒シーズン14
最終回スペシャル
第20話「ラストケース」
ゲスト:高岡早紀 小野寺昭 国広富之 石橋蓮司
今夜8時!
※ いつもより1時間早いスタートなのでお間違いなく!

https://www.tv-asahi.co.jp/aibou/sphone/story/?pid=0020

<60秒 予告動画>

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【第26回】ビジネスにも役立つ!? 右京の7つの交渉フレーズ

投稿日:2016年03月02日 15:38

『相棒』にまつわる知識や情報をテーマに沿ってお届け!
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【第26回】
ビジネスにも役立つ!? 右京の7つの交渉フレーズ!!

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天才的な洞察力や類まれな推理力など、様々な才能に秀でた右京ですが、実は優れた交渉術を持つネゴシエイターとしての能力も兼ね備えています。そこで今回は、右京がよく口にする7つのフレーズを例に、ビジネスシーンでの活用術をご提案していきたいと思います! ただし、右京だからこそ使いこなせる、右京ならではのフレーズもございます。人間関係に亀裂が入るようなことがなきよう、ご使用の際は自己責任でお願いいたします。

1. 「あと、ひとつだけよろしいでしょうか?」でグッと印象的に!

人差し指を立てながら口にする右京の常套句。会話が一旦終わったかと思わせておいて、一瞬の隙を突く手法。それまで口にしていなかった本音を相手から引き出したり、表情や態度の変化から真実を推しはかるのに役立ちます。ビジネスシーンでも同じことが言え、例えば取引先と交渉が成立しなかった際は、いったん自ら身を引いて話し合いの終わりを予期させておいてから、おもむろに人差し指を立て「あと、ひとつよろしいでしょうか?」と切り出します。そうすることで、相手に不意打ちを食らわせると同時に、こちらの熱意が伝えられるという一石二鳥の高度な技になります。また、社内の会議において、それまで一言も発していなかったとしても、一番最後に「あと、ひとつよろしいでしょうか?」と自分の意見を加えることで、発言がぐっと印象的になり会議の“有終の美”を飾ることもできます。使い方を工夫すれば、様々なシーンで活用できるでしょう。

2. 「細かいことが気になるのが、僕の悪い癖」で謙虚な姿勢を!

現場に残された手掛かりや、犯人の些細なミスなどを目ざとく見つける右京。重箱の隅をつつくようなその指摘に、犯人はもとより、それ以外の人でさえ迷惑顔を浮かべることもしばしばですが、実際は自分の非を認める謙虚な言葉だけにビジネスシーンでも活用が可能。仕事上の細かいミスの指摘は、相手が誰であれ気を遣うもの。言い方を誤れば、「小うるさいヤツ」「揚げ足ばかり取る嫌みなヤツ」なんてレッテルを貼られかねません。しかし、その指摘をあえて“自分の悪い癖”であると言ってあげることで、「修正しよう」という素直な気持ちに相手をスムーズに導くことができます。人の上に立ち、チェックや確認を主なお仕事にされている方にとっては、特に汎用性の高いフレーズと言えるでしょう。

3. 「はいぃ?」は簡単なようで上級者向き!

相手の言葉に疑問を感じたときや、同意しかねるときに右京が口にする「はいぃ?」というフレーズ。尻上がりのイントネーションがポイントで、この返しを受けた相手は、今自分が言った言葉に齟齬や不手際がなかったか、振り返らざるをえない気持ちになります。理不尽な要求がまかり通ることが多いのがビジネスの世界。正面切って反論するのは、はばかられるという方も少なくないでしょう。そこで役に立つのがこの言い回し。疑問形のようであって、実はやんわり否定もしているという便利なダブルミーニング。無理難題を突きつけられた際に、この魔法の一言が状況打開に一役買ってくれるかもしれません。ただし、使う相手を間違えるとかなりマズイ状況にもなるので注意しましょう。

4. 「おや!」“感嘆”表現だが使い方は“簡単”ではない!

驚いたときや感嘆を示すとき、右京が多用するフレーズで、状況によって「おや!」と一言の場合と、「おや、おや!」と重ねて使う場合があります。後者の場合は、感嘆に加えて、「いやはや」に近い呆れや落胆の気持ちが混ざっている印象。ただ、いずれにせよ“素直に口をついて出た感嘆の言葉”という言葉に変わりはなく、イメージそのものは悪くありません。ちゃんと聞いているよという相槌の意味もあります。例えば、会議で誰かが良い提案をしたときや、仕事の関係者と街でバッタリ遭遇したときなど、とっさの一言としてビジネスシーンでも使い勝手が良さそうです。ただ、目上の人に対しては適当な言葉とは言えないので、こちらも使う相手には少々注意が必要です。

5. 「1分だけ」と時間を短く限って相手を油断させる!

捜査一課の取り調べに割り込む際や、聞き込み相手が時間を気にしているときなどに、右京が口にするフレーズ。時間を短く限っているので相手に安心感を与えられます。ポイントは、こちらが制限時間に焦って、いきなり核心を突く質問をしないこと。右京も用いているテクニックですが、あえて関係なさそうな話題を振ることで、「この質問に答えていれば1分くらいすぐ過ぎる」と相手を油断させ、自らしゃべらせることが重要なのです。この交渉術は、ビジネスシーンでも効果的。こちらから聞きにくいことでも、相手から話し始めたことなら、大手を振って突っ込んだ話ができます。かなり高度なテクニックなので、使い手を選ぶフレーズではありますが、一流ビジネスマンを自負する方なら、一度挑戦してみてもいいのでは?

6. 「恐縮です」は自信の表れ!

犯人から推理や博識ぶりを褒められたときに右京が口にするフレーズ。本当に恐縮しているか否かはさておき、ビジネスシーンでも有効な一言であることは言うまでもありません。相手からお褒めの言葉をいただいたとき、サラリと口にすれば、控えめで謙虚な印象を相手に与えることができます。ただ、よくよく考えてみれば、褒められたことを事実として受け入れた上で(自分の優秀さを自身で認めた上で)、かしこまっているとも取れる言葉。言うなれば、アイドルが「かわいいですね」と言われて、「そんなことないですよ」や「またまた」ではなく「ありがとうございます!」と答えているようなもの。同様に「僕としたことが!」にも、「自分の力量なら本来はできたのに失敗した」というニュアンスがありますが、この「恐縮です」も、自分に相当自信がある人のみ使うことを許されたフレーズなのかもしれません。

7. 「よく言われます」で相手に付け入る隙を与えない!

立場など意に介さず容赦なく相手を追及し、怒らせることも少なくない右京。被疑者から「失礼だぞ!」「無礼なことを言うな!」と反撃を受けても、どこ吹く風とばかりにこう返す姿はよく見られます。一見、ますます火に油を注いでしまうように思えますが、実はすでに怒らせてしまっている相手に対しては有効な手段。最初から自分はそういう人間であると認めてしまうことで、相手を二の句が継げない状態に陥らせ、主導権を奪われずに話を進めることができるのです。思わぬ返しで相手をひるませ、反撃の芽を摘むのは、効果的な交渉術。右京の場合、そこまで計算に入れた上で慇懃無礼な言葉を選んでいるのかもしれません。

今夜9時放送の第18話「神隠しの山」では、強盗犯を追って山に入った右京がまさかの遭難!? 迷い込んだのは、“神隠しの山”と恐れられる秘境だった! 交渉術さえ使えない孤立無援の状況で、命を懸けた脱出劇が始まる! 今夜の放送を、ぜひお見逃しなく!

相棒シーズン14
第18話「神隠しの山」
ゲスト:升毅 山口果林
今夜9時!

<予告動画>

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【第25回】相棒ならではの構成が光る異色のエピソード8選!!

投稿日:2016年02月24日 19:20

『相棒』にまつわる知識や情報をテーマに沿ってお届け!
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オフィシャルスタッフではないファンならではの愛ある切り口で作品の魅力をお伝えします!

【第25回】
相棒ならではの構成が光る異色のエピソード8選!!

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今夜9時放送の第17話「物理学者と猫」は、右京(水谷豊)と亘(反町隆史)が、“物理学の迷宮”に迷い込むという異色のエピソード。そこで今回は、これまでの放送から巧みな構成や意外な舞台設定でファンを驚かせた8本の異色作をピックアップ! 魅惑の相棒ワールドへご案内します!

1. 全編が閉ざされたオーベルジュで展開される“嵐の山荘もの”

シーズン2第3話「殺人晩餐会」(2003年10月29日放送)
嵐や雪で孤立した場所で殺人事件が起こり、限定された容疑者の中から犯人を見つけ出すというミステリーの王道的設定。俗に“クローズド・サークル”などと呼ばれるこのシチュエーションが、初めて『相棒』シリーズに登場したのは、シーズン2の「殺人晩餐会」でした。美和子(鈴木砂羽)たっての希望で、山中のオーベルジュ(宿泊施設を備えたレストラン)にやってきた、右京(水谷豊)、薫(寺脇康文)、たまき(益戸育江)。そこに現れた男女4人組が、生け花の次期家元をめぐって言い争いを始めます。そんな中、シェフが大雨の影響で道がふさがり、建物が孤立状態にあることを伝えにきます。一同は店に泊まることを決め、食事を続けますが、席を立っていた生け花のグループの一人、幸吉(渡辺哲)が刺殺される事件が発生。右京と薫は、閉ざされた空間の中で捜査を開始します。散りばめられた伏線が、次々に回収されていく様は見事! また、全編がひとつの建物内で完結するという異色の設定をはじめ、意外な“凶器”と、その行方にはミステリーファンも思わずニヤリとさせられるはず。 2007年に日本で「ミシュランガイド」が発売される4年も前に、“三つ星レストラン”を舞台にするという、先を見越したストーリーでもありました。

2. 実力派の濃密なやり取りが良質な舞台を思わせる密室劇

シーズン3第8話「誘拐協奏曲」(2004年12月15日放送)
前項の「殺人晩餐会」が“嵐の山荘もの”だとすれば、シーズン3の「誘拐協奏曲」は“濃密な舞台演劇”。尾藤イサオ、深浦加奈子、河西健司、浅野和之、徳井優といった演技派のゲスト陣が、社長室という限定された舞台で密度の濃い会話劇を繰り広げます。著作権法の捜査で通販会社を訪れた右京と薫は、7年前に失踪して法的に死亡扱いになっている先代の社長が誘拐されたという不可解な事件に遭遇。ビルを見張っているという犯人が、出入りする者がいれば警察と見なし、人質を殺すと脅迫してきたことから、社長室はある種の密室と化します。ちなみに、誘拐された社長役は、「殺人晩餐会」で被害者を演じた渡辺哲。2クール連続の出演で、まったく違う人物に扮するというのもかなり異色。また、右京と薫以外のレギュラーキャストが一切登場しないというのも、この回のただならない雰囲気を際立たせています。

3. 驚きの殺人トリックがファンに衝撃を与えた“問題作”

シーズン5第13話「Wの悲喜劇」(2007年1月17日放送)
異色の殺人のトリックで、放送時に大きな話題を呼んだのがシーズン5の「Wの悲喜劇」。右京、たまき、角田(山西惇)が、美和子の新作料理発表会のため、薫のマンションに集まっていたときのこと。隣室に住む欣司(野村宏伸)の妻・麗子(城島あこ)が、トイレで変死体となって発見されます。どうやら、丸々と太っていた麗子は、座った拍子に便座が壊れて便器にすっぽりはまってしまい自力で抜け出せず、欣司が海外出張で留守にしている間に餓死してしまった模様。一見何とも不幸な出来事に見えますが、右京は帰国したばかりの欣司の行動に不審を抱きます。もし彼が、便座が壊れる時限装置のような罠を仕掛けていたとしたら…!? 右京の追及で驚きの真相が明らかになっていくのですが、注目はやはり犯人が用いた殺人トリック。罠にはまった麗子の葛藤は、不謹慎ながら相当コミカル。こんな大胆な仕掛けが成立するのも、『相棒』の懐の深さゆえでしょう。

4. 大反響を呼んだ前シーズンの問題作と対を為す衝撃の悲喜劇

シーズン6第17話「新・Wの悲喜劇」(2008年3月5日放送)
便座トリックの衝撃もさめやらぬ中、今度は薫のマンションの上の部屋で事件が。事件そのものに繋がりはありませんが、作品の衝撃度、異色度という点では、こちらの「新・Wの悲喜劇」も負けていません。ある夜、薫が日頃から懇意にしている上の階の住人・寿々美(中島知子)の夫・晋三(徳井優)が風呂の湯船で大やけどを負い、救急車で運ばれるという騒ぎが起きます。しかし右京は、寿々美の行動に不自然なものを感じ、独自の捜査を開始。右京の徹底的な追及により、次第に追い込まれていく寿々美。やがてドライアイスを使った殺害トリックも解明され、彼女はいよいよ進退窮まりますが、そこでこれまでの世界を一変させるような、驚きの展開が巻き起こります。寿々美を襲った悲喜劇の顛末は、ぜひご自身の目でお確かめください!

5. 時間の流れが複雑に交錯する巧みな構成が話題に

シーズン8第18話「右京、風邪をひく」(2010年3月3日放送)
舞台設定や殺人トリックなどで冒険的な試みがなされている『相棒』シリーズですが、シーズン8の「右京、風邪をひく」は、構成面での軽妙な技巧が話題になったエピソード。山中で初老の男性の他殺体が見つかり、一課が捜査を開始。右京が風邪をひいていることを知った伊丹(川原和久)は、今回は邪魔をされずに済むと嬉々として捜査を進めます。すると、伊丹が刑事の直感であたりをつけた、被害者と同じアパートに住むジュン(東風万智子)という女性が、あっさり犯行を自供。共犯者もスピード逮捕し、鼻高々の伊丹。廊下ですれ違った右京と尊(及川光博)に対して、「(捜査の鉄則は)まずは足、それから経験の積み重ねによる勘。そして何より(胸を叩き)ここです」と上から目線で語ります。ここまで、本編開始から約9分。視聴者に無数の「?」を浮かばせますが、実は本番はここから。時間は前日まで巻き戻され、以降、時間を行ったり来たりしながら、複雑な背景が解き明かされていきます。ちなみに、このエピソードが収録されたDVDならびにブルーレイには、特典映像として起きた出来事を時間通りに並べ変えた「時系列再編集版」を収録。併せて観れば、「なるほどこうなっていたのか!」と作品の新たな魅力が発見できるはず。DVDはレンタルも可能。

6. よる9時からの放送時間に合わせてリアルタイムで事件が進行!

シーズン9第7話「9時から10時まで」(2010年12月8日放送)
時間を使った巧みな構成でもう一本、忘れてはならないのが、シーズン9の「9時から10時まで」。こちらは、午後9時からの放送に合わせて、劇中の時間が現実の時間とリンクして、リアルタイムで進んでいくという大胆な仕掛けが施された作品。たまきと映画に出掛けた尊は、帰りに立ち寄ったラウンジで、高価な骨董品・景徳鎮を前に売買の商談を行う2人組の男性に遭遇。しかし、尊は売り手に不審な点を見つけ、骨董マニアを装って2人に接近します。そのころ、右京は古美術店で起きた殺人事件を捜査中。被害者の口から見つかった2000万円もする景徳鎮の納品書に注目します。やがて、ふたつの出来事は繋がっていき、右京と尊が協力して真相解明に動くことに。なお、ラストシーンで、たまきと“デート”した尊から、「あれ~? 妬いてます? もしかして」と問われ、「君もおかしなことを言いますねぇ。妬いてなんかいませんよ」と答えた右京。その直後に右京が浮かべた“滅多に見られない異色の表情”もお見逃しなく!

7. 登場人物の回想から事件が解き明かされていく画期的試み

シーズン9第16話「監察対象 杉下右京」(2011年2月23日放送)
殺人事件の真相が、登場人物の回想という形で解明されていく、画期的試みがなされているシーズン9の「監察対象 杉下右京」。捜査権のない特命係が捜査に関与しているという匿名の告発を受け、監察官の栞(堀内敬子)は、右京の周辺人物に聴取を行います。問題になっているのは、脱税の噂があった証券会社社長が遺体で発見された事件。当初は自殺と思われたこの事件が、右京の活躍によって殺人事件であることが判明。しかし、栞は職務執行法違反の可能性を指摘し、解決のプロセスも違法性が高いと右京を追及します。栞が聴取を行うのは、米沢、伊丹、角田、尊の4人。事件は、彼らの回想の中で解明されていくことになります。聴取の中で、4人の口から右京に対する率直な“本音”が語られるのも興味深いところ。さらに、クライマックスには、視聴者を驚かせる大胆な仕掛けが。巧みな構成が光るシリーズ屈指の異色作といえるでしょう。

8. 長閑な休日がやがて事件と繋がっていく様はまるで魔法

シーズン12第18話「待ちぼうけ」(2014年3月12日放送)
シーズン12の「待ちぼうけ」も構成の妙が際立った一作。山奥の田舎駅で電車を待っている男性と世間話を始める右京。シャレた街中のカフェでワインをあおる美熟女をナンパする享(成宮寛貴)。非番の2人のそれぞれの休日が描かれているのかと思いきや、その行動はやがて、伊丹たちが追っている初老の男性の殺人事件へと繋がっていきます。鮮やかなストーリー展開は、まるで魔法のよう。右京と享が、要所で挿入される回想シーン以外、エンディングまで一度も顔を合わさないというのも異色作たるゆえんのひとつ。中盤で伊丹が“名推理”を見せ、事件の重要な手掛かりを掴む活躍を見せるのも異色といえば異色!? いずれにせよ、相棒らしい遊び心が存分に味わえる作品であることは間違いありません。

そして、今夜9時放送の第17話「物理学者と猫」では、ノーベル賞級の発見をした女性物理学者の死の真相を追ううちに、右京と亘が不思議な世界へと迷い込んでいきます。果たして、その迷宮を抜けだした先に待ち受けている真実とは…!? 相棒史上に残る異色のエピソードを、どうぞお見逃しなく!

相棒シーズン14
第17話「物理学者と猫」
ゲスト:正名僕蔵 中丸新将 大沼百合子
今夜9時!

<予告動画>

 

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【第24回】過去に意外な接点があった右京の過去を知る男女7人

投稿日:2016年02月17日 14:26

『相棒』にまつわる知識や情報をテーマに沿ってお届け!
発信するのは、相棒フリークを自認するグループ“相棒ラボ”。
オフィシャルスタッフではないファンならではの愛ある切り口で作品の魅力をお伝えします!

【第24回】
過去に意外な接点があった右京の過去を知る男女7人

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今夜9時放送の第16話「右京の同級生」では、右京(水谷豊)の小学校時代の同級生が登場します。右京の小学校時代の姿も見られるかもしれません。そこで今回は、過去に右京と接点があった登場人物をクローズアップ! 元妻のたまき(益戸育江)からは、「この人ね、お友だちいないの」とまで言われていた右京ですが、シリーズを通してみると、旧交を温めた人物は少なくありません。そんな人々との関係を通して、改めて杉下右京の人物像をひも解いていきます!

1. チェスで唯一の敗戦を喫した大学の後輩

シーズン1第9話「人間消失」(2002年12月4日放送)
大学時代の後輩・森島つよし(篠井英介)
タツミ開発というリゾート開発会社の経理部資金課に勤める15人の社員全員が突然、放心状態で職場を離れ、噴水で水を浴びるという奇行を取っている間に、金庫から2億円が盗まれるという不可解な事件が発生。その会社の総務部長を務めていたのが、森島つよしという右京の大学時代の後輩で、右京は彼から総会屋対策の相談を受ける形で再会しました。2人は東京大学のチェス部で一緒だったそうで、右京は「学生時代、僕が一度だけ負けた相手」「あの時の屈辱は一生忘れません」と語っています。しかし、実はこの“一敗”にも理由があり、数十年の時を経て森島がズルをしていたことを告白。しかも、右京は最初からそれに気づいており、“分かっていて負けた”ことが判明します。

2. 右京の遠い親族が登場! しかもやっぱり天才!

シーズン4第16話「天才の系譜」(2006年2月8日放送)
遠縁の娘・杉下花(原沙知絵)
ある夜、薫(寺脇康文)は、右京がモデル風の若い女性と腕を組んで高級ホテルから出てくる姿を目撃。しかも、別れ際には右京が女性に現金を渡しているのが見えて…。その様子にすっかり勘違いしてしまう薫ですが、実は女性は杉下花という右京の遠縁の娘。花いわく「おじさま(右京のこと)の、ひいおじいさまの兄の長女の養子の次男の長女」が自分とのことですが、右京はそれを「僕のひいおじいさまの弟の長女の養子の次男の長女があなた(花のこと)」と訂正しています。とにかく、説明が面倒なので人に紹介するときは、「姪」と言っているのだそう。かつて右京は、彼女の家庭教師を務めたらしく、花は「勉強だけではなく、あらゆる知識と教養を教えていただいました」と語っています。大学はハーバード大学で、現在はニューヨークでフォトグラファーをしているという花。また、その“花”という名前が、右京が足繁く通う「花の里」の名前の由来であることも明かされました。

3. 右京を「可愛い子」と呼ぶ大学時代の恩師

シーズン7第15話「密愛」(2009年2月18日放送)
大学時代の恩師・宇佐美悦子(岸惠子)
ある日、大学時代の恩師で、現在はフランス文学翻訳家をしている宇佐美悦子から呼び出された右京。聞けば、借金取りに追われて逃げていた榊(国広富之)という男を離れの小屋にかくまっていたものの、彼が自殺してしまったため、身元を調べてほしいのだという。薫の旅立ちの直後で“相棒不在”だったこのとき、右京と悦子、2人の密度の濃い駆け引きが展開されるのですが、その会話の中に学生時代の右京が垣間見られます。「あなたほど面倒な学生はいなかったのよ。だって、試験のたびに私の採点に猛抗議してきて」とは悦子の弁。ちなみに、右京が唯一落とした単位が、悦子の担当するフランス文学だったそう。そして、榊の自殺を悦子による殺人ではないかと疑い、直接その疑惑をぶつけてきた右京を、悦子は「可愛い子」と表現。後にも先にも、右京をそんなふうに評することができる人物は、彼女くらいでしょう。

4. 対等な立場で話せる大学時代の友人

シーズン10第7話「すみれ色の研究」(2011年11月30日放送)
大学時代の友人・加藤誠(柴俊夫)
右京は大学のチェス部で一緒だった加藤誠という同級生から「相談したいことがある」という電話を受け、15年ぶりに再会します。加藤は、植物遺伝子工学研究所の研究員で、研究費の横領について内部告発したいといいます。2人は対等な立場で会話できる気の置けない関係で、会話の端々から学生時代の右京の姿が浮かび上がってきます。加藤は、右京が推理作家になるものと思っていたといいますが、右京が大学時代に賞を獲った推理小説で使われたトリックが、自分の話に着想を得たものだと主張。今回の依頼を、「自分は探偵じゃない」と突っぱねようとする右京に、「君には貸しがある」と押し切ろうとします。しかし右京は、その“貸し”について、「順番が逆ですよ。僕が思いついたトリックの検証のために、君に話を聞かせてもらったにすぎません」と反論。加藤がポツリと漏らした「そうやって屁理屈を言うとこは、変わってないなぁ…。変だよ、君って」という言葉も、学生時代の右京を想像させてくれます。

5. ロンドンで一緒に食事をする女性の友人

シーズン11第11話「アリス」(2013年1月1日放送/2時間半スペシャル)
ロンドンで知り合った女性・二百郷朋子(酒井和歌子)
「ヒナギクじゃなかった。茜が危ない。あの子を助けて」という謎の言葉を残して、ロンドンで息を引き取った二百郷朋子という75歳の女性。右京は、その臨終に立ち会った弁護士から連絡を受け、ひなびた山村で暮らす茜(波瑠)という女性を訪ねます。注目は、“右京と朋子の関係”ですが、そこには10年ほど前の出来事が。休暇でロンドンを訪れていた右京は、こちらを見つめて突然道で泣き崩れた朋子を介抱します。聞けば、女学生の頃に憧れていた人物が、右京にとてもよく似ていたからだといいます。そんな不思議な出会いをきっかけに、朋子の弁護士が右京の大学の後輩だということもあり、ロンドンを訪れるたびに3人で食事をしていたそう。旅行中はてっきり一人で過ごしているものと思っていましたが、実はロンドンには2人も友人がいたようです。

6. 大学時代の恩師が監禁殺人犯に変貌!?

シーズン13第15話「鮎川教授最後の授業」(2015年2月11日放送)
シーズン13第16話「鮎川教授最後の授業・解決篇」(2015年2月18日放送)
大学時代の恩師・鮎川珠光(清水紘治)
東大法学部時代の恩師・鮎川珠光の古希を祝う会合に出席した右京。しかし、鮎川は「なぜ人を殺してはいけないのか?」と出席者たちに問い掛けると、一同を地下室に監禁。満足のいく答えが出せなかったら、死のペナルティーを与えると脅します。2週に渡って描かれたこの緊迫感あふれる事件のさなかにも、学生時代の右京にまつわる描写が。鮎川いわく、右京は大学の成績が極めて優秀だったため、助手になって大学に残るように強く勧めたらしいのですが、右京は「こんな退屈極まりないところで人生の大半を過ごすのはご免だ」と言って断ったそう。ちなみに、シーズン13で初登場した警視庁広報課長の社美彌子(仲間由紀恵)が、実は右京の“遠い後輩”で、鮎川の教え子の一人だったこともこのエピソードで明かされました。

7. 腕利きの刑事だった捜査二課時代の元上司

シーズン14第4話「ファンタスマゴリ」(2015年11月4日放送)
捜査二課時代の上司・片野坂義男(岩松了)
特命係に配属される前、警視庁刑事部捜査二課に在籍していた右京。捜査二課は、主に汚職や詐欺などの知能犯を取り締まる部署で、右京は当時から辣腕をふるっていたといいます。その時代を知る元上司が、今シーズンの第4話に登場した片野坂義男。2人は、20年前にギリギリまで追い詰めながらも、逮捕することができなかった政財界の黒幕・譜久村(織本順吉)をめぐる事件で再会します。片野坂いわく、右京は「捜査二課のエースだった」そうで、検察も警察も誰も手出しができなかった譜久村の逮捕も、右京がいればやれると思ったといいます。どんな部署にいても、右京の優秀さは際立っていたようです。

そして、今夜9時放送の第16話では、右京の小学校時代の同級生・小峰律子(竹下景子)が、事件の鍵を握る存在として登場! 医師として外国人労働者たちを助けている彼女と、幼き日の右京の忘れ難き思い出とは…!? そして、2人の関係にどんな結末が待ち受けているのか? 今夜の放送をお見逃しなく!

相棒シーズン14
第16話「右京の同級生」
ゲスト:竹下景子
今夜9時!

<予告動画>

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【第23回】「ヒマかっ?」だけじゃない角田課長の9の素顔!!

投稿日:2016年02月10日 16:04

『相棒』にまつわる知識や情報をテーマに沿ってお届け!
発信するのは、相棒フリークを自認するグループ“相棒ラボ”。
オフィシャルスタッフではないファンならではの愛ある切り口で作品の魅力をお伝えします!

【第23回】
「ヒマかっ?」だけじゃない角田課長の9の素顔!!

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特命係の部屋に「ヒマかっ?」と現れては、コーヒーを手に世間話に花を咲かせる組対五課の角田六郎(山西惇)。ときに事件解決の重要なヒントをもたらし、意外な(!?)活躍を見せることもある角田課長ですが、意外な一面はそれだけじゃありません! 会話の中で驚きのプライベートを垣間見せることも。そこで今回は、角田課長がこれまで語ってきた私生活から、キャラクターのディープな魅力をお伝えしてまいります!

1. 家では肩身の狭い恐妻家

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恐妻家のイメージのある角田課長。シーズン2第7話「消えた死体」(2003年11月26日放送)では、“昔の女”から電話が一本あっただけで、奥さんがストライキを起こしてしまったらしく、薫(寺脇康文)からYシャツに“珍しくノリが利いてない”ことを見抜かれてしまいます。さらに、その直後のシーズン2第10話「殺意あり」(2003年12月17日放送)では、「(結婚したら)殺意ってのを実感できるかもよ」と物騒な発言をしています。その後も、恐妻家ぶりは度々描かれ、シーズン10第7話「すみれ色の研究」(2011年11月30日放送)では、その日の朝食はバナナだけ、昼食は肉じゃが一品のみの“愛妻弁当”だと嘆いています。ただ、近年はそんな対応に慣れきってしまっているようで、シーズン10第12話「つきすぎている女」(2012年1月18日放送)では、「毎朝、愚痴しか言わないうちの女房がさ、今日は何だか機嫌がよくて笑顔で送り出しやがった」「気持ち悪いよ~。調子狂っちまった…」と自虐的な言葉で愛する妻との関係を語っていました。


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2. 息子は自分にそっくりなビジュアル系!?

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シーズン2第12話「クイズ王」(2004年1月14日放送)で、中学受験を控えた息子が予備校のお世話になったと語っていた角田課長。しっかり“お父さん”もしているようですが、息子が大きくなってくると、頼れる一家の大黒柱という立場は危うくなってきた模様。シーズン8第6話「フェンスの町で」(2009年11月25日放送)では、下の息子が夏休み最後の日に突然金髪にし、「学校を辞めてビジュアル系バンドを組む」と化粧まで始めたそう。しかし、角田課長いわく顔は「俺そっくり」らしく、息子に「お前には無理だ」と言って止めたところ、口を利いてくれなくなったのだとか。妻ばかりか息子にまで冷たく扱われる角田課長の苦労がしのばれます。

3. 仲があまり良くない双子の兄がいる

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実は、角田課長には双子の兄が存在! その事実が明らかになったのは、シーズン1第10話「最後の灯り」(2002年12月11日放送)でのことでした。双子の兄は、京都府警に在籍しているそうで、課長いわく「長男のくせに京都まで養子に行った」のだとか。ただ、東京の事件で京都府警の捜査資料が必要になった際、右京(水谷豊)から口利きを頼まれますが、「兄貴に頼み事すんのだけは絶対イヤッ!」と協力を断固拒否。それでも結局、右京と薫に押し切られ、「これっきりだよ」と連絡を取るのですが、どうやら兄弟仲はあまり良くないようです。ちなみにこの設定、2001年7月~9月と2002年10月~12月にテレビ朝日系の木曜ミステリー枠で放送された『オヤジ探偵』で、山西さんが京都府警の刑事・六角一二三(ろっかく・ひふみ)を演じたことからきているオマージュ。2000年のプレシーズンから『相棒』を手掛けている脚本の輿水泰弘さんと和泉聖治監督が参加している作品ということもあり、このシャレの利いた設定が生まれたようです。

4. 一度トレードマークの眼鏡をやめたことが

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黒ぶち眼鏡とニットのベストがトレードマークの角田課長ですが、実はシーズン2第4話「消える銃弾」(2003年11月5日放送)で一度、眼鏡をコンタクトレンズに変えようとしたことが。事件解決後、思わぬ結末の余韻に浸っていた右京と薫の前に、ひょっこり現れた角田課長。しかし、眼鏡をかけておらず、2人にコンタクトを猛アピール。しかも、目に入れられているのは、ブルーのカラコンでした。「ねね、どう? 似合う?」と、本人は相当お気に入りだったようですが、自慢しているうちに片方のコンタクトが落下。レンズは、右京が飲んでいた紅茶のティーカップから“無事”発見されますが、それに懲りたのか、翌週からはシレっと元の眼鏡に戻していました。


角田課長のクリアファイル!
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5. 味覚が鈍いうえ、少々人とズレている!?

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コーヒーの味にうるさいことを自負し、“こっちの豆の方が美味い”という理由で、いつもわざわざ特命係の部屋にやってくる角田課長。しかし、シーズン8第13話「マジック」(2010年1月27日放送)で、実は味の違いなど分かっていないことが発覚します。尊(及川光博)が挽きたてだと言ったコーヒーを一口飲むと、「うん! 間違いない。いや~、この香りだよ」と満足げな表情を見せますが、それは尊が仕込んだインスタントコーヒーでした。また、シーズン5第13話「Wの悲喜劇」(2007年1月17日放送)では、かなり個性的な味覚の持ち主であることも判明します。この連載の第14回【一度は食べてみたい!? 飲んでみたい! 相棒で印象に残る10食!】でも紹介した美和子(鈴木砂羽)のオリジナル料理“美和子スペシャル”を角田課長だけが「かなりうまいぞこりゃ」と大絶賛。ここまで味覚がズレていると、普段食べている奥様の手料理がどんなものかも気になってきます。

6. 流行りものに目がないミーハーな一面も

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シーズン6第7話「空中の楼閣」(2007年12月5日放送)で、「流行りものはね、だいたいチェックしてんだよ」と口にしていた角田課長。その言葉通り、ミーハーな一面をのぞかせることもしばしば。シーズン4第10話「殺人生中継」(2005年12月14日放送)では、お天気キャスター・八木沼リカ(宮地真緒)の大ファンであることを告白。さらに、シーズン7第5話「顔のない女神」(2008年11月19日放送)では、顔を見せないラジオの人気DJ・伊沢ローラ(清水美沙)が、「癒されるから大好き」と公言。廊下ですれ違ったときに聞こえた声から、女性がローラであることを見抜き、記念写真をねだるという、ミーハーそのものの姿を見せていました。ただ、広く浅くがモットーのようで、趣味らしい趣味といえば、シーズン3第9話「潜入捜査」(2005年1月5日放送/2時間スペシャル)で、大木(志水正義)&小松(久保田龍吉)と行っていた海釣りくらいでしょうか。

7. 実は芸術作品にも造詣が深い!?

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ミーハーなイメージのある角田課長ですが、その一方で芸術にも少なからず造詣が。例えば、シーズン7第16話「髪を切られた女」(2009年2月25日放送)では、映画監督・川島敏夫(秋野太作)の代表作『無情の涙』について、「地味だけどテーマが通ってるところがいいよな」とうんちくを傾けています。さらに、シーズン8第11話「願い」(2010年1月13日放送)では、新進画家の南条義弘(山口馬木也)に詳しいという思わぬ博識を披露しました。と言っても、彼の作品の一枚を週刊誌でたまたま見かけた…という程度の知識だったのですが。シーズン9第3話「最後のアトリエ」(2010年11月10日放送)では、「絵にはちょっとうるさいよ」と語っていますが、その自負が口先だけか否かは本人のみぞ知るといったところでしょうか。


まるで本物!? 相棒 名刺風メモ (米沢守&角田六郎)
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8. ああ見えて実はとても偉い

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角田課長の階級は「警視」で、「警部」である右京のひとつ上、「警視正」である中園(小野了)や大河内(神保悟志)のひとつ下ということになります。つまり、自らシレっと刑事チームの中に溶け込んでいますが、実はなかなかの出世頭。ノンキャリアでここまで昇進するのはすごいこと。また、警視庁の組織犯罪対策第五課は、主に薬物や銃器の捜査をする部署で長期にわたる内偵捜査をすることも。角田課長自身、“その筋の人たち”には一目置かれる存在で、シーズン10第14話「悪友」(2012年2月1日放送)では、麻薬の取引をしていた暴力団員と中国マフィアを一網打尽にするという活躍を。この“大捕物”で、ひとつの組を完全に潰したのが自慢。一方、現場では頭に血がのぼることもあるようで、シーズン13第13話「人生最良の日」(2015年1月28日放送)では、追い詰めたチンピラから「ズルむけ!」「メガネザル!」と罵られて怒髪天。2人のチンピラを1人でボコボコにし、大木や小松に止められるというバイオレンスな一面も垣間見せています。

9. 課長の「ひまかップ」には変遷がある

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いまやお馴染みになっている角田課長愛用のパンダのマグカップ「ひまかップ」。しかし、実は課長、シーズン7第4話「隣室の女」(2008年11月12日放送)まで、基本的に黒い持ち手部分に白いカップをはめて使うプラスチックカップを使っていました。その一方、特命係の部屋の棚に、側面にパンダの顔が描かれたオーソドックスな形状のマイカップを置いていたのですが、同話でそれを手放すことに。というのも、その回の冒頭、特命係で預かっていた容疑者の幼い息子が、課長の私物である“パンダの顔のカップ”を気に入ってしまい、薫が課長に無断であげてしまったのです。言うなれば、そのカップこそが、角田課長の“初代パンダカップ”。しかし、それを失っても課長はめげるどころか、翌日にはうれしそうに新しいカップを持参しました。それが現行の「ひまかップ」で、シーズン7第4話が記念すべき初登場回になりました。


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今夜9時放送の第15話「警察嫌い」では、どういうわけか警察嫌いの唯一の殺人事件の目撃者が捜査協力を完全拒否! しかも、殺された女子大生は暴力団組長の愛人の娘で、浮上してきた3人の容疑者はそれぞれが犯行を“自供”。さらに、角田と暴力団組長の間に意外な接点が!? 事件の動向を左右する、角田のハードボイルドな一面にもご注目ください!
そして、右京の天才ぶりが発揮される解決方法に爽快感すら覚えるかも!?
今夜の右京と亘の決定的な対峙が今シーズンの最終回への序章となる絶対に見逃せない話です!

相棒シーズン14
第15話「警察嫌い」
ゲスト:浅利陽介
今夜9時!

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